フォト
無料ブログはココログ

« 夏の全国高校野球選手権大会、中止 | トップページ | 「生」観戦した野球場(特別版)-新ジャイアンツ球場  »

2020年5月31日 (日)

プロ野球公式戦。6月19日開幕は決まったけれど…これから起きる問題点 

Adsc_3192
全国的に“緊急事態宣言”が解除された25日、NPBは6月19日の公式戦開幕、当面は“無観客試合”で行う公式戦を120試合に削減。日本シリーズは11月21日開幕予定と発表した。また27日には62日からの練習試合の日程が発表され、公式戦開幕ムードが高まってきた。


だが、クライマックスシリーズの開催に関してセ・リーグは中止。パ・リーグは縮小しての開催を検討と足並みが揃わない。そのせいか今週中にも発表と見られていた公式戦の日程が、このエントリーを書いている時点では発表されていない。


当事者の一人であるゴールデンイーグルスの三木谷浩史オーナーが“オーナー会議でオッケーとなったことが、現場のNPBで覆る。”とツイッターで不満を漏らすなど何か一枚岩では無い様にも感じられ、これからも問題点があることをうかがわせる。NPBは揺れそうだ。

 

 

 

 

 

 

日本野球機構(NPB)は25日、十二球団代表者会議を開き、619日の公式戦開幕、公式戦143試合から120試合への縮小、日本シリーズは1121日開幕予定と決めた。当面は“無観客試合”で行い、政府の指針に合わせて状況に応じて入場者数を増やす方針だという。だが、同じ120試合での公式戦においてもセ・リーグはクライマックスシリーズの全面的中止を決めたのに対し、パ・リーグは縮小してでもCSを行いたい意向だそうだ。日本シリーズ進出までの方式が両リーグで異なるとなればパ・リーグのみがプレーオフを行っていた2004年~2006年以来となる。


そもそも公式戦の試合数が143試合から120試合に減ったところで日本シリーズを含めて11月中に終了させるのは難しいと思う。拙blogでは430日付“緊急事態宣言”延長必至!!-NPB公式戦は本当に開催出来るのか?でシミュレートしてみた。過去五年間、公式戦143試合消化に何日間かかったかを調べ、その最大値を120試合に換算すると164日間を要する計算になる。セ・リーグのようにCSを廃止して、仮に日本シリーズが始まる直近の日曜日に当たる1115日までに終わらせるとして逆算すると65日には開幕しなければならない。短縮してでもCSを行おうとするパ・リーグはなおさら間に合わない。


過去五年間で最も雨天中止などが少なかった昨年2019年は短い方のパ・リーグでも開幕から143試合終了まで185日間を要した(予備日を含めた交流戦期間とオールスターゲーム期間を除く)。これを120試合に換算すると185÷143×120156日かかることになり、それでも日本シリーズ第1戦の五日前の日曜日に当たる1115日までに公式戦を終わらせるには613日には始めなければならないことになる。ダブルヘッダーを行うとか、少々の雨でも試合を強行し、少なくとも試合が成立するイニングまでは行うなどの措置で日本シリーズを含めても野球協約通り11月に終わらせるところに持って行くのだろうが、感染対策で同一地域での対戦を連続させるとか、従来にない日程の組み方をするとなると余計に難しくなるだろう。日程がなかなか発表にならないのもうなずける。

◆ 野球協約第17章 試合
173(ポスト・シーズン)
球団又は選手は、毎年121日から翌年131日までの期間においては、いかなる野球試合又は合同練習あるいは野球指導も行うことはできない。ただし、コミッショナーが特に許可した場合はこの限りでない。なお、選手が球団の命令に基づかず自由意志によって基礎練習を行うことを妨げない。

“コミッショナーが特に許可した場合には”12月に日本シリーズを行えるということになるが、よく知られているように球団とプロ野球選手の契約も2月から11月まで。選手の組合である選手会と協議が必要になる。そう考えると、今回一方の当事者である“日本プロ野球選手会”が表に出てこない。


2004年の球界再編騒動や2011年の東日本大震災発生に伴う日程変更の際には機構vs選手会という構図が出来上がり、一般のファンはどちらかというと選手会の側についた。ファンの感覚というか一般市民感覚に近いのが選手会だったからであり、裏を返せば機構側、経営者の都合による考えがファン、市民感情と乖離していたからであるが、今回は幸いなことにここまでNPBは市民感情、ファン感覚と乖離した言動を見せていない。これからになるのかもしれないが選手会と機構とで協議しなければならないことは多々あるだろう。


例えばゴールデンイーグルスの三木谷浩史オーナーは上述のツイートと同じ23日に、無観客試合等で収入が激減するのに選手に給料を払い続けるのか?MLBのように交渉をすべきというツイートに対し、“ま、それが普通の感覚だとは思いますよ。”とツイートした。MLBでは試合数が削減された場合には年俸も相応に削減される協定が結ばれているそうだが、NPBの野球協約にはない。少なくとも今季の年俸に手を付けることは出来ないのだ。


そんなこと言っても今回は国家的な災いである。それこそ緊急事態なのだからという考え方もあるだろうが
公式戦を120試合行うのも野球協約で定めた最少限であるし、11月中に日本シリーズを終わらせるのも野球協約通り。国家的な災いによって日程変更、試合数削減を余儀なくされているなかでも野球協約を守っているのだから選手の給料だけ例外的措置を取る訳にいかないということかもしれないが、本当にそれで良いのだろうか?


単純に考えて143試合が120試合になる。興行収入を見込めるホームゲームも7172試合から60試合に減る。それだけでも1割以上の削減に加えてチケット収入を見込めない“無観客試合”がいつまで続くのかわからない状態だ。経営者として、労働者の代表である選手会と何らかの話し合いが持たれて当然だろう。何回か行われた十二球団代表者会議において年俸の問題が話し合われたのかを聞かれても「その話は出ていない」との回答ばかりだったが、水面下で行われているのではないか?


個人的には来季の年俸を査定する際に、143試合行うところを120試合しか行えなかったのだからというベースでの査定を行うのが落としどころになるのではと見ている。極論を言えば120試合全試合に出場した選手であっても120試合にしか出なかった選手として査定されるのだ。例年なら7172試合分の主催試合による興行収入が60試合分しかないのだ。しかもそこから“無観客試合”の分がさっ引かれる。


また、今季は同時に一軍に入れることが出来る外国人選手は最大で四人と決まっているのに十二球団全てで五人以上の外国人選手と契約しているが、コスト削減を考えるなら少なくとも来年は見直した方が良いだろう。


仮に選手会がこの査定方式に同意したとしても、シーズン終了後に戦力外通告を受ける選手に対してどのタイミングでというのがある。公式戦、日本シリーズを11月までかけて行うなかでドラフト会議をいつ行うかも難しい問題になるが、新人選手を獲得するためには既存の選手を減らさなければならない。


フリーエージェントの資格を得るための日数も再考を要するだろう。現状、出場選手登録(一軍登録)145日を1年として換算し、規定の年数経過で権利を取得できるが、今季は6月19日から上述の公式戦終了日として設定した1115日まで150日間しかない。昨年の例でいえば、CSに出場できなかった球団で最も日数が少なかったマリーンズでも180日間あった。180日のうち、145日以上一軍にいた選手は(FA資格の有無にかかわらず)15人いたが、150日間で145日以上一軍にいるためには開幕一軍入りはもとより、途中一度でも二軍に落ちたらダメということになる。これこそ今季の稼働日数に換算した必要日数を協議すべきであろう。間違っても元々の開幕日320日から618日分を全選手に一軍登録として日数に加算するなどという事にはすべきではない


昨今、観客動員が増え続けて多くの球団の経営体質が強化された。赤字から黒字になった球団もある。独立採算への変換が進められているとはいえ、多くの球団で何らかの名目で親会社からの多大な収入があるのが現状だ。コロナウイルス禍でピンチにあえいでいるのは親会社も同様。足りない分は親会社に産めてもらうという発想はもはや現実的ではない。そういう前提の中で選手の年俸に手を付けずで経営が上手くいくのだろうか?敗戦処理。は素人ながら心配である。


選手会とNPBの戦いはこれからなのだろうか?2004年の球界再編騒動の際には当時の古田敦也選手会長が所属するスワローズの試合日程に合わせて機構との協議場所が設定された。ある程度は事務折衝に振り替えられるであろうが619日以降も炭谷銀仁朗選手会長ら幹部は二足のわらじを履くことになるのだろうか!?

 

 

 

« 夏の全国高校野球選手権大会、中止 | トップページ | 「生」観戦した野球場(特別版)-新ジャイアンツ球場  »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 夏の全国高校野球選手権大会、中止 | トップページ | 「生」観戦した野球場(特別版)-新ジャイアンツ球場  »

2020年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

最近のトラックバック