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2020年7月12日 (日)

公文克彦、183登板目でプロ入り初黒星。

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ファイターズの公文克彦11日に行われた対バファローズ戦に1対1の同点で迎えた八回裏に登板。自らの守備ミスが重なったこともあって4失点。敗戦投手となった。公文はジャイアンツ時代の2013925日、対スワローズ戦でプロ入り初登板してから8年目の今季ここまで敗戦投手になったことはなく、これがプロ入り初黒星。初登板以来黒星無しの連続登板記録の日本記録を保持していたが、182でストップした。


ファンも「そりゃいつかは負けるだろう」程度の感覚の人が少なくないと思われる。最初は敗色濃厚な場面での登板ばかりだった公文が、同点の終盤を任せられる投手になったその結果だ。個人的にも前向きに捉えたい。

 



この記録は公文克彦が更新するまではジャイアンツの高木京介が持っていた。
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高木は昨年614日のファイターズ戦に登板して同点の場面で王柏融に決勝打となる勝ち越し本塁打を浴び、プロ入り初登板から164試合連続黒星無しという連続記録がストップした。公文は昨年、その高木の記録を塗り替えていた。


二人の登板状況を精査せずに書いているが、高木にしろ、公文にしろ、当初は仮に打たれたとしても敗戦投手になるような状況での登板が少なかったことが記録継続に奏功したと思える。それこそ敗戦処理に近い敗色濃厚な場面での登板で、その上で何点を追加されようと本人に敗戦投手が記録されるケースでない状況の登板が多かったと推測出来る。


これは高木や公文に限ったことではない。いきなり先発でプロ入り初登板を果たす投手(敗戦投手になるリスクあり)もいるが、普通は最初のうちは敗戦処理に近い形での登板が続き、使えると判断されると挽回可能なビハインドの試合での登板が増え、それでも好結果が続くと勝敗のかかった場面で登用されるようになる。ここでようやく失敗したら敗戦投手になるケースが出てきて、何回かそういう登板を重ねていれば早晩、敗戦投手になることもあるだろう。


高木は野球賭博への関与で一度、失格処分を受けてジャイアンツを退団。処分が解除されてジャイアンツに復帰したが、育成選手契約を経て支配下登録に返り咲いた。
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その過程で再度、敗戦処理的な登板からやり直したこともあって、処分前のプロ入り初登板からの黒星無しの連続記録を更新し続けていたが、昨年ストップした。当時、ジャイアンツで高木と同じ左投げのリリーバーの状況を振り返ると、中川皓太が勝利の方程式に組み入れられてセットアッパーを務めており、先発から転向した田口麗斗も試合の重要な場面で重用されていた。試合の序盤、中盤でのショートリリーフ役にも戸根千明がいたが、戸根が故障で高木の役割が繰り上げられた感じがあり、勝敗のかかった場面での登板が増えつつあった。


記録がストップした当時、敗戦処理。もツイッターで高木が何故今まで敗戦投手にならなかったか等を皮肉も込めて呟いたりした。しかし裏を返せば、高木の球団内での評価、位置づけが上がったことを示す。今季は田口が先発に戻ったこともあって、セットアッパーに固定された中川に次ぐ左のリリーバーとしての立ち位置を確立した。走者を置いた場面でのイニング途中の登板も多く、開幕カードの対タイガース戦では“バースの再来”ことジャスティン・ボーアの打席でワンポイントリリーフとして登板して見事に封じ込めて、試合の主導権を握るほかにボーアを本調子にさせない効果も果たした。


公文も昨年あたりから存在感を強めていった。ファイターズには左のリリーバーとして宮西尚生が君臨しているが、年齢的なこともあって宮西に負荷が集中しすぎない様に徐々に公文が重要な場面で起用されるケースが増えてきた。今季は石川直也の離脱もあって“勝利の方程式”に組み込まれた。ファイターズがリードしたら七回に公文、八回に宮西、球界に秋吉亮をつぎ込んでリードを守り切るのがファイターズの“勝利の方程式”だ。


それでも公文が“黒星なし”の記録を継続してくれればそれに越したことはないが、こういう役割になれば、早晩いつかは打たれることもある。敗戦投手になることもある。そしてそれがたまたま昨日だっただけだ。記録ストップに関して四の五の言うつもりはない。


ただ、宗佑磨を一塁ゴロに仕留めた際の一塁ベースカバーが遅れて内野安打にしてしまったり、直後の吉田正尚の投ゴロを握り損ねてバックホームが遅れて野選が記録されてそれが決勝点になってしまうなど、自作自演のような形での自滅での黒星という点での敗戦がいただけない。内容的に残念だ。


公文の記録がストップしたことばかりがクローズアップされる試合だが、個人的にはそれ以前の問題として“ショートスターター”などという邪道に走ったが故の敗戦だと思う。先発の金子弌大以下、小刻みにリリーフ投手をつぎ込んだ結果、公文投入の時点で接戦に使えそうな投手がクローザーの秋吉と、中六日で先発できたであろう加藤貴之くらいしか残っていなかった。それ故に自滅状態の公文を勝ち越し点献上後も続投させざるを得ず、さらに傷口を拡げてしまったのは公文本人の乱調よりベンチワークに起因すると敗戦処理。はにらんでいるが。


いずれにしろ公文は今後も、失敗したら自分が敗戦投手になってしまう様な場面で投げ続けることだろう。勝利の方程式に組み込まれたとはいうものの、玉井大翔ともどもまだまだ便利屋として重宝される存在から完全に脱却したとは言い難い。
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しかしそのランクを卒業したら先輩の宮西の様に勝ちパターン専用の投手として起用される様になるだろう。


高木の記録が昨年でストップし、それを昨年抜いた公文の記録が昨日で止まった。現在、これに続くのはタイガースの島本浩也201542日の対スワローズ戦でのプロ入り初登板以来、105試合に登板して黒星なし(2019年まで。今季は711日現在公式戦登板なし)
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島本はシーズン前に左肘の手術を受けており、623日にウエスタン・リーグで久々の実戦を踏んだ段階。しかも登板後に肩や肘に張りが出たとのことだから、まだ一軍でその勇姿を見るには時間がかかるのかもしれない。島本はチームが3位と躍進した昨年は63試合に登板して40敗。岩崎優とともに接戦での起用が多い左のリリーバーという印象が強い。決して“失敗しても敗戦投手にならない状況での登板が多い”投手とは思えないが、今後、公文の記録を塗り替える投手は出やすくなるかもしれない。


というのは各球団、リリーフ投手の分業化が進み、勝っている展開と相手にリードを許しているいわゆるビハインドの展開で登板させる投手の顔ぶれを分ける異を目指すと思われる。これは容易なことではないが、長いシーズン、勝ちパターンで投げるリリーバーに制度を求めていくと、ビハインドでの登板を減らすのが近道。ビハインドの試合でさらなる追加点を防いで試合の緊張感を保つことが出来る投手の需要が高まると敗戦処理。は予想する。そうなると、勝ちパターンに投入される前の高木や公文のような投手が必要になるからだ。ビハインドのスペシャリストになる前に“勝利の方程式”入りする投手が普通だろうが、その中から高木、公文の記録を破る投手が出るのではと期待<!?>するのだ。

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