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2020年5月17日 (日)

里崎智也が日刊スポーツ紙上で盗塁阻止の新指標を提案

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プロ野球に限らず多くのスポーツの試合が行われていないのでスポーツ新聞も紙面作りに苦心していると思われるが、日刊スポーツが不定期に特定のテーマに絞り込んで余りある紙面を割いて特集記事を書いているが、今日17日は専属評論家である元マリーンズの里崎智也が盗塁阻止に関する新しい指標を問題提起した。


里崎は出演する『球辞苑』や『プロ野球ニュース』で「盗塁阻止は投手と捕手の共同作業」との持論を展開していたが、それを裏付ける具体的なデータが掲載された。

 

 

 


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捕手の盗塁阻止力という点では敗戦処理。は盗塁阻止率の他に盗塁抑止率という指標をここ二年間のデータで提唱してきた。

2020123日付
ジャイアンツの小林誠司、“走られない”、“走らせない”の二冠王達成。

2019124日付
走られない捕手、走らせない捕手。

走られた盗塁に対して刺す確率が“盗塁阻止率”ならば、そもそも走られない捕手こそ相手に恐れられている捕手であろうということで、アウトもセーフも含めて走られる回数を、投手の防御率と同じ計算式にして一試合9イニングで何回盗塁を企てられるかを出した。この数値は当然低い方が相手に恐れられている。“盗塁抑止率”と名付けた。


里崎はひとつの盗塁企図に要したイニング数を計算して紙面では“里崎指数”としている。

◆ 盗塁阻止を表す新しい指数を作れ/里崎智也
2020年5月17日 日刊スポーツ

里崎指数=イニング÷盗塁企図数⇒1盗塁企図に要したイニング数。
盗塁抑止率=(盗塁企図数×9)÷イニング数⇒1試合当たりの盗塁企図数。

敗戦処理。と里崎とでは計算の仕方が異なるが順位を付ければ同じ順序になる。


里崎が最も言いたいことは昨年の例では、カープの九里亜蓮-會澤翼のバッテリーと、バファローズの山岡泰輔-若月健矢のバッテリーで比較している。

九里亜蓮-會澤翼 115イニング 盗塁企図2回、2回とも許盗塁。
山岡泰輔-若月健矢 1201/3イニング 盗塁企図12回、許盗塁5、刺盗塁7

盗塁阻止率で見れば會澤の.000に対して若月は.583。若月の方が盗塁阻止率は高い。しかしこの両バッテリーは同じ様なイニング数で、相手に盗塁を企図された回数では若月の12回に対して會澤は2回。九里-會澤のバッテリーの方が相手に走られない。それだけ恐れられているということなのだ。


敗戦処理。は“盗塁抑止率”で順位付けをしている。“里崎指数”と同じ順序だが参考までに列記する。

バッテリー名、盗塁抑止率、イニング数、盗塁企図数(刺盗塁-許盗塁)盗塁阻止率
床田寛樹-會澤翼 0.13 139回2/3 20-2.000
九里亜蓮-會澤翼 0.16 115回 20-2.000
千賀滉大-甲斐拓也 0.40 180回1/3 8(6-2).250
今永昇太-伊藤光 0.42 106回1/3 5(3-2).400
大野雄大-加藤匠馬 0.50 144回1/3 8(5-3).375
大瀬良大地-會澤翼 0.52 173回1/3 10(5-5).500
青柳晃洋-梅野隆太郎 0.55 131回1/3 8(1-7).875
山本由伸-若月健矢 0.57 143回 9(5-4).444
西勇輝-梅野隆太郎 0.61 161回1/3 11(7-4).364
小川泰弘-中村悠平 0.62 129回2/3 9(6-3).333
石川雅規-中村悠平 0.66 108回1/3 8(6-2).250
今井達也-森友哉 0.67 134回1/3 10(5-5).500
山口俊-小林誠司 0.688 170回 13(5-8).615
大竹耕太郎-甲斐拓也 0.692 104回 8(4-4).500
高橋礼-甲斐拓也 0.692 143回 11(9-2).182
メルセデス-大城卓三 0.79 102回1/3 9(4-5).556
ジョンソン-石原慶幸 0.88 153回2/3 15(7-8).533
山岡泰輔-若月健矢 0.90 120回1/3 12(5-7).583
有原航平-石川亮 1.07 109回1/3 13(11-2).154
高橋光成-森友哉 1.31 116回2/3 17(9-8).471
100イニング以上


カープの正捕手會澤翼床田寛樹、九里亜蓮、大瀬良大地の誰とバッテリーを組んでも抑止率に大差ない感じだ。
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2018年を調べても九里-會澤のバッテリーは盗塁抑止率で1位。大瀬良-會澤のバッテリーは2位。會澤は2017年でも薮田和樹とのバッテリーで盗塁抑止率1位を記録している。安定感はナンバーワンだ。ただし今季から、昨年までは石原慶幸が専属捕手を務めていたクリス・ジョンソンと會澤がバッテリーを組むとの報道があった。ジョンソン-石原のバッテリーでの盗塁抑止率は會澤と三投手とのバッテリーに比べて著しく低い。ジョンソンは2018年にはセ・リーグで最も多く盗塁を企図された投手。ジョンソン-會澤のバッテリーの結果を見たい。


一方で“甲斐キャノン”甲斐拓也をもってしてもアンダースローの高橋礼とバッテリーを組むと、千賀滉大とのバッテリーと比べて盗塁抑止率が下がってしまう。高橋礼とのバッテリーでは盗塁阻止率も下がる。里崎が「盗塁阻止は投手と捕手の共同作業」と言っているのを裏付ける結果である。


捕手の盗塁阻止力を盗塁阻止率だけではない指標で判断するということに関してはベースボール専門メディア“フルカウント”が513日に

捕手に必要な“抑止力”という能力 12球団で最も走らせない捕手は誰か?

と題して分析している。最初、パクられたかと早とちりしたが<>、抑止力の指標は“里崎指数”と同様で“1つの盗塁を企図されるのにどれだけのイニングがあったか”だから日刊スポーツがパクった<>!?


ただこの分析に関してはツイッターで有名な分析家が“三者凡退のイニングも含むのか”とケチをつけている。確かにそれが矛盾なのかもしれないが、そこまでのデータは少なくとも敗戦処理。の手には負えない。余計なことを書かないで欲しい<>それを言い出したら三者凡退のイニングだけではなく、打者四人のうち三人を打ち取り、残りの一人にソロ本塁打を打たれたイニングも外さなければならない。出塁されたら盗塁される可能性が高いから本塁打を打たれれば盗塁を阻止できるという発想にもなりかねない<>


多少矛盾があったとしても、楽しめればいいじゃないか。野球を面白くなくする人とは仲良くなれない<笑>。

バッテリー別のイニング数を数えるのは素人には容易ではないが、最近ではDELTAの様にかゆいところに手が届くデータを開示してくれるメディアもある。新たな興味をそそってくれるのだ。否定されることもあろうが、自分で興味あるデータに手が届けば、調べてみたい。

 

 

 

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