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2020年6月14日 (日)

感染拡大防止特例2020を考える。

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19日に公式戦を開幕するNPB。いまだ日本野球機構(NPB)と日本プロ野球選手会ではフリーエージェントの日数計算において合意に至っていないが、10日に行われた事務折衝でNPBから提示した「感染拡大防止特例2020」(通称“特例2020”)に関し、選手会が合意した。既報の通り出場選手登録や外国人枠、延長イニング制限などにおいて今季の特例を認めた。


この日の事務折衝で合意に至ったのは以下の四項目。

・出場登録選手の上限を29人から31人に変更。
(ベンチ入り人数は25人から26人に変更。)
・出場選手登録における外国人枠を4人から5人に変更する。
(試合に出場できるのは従来と同じ4人まで=内訳も変わらず。)
・延長戦は10回まで
・トレードなどの支配下選手登録の期限を従来の7月31日までから9月30日までに延ばす。


(写真:NPBの斉藤惇コミッショナー 2019年1月撮影)



NPBとしては日本野球機構・日本プロサッカーリーグ連絡会議専門家チームから選手の体力の低下や免疫機能の低下を防ぐために選手の心身の負担軽減を考慮した特別ルールを設けることを提言されていた。これら四項目は選手会にとっても好都合なのですんなり合意に至ったのだろう。現在もめているフリーエージェントの日数計算でもベースになっているのは何試合に出たかでは無く、何日間一軍に登録されるかだから、出場選手登録の機会が増加する可能性がある、出場選手登録の人数増に異論はないだろう。しいていえば外国人枠の増加が日本人選手の登録を抑制する可能性があるが、登録人数が2人増えて外国人枠が1人増えるのだから少なくとも1人は日本人選手の枠が増える。ただこの外国人登録の枠に関しては十二球団で細部を詰める必要があり、正式決定はまだのようだ。


敗戦処理。の推測だが、拙blogでは1月8日付無駄金!?必要経費!?-一軍枠4人を超えて外国人選手と契約するリスクで書いたようにタイガースの8人を筆頭に十二球団すべてが従来の一軍外国人枠4人を超える外国人選手と契約していて、それなりの年俸を払っている選手を二軍に落とさなければならないという状況にあるからそのリスクを少しでも回避しようとしての苦肉の策と見ている。だが、この策には問題があると思う。

◆ 
DeNA開幕ローテ固まった!好投のピープルズ&坂本が当確
6月13日 スポーツニッポン

 

ベイスターズの新外国人、マイケル・ピープルズ投手が13日に行われた対ドラゴンズの練習試合に好投して開幕ローテーション入りを決めたという記事だが、誰が一軍登録枠に入るかに言及していない。ベイスターズが支配下登録選手として契約している外国人選手は以下の通り。

マイケル・ピープルズ投手 2試合 8回 自責点4 防御率4.50
スペンサー・パットン投手 
5試合 5回 自責点0 防御率0.00
エドウィン・エスコバー投手 
5試合 5回 自責点2 防御率3.60
ホセ・ロペス内野手 12試合 
41打数12安打3本塁打9打点 打率.293
タイラー・オースティン内野手 
10試合26打数10安打3本塁打7打点 打率.385
ネフタリ・ソト内野手 12試合35打数9安打3本塁打7打点 打率.257
※ 成績は6月2日~14日の練習試合

この6選手である。一軍に登録できる選手が4人から5人に増えたところで誰か一人が二軍に回らなければならない。今季は上記以外にも特例として出場選手登録抹消から再登録の日数を従来の10日間から短縮しようという動きがあるがまだ決まっていない。ベイスターズに関しては外国人枠の特例を活かせないと思われる。


ピープルズは先発投手として起用するのだろうが、パットンとエスコバーはリリーフ投手であり連日ベンチ入りするのが前提。ピープルズを先発させる試合にベンチから外すというのは得策とは思えない。投手3人を同時に一軍に入れるなら野手の中から誰かを二軍に落とさなければならない。昨年までの主砲、筒香嘉智がメジャーに移籍した穴を埋めようとしてオースティンを獲得した経緯を考えれば、野手の一軍登録を減らすことは得策とは思えない。


それでもピープルズもわざわざ獲得した新外国人。調子が良ければ早めに使いたいところだろう。開幕ローテーションといって何試合目に登板するのか定かではないが、その当日まで登録しないという手は考えられる。ただ、開幕からピープルズを除く5人の外国人選手を登録したところで誰か一人は試合に出られない。そしてピープルズ先発日には誰かを登録抹消しなければならない。そそてその抹消した選手の再登録には10日後まで待たなければならない。アレックス・ラミレス監督の投手起用、一軍メンバーの人選を注目したい。記事をもう一度よく読むと

ラミレス監督は試合後、両投手について「90%の確率でローテーションに入ってくると思う」と明言した。  

はてさて…。



この制度の恩恵を受けるのはジャイアンツであろう。ジャイアンツの支配下登録されている外国人選手は以下の通り。

ルビー・デラロサ投手 4試合 4回 自責点0 防御率0.00
エンジェル・サンチェス投手 2試合 7回2/3 自責点10 防御率11.74
クリストファー・メルセデス投手 2試合 9回 自責点3.00 防御率3.00
チアゴ・ビエイラ投手 5試合 4回2/3 自責点6 防御率11.57
ナティーノ・ディプラン投手 出場無し
イスラエル・モタ外野手 出場無し
ヘラルド・パーラ外野手 9試合28打数6安打0本塁打2打点 打率.214
※ 成績は6月2日~14日の練習試合

ジャイアンツは2月にモタを、3月にディプランを育成選手契約から支配下選手登録して7人体制になった。私見だがこの2選手を除く5選手の一軍登録が有力だと思われる。そしてベイスターズとは逆に投手が多くなるが、先発型が新外国人のサンチェスと、メルセデスの2人。先発投手が同じ試合に投げることはないから先発ローテーションにサンチェスとメルセデス両方を入れて回せるのだ。セットアッパーとして期待されるビエイラ、クローザーのデラロサはベイスターズの外国人投手のようにベンチから外れる不安や登録抹消の必要がない。ジャイアンツはこの特例を存分に活用できる。


ファイターズもジャイアンツと同様なのだが、ジャイアンツから移籍したクリスチャン・ビヤヌエバ内野手が虫垂炎で開幕に間に合わない他、ブライアン・ロドリゲス投手も左膝軟骨除去手術を受けて開幕には間に合わない。何をかいわんやという感じだ。


高額を払う外国人選手を二軍で遊ばせる無駄を少なくしようと各球団の思惑が一致するこの特例を、コロナウイルス禍の事情に無理矢理合わせて強行したは良いものの、これまで書いたように球団によって好都合や不都合があり不公平な面がある。“十二球団で細部を詰める必要があり、正式決定はまだのよう”なのもわかるような気がする<苦笑>。


出場選手登録が31人でベンチ入りが26人というのは、来年以降平常に戻ったとしても出場選手登録30人(昨年は29人)、ベンチ入り25人という形で続くのではないか?何が言いたいかというと、出場登録されていながらベンチに入れない選手が5人というのは昨年の4人(さらに以前は3人)に比べて各球団に好都合だと思われるからだ。


今季のこれまでに発表されている日程を見ると基本的に6連戦が続く。これを乗り切るには先発投手を6人揃えて中6日で回す考え方が主流になるだろう。その場合に先発投手は先発に専念させ、登板日の間にリリーフ登板させることは考えないとしたら、登板日以外の試合にはベンチ入りさせる必要がない。そうするとひとつの試合に登板予定のない投手が5人いることになり、ベンチ入りを外れる選手が5人になるのならちょうど良いということになる。これを昨年の例に置き換えると、出場選手登録が29人でベンチ入りが25人。先発ローテーション投手が6人揃っていて5人をベンチから外すと、試合でベンチ入りする人数は24人になってしまい、25人の上限を活かせない。ここまで書けばご理解いただけると思うが出場選手登録の人数とベンチ入りの人数の差が先発ローテーション投手の人数より1少ないというのが多くの球団にとって好都合なのだ。


トレードなどの期限が7月末から9月末に延びるのは、これは当然のように思えるが、よくよく考えれば今現在もシーズンオフでトレードは可能。延ばす必要が本当にあるのかという気にもなる。ただし育成選手を支配下選手登録する期限は心情的には延ばして欲しいと感じるから不思議なものだ。


支配下選手登録の期限と言えばもうひとつ、育成選手の中で26歳以上の新人選手に関しては従来でも7月末より早い3月末である。

日本プロ野球育成選手に関する規約

第9条(支配下選手契約への移行等)

③ 本年度26歳以上となる新入団選手を育成選手から支配下選手へ移行する場合の期限は、3月末日までとする。

つまり、もう過ぎているのだ。東日本大震災で公式戦開幕が約半月遅れた2011年にはこの期限が一ヶ月延びて4月末になったが今回は変更無し。本来なら3月に予定されていた公式戦開幕が延期になった時点でこの規約に関してどうするのか検討すべきなのだが、おそらくそれどころではなかったのだろう。今年、3月31日付で育成選手から支配下選手登録された選手が二人いるが、この日を逃すと今季一年間支配下登録のチャンスがなくなるからというのがあっただろう。不測の事態とはいえNPBが浮き足立っているようにも思える。


延長の制限を十二回から十回に短縮するのは選手の負荷軽減という、専門家チームからの指導に基づいていると同時に監督の投手起用、選手起用を楽にする。2イニングの違いではあるが、同点のまま終盤のイニングを迎えた場合に、延長十二回まで見据えて選手を使い切らない采配をしなければならないところを園長があってもプラス1イニングであるなら選手起用上の制約も限られる。これも穿った見方をすれば現場の監督には好都合な“特例”と言えよう。


選手会と引き続き協議中というFA権取得のための日数計算にしても、クライマックスシリーズを行うのか行わないのかによって今季のベースの日数が異なるだろうから早く残りの日程をはっきりさせるべきであろう。このエントリーを書いている時点でNPBのホームページにはまだ掲載されていない。


最後に、NPBは選手の年俸を今季に関して手を加えない様だが、来季の契約更改に関しては野球協約で定める減額制限を超える減額をしなければならないだろうと思われる。現時点で選手会と打ち合わせておくべきだが、単純に昨年までなら71~72試合あった主催試合が60試合にと一割以上減るだけでなく“無観客試合”という名の入場料収入を見込めない試合が当面行われることを考えると、どこまでの減収になるのかがわからない。一説には7月10日頃から観客を入れて試合を行うという話もあるが、だとしても人数制限などがあるだろう。MLBでもめている今季の年俸カットと異なり来季の年俸の基準だから、今急いで決める必要がないのかもしれないが、早晩最大の争点になるかもしれない。


開幕までに決めなければならないことを本当に決められるのか?試合を行えるレベルによく辿り着いたなと個人的には思うが、まだ一部未決定な部分がある。一ファンとしては早く試合に一喜一憂出来るようにして欲しいが、生活がかかっている人達には試合以外の戦いもある。

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