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2020年2月 1日 (土)

“現役ドラフト”の落としどころ -敗戦処理。blog14周年到達記念エントリー

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今日は2月1日。球春明けましておめでとうございます。blog2006年2月1日にスタートし、本日で14周年になりました。これからもよろしくお願いいたします。


今日から各球団、春季キャンプが始まる。ファンの耳目も選手の一挙手一投足に集中する時期になったが、忘れてはならないのが3月まで決定が先送りされた“現役ドラフト”の行方。


能力はありながらチーム事情などでなかなか出場機会を得られない選手に、移籍によって働き場を提供しようという“現役ドラフト”が、日本プロ野球選手会から提唱され、機構や球団側も応じる方向で今季から導入と言われているが、具体案が見えてこない。3月までに決めて、東京五輪期間に公式戦が中断されている間に“現役ドラフト”を行うという目論見の様だが…。


移籍の活性化という点で敗戦処理。としては総論で賛成だが、各論となると具体的な妙案にたどり着かない。



ネットで見つけた西尾典文氏の案。“現役ドラフト”にかける選手を球団に恣意的に選ばせるのではなく一定の基準を設けてそれに当てはまる選手を対象にしようというものだ。具体性があって良い。

◆ 
飼い殺し選手を救え!「現役ドラフト」を導入すれば、どんな選手が対象になるのか【西尾典文】

 

この案は2019年2月に書かれたものだ。西尾氏が設定した基準で名前が挙がっている選手の中に、2019年のシーズン後に戦力外通告を受けている選手がざらにいる。ということはこの基準を設けても戦力外通告の前倒しがなされるだけという見方にもなる。もちろんそういう選手が移籍によって戦力外通告を免れるきっかけをつかむかもしれないが、この制度で救いたいのはもう少し上のレベルの選手であろう。


実はこれは重要な要素で、本来の意義を成り立たせるためには各球団から戦力外通告の前倒しになる様な選手が列挙される様なシステムは避けられなければならないということだ。極論を言うと、フリーエージェント移籍に伴う人的補償の様に各球団で28人をプロテクトしてそれ以外の選手を互いに獲得し合うくらいのことをやらないと意味がないと思うのだ。


敗戦処理。が考える“現役ドラフト”案は、交流戦終了後に行う。各球団は自動的にプロテクトされる外国人選手とNPB入団から三年以内の選手の他に28人をプロテクトし、それ以外の選手を対象とする。指名はウエーバー制。順序はその時点までの下位チームから指名していく。どちらのリーグの最下位球団から指名していくかは直前までの交流戦で勝ち数が多い方のリーグからとする。


最初の球団が指名をしたら、次はその指名された選手の所属球団が、指名した球団から一人の選手を指名する。次はもう一方のリーグの最下位球団が他球団の選手を一人指名する。最初の球団がもう一方のリーグの最下位球団から選手を指名したとしても、その球団は指名権を失わない。また既に指名されて他球団に移籍されることが決まった選手は移籍先でプロテクトされ、トレードのトレードということはない。これを3巡するまで行えば単純計算で72人の選手が移籍することになる。選手に移籍の拒否権を認めない。拒否する場合は任意引退選手になる。複数年契約を結んでいる選手はプロテクトするしかない。他球団から選手を獲得すると、その球団から選手を指名されるから特定の球団が支配下登録の人数で70人を越えることもないはずだ 。


もしも昨年行っていたら、で考えてみる。昨年の交流戦終了時点での順位はパ・リーグが下からバファローズ、マリーンズ、ファイターズ、ライオンズ、ゴールデンイーグルス、ホークスの順。セ・リーグが下からスワローズ、ドラゴンズ、ベイスターズ、タイガース、カープ、ジャイアンツの順。交流戦はパが58勝、セが46勝だったから指名順はバファローズ、スワローズ、マリーンズ、ドラゴンズ、ファイターズ、ベイスターズ、ライオンズ、タイガース、ゴールデンイーグルス、カープ、ホークス、ジャイアンツの順となる。


指名順1位のバファローズがジャイアンツからAを指名。

指名されたジャイアンツがバファローズからBを指名。

指名
順2位のスワローズがホークスからCを指名。

指名されたホークスがスワローズからDを指名。

指名順3位のマリーンズがホークスからEを指名。

指名されたホークスがマリーンズからFを指名。
↓  ↓  ↓  ↓
指名順11位のホークスがジャイアンツからUを指名。

指名されたジャイアンツはホークスからVを指名。

指名順12位のジャイアンツはライオンズからWを指名。

指名されたライオンズはジャイアンツからXを指名。


これを三回繰り返す。個人的にはドラフト会議の時のウエーバーの様に二巡目は上位チームからではなく、二巡目、三巡目とも下位チームからにした方が劇的で良いと思う。


ちょっと過剰かもしれないが、現在予定されている“各球団が8人の選手をリストアップして各球団は他球団から最低一人は獲得する”という制度よりは有効だと思う。各球団から“現役ドラフト”にかかる選手を公開にするか非公開にして誰が指名可能かわからない状態でドラフト会議の様に公開するかは要検討。


入団から三年以内の選手を自動プロテクトとしたのは、さすがに三年くらいは最初の球団で責任を持って指導、育成しろという意味だ。高校卒入団の選手と大学、社会人出身の選手を一律にしたが、そこは検討の余地があろう。FA移籍に伴う人的補償でのプロテクトは戦力上チームに欠かせない28人をプロテクトするとは限らず、入団後一年の選手をプロテクトに含んでいるから思わぬ選手がプロテクト漏れして人的補償で流出すると言われているが、この制度だと入団三年目以内の選手を除いて28人なので戦力上必要な順に28人をプロテクト出来る。もちろん28人という人数も要検討。


一般的なファンの意見として環境を変えた方が良いと思う現役選手のナンバーワンはおそらくタイガースの藤浪晋太郎だろう。
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各球団が8人をリストアップするという程度なら藤浪クラスはその8人に含められないだろう。藤浪がリストアップされない様な“現役ドラフト”の制度を作っても骨抜きのシステムになってしまうということだ。


冒頭の写真はジャイアンツ時代の大田泰示がジャイアンツ球場でのイースタン・リーグ公式戦の試合後に守備練習を受けている写真。この当時は三塁を守っていたが、本当に下手だった。その後外野手になったがジャイアンツでは鳴かず飛ばずの大田がファイターズに移籍するやいなや、外野のレギュラーポジションを獲得した。ジャイアンツには八年間の在籍で一軍では225試合の出場にとどまったが、ファイターズでは三年間で354試合と既にジャイアンツ時代を超えている。そして何をトチ狂ったか今季終了後にはメジャーに挑戦したいと考えているそうだ。この大田の成功が移籍をターニングポイントとしていると考えられている様で“現役ドラフト”に関する報道では大田を成功例として取り上げるものが多い。


確かに大田の“覚醒”に環境の変化が無関係ということはあり得まい。ただ両球団を応援する身としては複雑だ。大田がファイターズでレギュラーを勝ち取るほどに成長したのは環境の違いもあるだろうけど、その最大の要因は大田本人の努力に他ならないと思う。何が言いたいかというと、いかに制度を変えてお膳立てをしても大田の様に移籍が奏功するのは限られた選手で、もしも「俺も環境が変われば、出場機会さえあれば違った結果を出せる」と思っている選手がいたら、そんなことを考えている暇があるのならその分練習しろと言いたいのだ。


ある球団でダメな奴は他の球団に行ってもダメ。大田は例外的存在だと思う。今までならひとつの球団で結果を出せないままにクビになっていた選手が、複数の球団に所属してどっちでも大成出来ずにクビになるだけだろう。


ただ何かしらの制度を採り入れることで移籍が活性化し、球団側も変化せざるを得ず、選手の育成法、指導法を見直さざるを得なくなり、より良い育成法、指導法が採り入れられる様なきっかけになればそれだけでも意味はあると思う。他球団に所属する“掘り出し物”を探し当てるいわゆるプロスカウトの眼力も鍛えられなくてはならなくなる。よく言われる様な“下手にトレードをして、行った先で活躍されたら困る”と言う考え方が通用しなくなる。


ただ本当に今季からスタートしなければならないのだろうか?意味のない先送りには反対だが、妙案もなくとりあえずスタートしようという妥協の産物の様な制度でスタートするくらいなら、もう一年の時間をかけてより良い制度を考える方が良いのではないか?


最後に。冒頭にも言及したようにおかげさまで本日を以て拙blogは設立14周年となりました。エントリーの数は2000をちょっと超えました。これまでお付き合いいただいた皆様に感謝するとともに、これからもよろしくお願いします。

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