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2021年1月22日 (金)

長い長いオフシーズンの楽しみ…『詰むや、詰まざるや』と共に… 

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一年で最も野球が恋しくなるこの時期、敗戦処理。はNumberが発行したNumberDVD『熱闘!日本シリーズ』を毎年見ている。古くは1976年(阪急-巨人)から直近でも1994(巨人-西武)だが敗戦処理。はすべて所有している。これらを1本ずつ見ていくのだが、今年は1992年と1993年を除いて他を先に見た。1992年と1993年に行われた日本シリーズを振り返った長谷川晶一氏の『詰むや、詰まざるや』(インプレス)を読んでから見ようと思ったからだ。

 

 

 



野村克也監督が率いるヤクルトスワローズと、森祇晶監督が率いる西武ライオンズが二年続けて対戦した1992年と1993年の日本シリーズ。スワローズファンでもライオンズファンでもない敗戦処理。にとっても忘れがたい、思い入れの強い日本シリーズだ。NumberDVD『熱闘!日本シリーズ』をコンプリートしているという時点で、贔屓チームが出ていない日本シリーズでも興味津々だということをおわかりいただけると思うが、その中でもこの二年間は本当の名勝負だったと思う。
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ライオンズは1992年の日本シリーズを迎えた時点で三年連続のパ・リーグ優勝、日本一を達成して臨んだ、まさに全盛期。スワローズは野村監督が就任して三年目でようやく優勝。球団としても14年ぶりの日本シリーズ。王者ライオンズに挑むチャレンジャーのスワローズという図式が鮮明に描かれていたが、スワローズが大健闘。初対戦の1992年は34敗とあと一歩のところまで迫り、翌1993年は逆にスワローズが43敗で天下を取った。この二年間の熱戦をのべ50人以上の当事者に長谷川晶一氏が取材。証言を構成して熱闘を振り返った力作だ。


DVDで毎年見ているくらいだから、DVDで取り上げられている各シーンに関しては頭に入っているがそこにこの書物を読むことで当事者の回想が加わるのだ。ファンとしては楽しみ方のバリエーションが増えた感じで新鮮な感じだ。


blogでは昨年の日本シリーズが始まる前の時期、1118日に本物の日本シリーズを観たい!!というエントリーを立てた。近年の日本シリーズに何か物足りなさを感じるのは、ジャイアンツが二年続けてあっさりと四連敗したというのもあるが、この二年間の様な“死闘”感が欠如しているからかもしれない。


30年前の戦いだから、今とは投手起用の“常識”が異なるのは仕方がないとして、エースが第1戦、第4戦、第7戦と三度先発するのは1992年のスワローズ、岡林洋一が最後だし、ライオンズのリリーバー、鹿取義隆、潮崎哲也のこの二年間の起用法は、昨今のリリーバーであっても連投は二日間まで。イニングまたぎは極力避けるという常識とは明らかに異なる。


そして、何といってもこの二年間の対決は野村克也、森祇晶という稀代の名将同士の対戦だったことが彩りを加えている。長谷川氏はもちろんこの両元監督へも自ら取材している。生前のノムさんも、今はハワイで悠々自適な生活をしている森さんもこの戦いを語るとなると鮮明に記憶が戻って来たという。


両監督だけではない。長谷川氏が取材したほとんどの選手が鮮明に当時を記憶していたという。どの選手にとっても特別な二年間だったのだろう。


ただ一つ、本書の全体を通じて違和感を覚える点がある。


試合の細かい状況を描写するのに長谷川氏はボールカウントを現在の様にボール数を先、ストライク数を後に記載している。おそらくそれは正しいのであろうが、この時代はストライクが先で、ボールを後に言うのが普通であった。頭の中では当時の映像が妄想で蘇っているのだが、そこに現在の習慣が入ってくる。せっかく当時の感覚を思いだしているのに当時にはなかったものが入ってくる。夢から現実に戻らされている様で気分が今一だ。まぁこんなことに違和感を覚えるのは敗戦処理。くらいかもしれないが…。


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敗戦処理。の本棚には長谷川氏の著書が何冊もある。そのほとんどには長谷川氏自らの手によるサインが書かれている。『東京野球ブックフェア』等のイベントなどで直接購入したものがほとんどでその際にサインを書いていただいているのだが、いつかコロナ禍が一段落し、同等の機会があれば本を持ち込んでサインを書いていただこうと思っている。
その際、時間があればこの二年間の日本シリーズを彩ったある二選手のライバル意識に関して聞いてみようと思っている。本書には書かれていないがライバルとして、あるいは羨望のまなざしで、ある選手がある選手を見ていたはずなのだ。ぜひ聞いてみようと思っている。


日本シリーズが二年続けて同じ球団の対戦になったのは過去に10回。1992年と1993年の様に、最初に敗れた球団が翌年に雪辱を果たした例は実は少なく、他には2006年と2007年の北海道日本ハムファイターズと中日ドラゴンズだけで、他は昨年、一昨年のホークスとジャイアンツの様に二年続けて同じチームが勝つ例ばかりだ。


リーグ優勝する、もしくは日本シリーズに出場すること自体に高いハードルがあるのに、それを二年続けるということはかなりのハードルの高さだ。そしてそれを両リーグのチャンピオンが同時に成し遂げるのは数学的な確率を考えてもかなり低いだろう。それを監督としては宿命のライバルとも言える野村、森両監督のチームが実現する。そしてそれを長谷川氏が取材で紐解く。自分の贔屓球団ではないのが残念な思いは少なくないが、だからこそ、一方のチームに肩入れしすぎることなく見ることが出来る。それが敗戦処理。にとっては日本シリーズなのだ。


映像で楽しみ、文字情報で感動する。同書を読み終え、DVDも見終えた今、何とも言えぬ感動を味わっている。


最後に、デーゲームだった頃の日本シリーズ、やっぱりいいですね。

 

 

 

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