フォト
無料ブログはココログ

« いささかの“マイナーチェンジ”!?-北海道日本ハムファイターズ2020年新入団選手歓迎式典&交流会 | トップページ | 抱腹絶倒だけじゃない-劇団チェンジアップ第二回公演“笑あっぷあっぷナイター” »

2020年1月14日 (火)

田淵幸一氏らが新たに野球殿堂入り

Adscn3046
14日、2020年度の野球殿堂入りする顕彰者への通知式が野球殿堂博物館にて行われた。今年度はプレーヤー表彰では投票によって規定の投票数を満たす候補者がいなかったがエキスパート表彰ではタイガースやライオンズで本塁打を量産した天性のアーチスト、田淵幸一氏が選ばれ、特別表彰では東京六大学野球で伝説になっている昭和35年(1960年)の“早慶6連戦”を率いた前田祐吉、石井連藏両元監督(ともに故人)が選ばれた。

 

敗戦処理。は今年も幸いにも野球界最大の栄誉の場に同席することが出来た。


今日は会場となる野球殿堂博物館を臨時の休館日にしていた。平日なので敗戦処理。も有給休暇を取得して会場に向かった。入口で手続きを済ませ、階段を降りるとこんな展示が。
Cdscn3025
毎年のことだが、司会者がいて発表して通知書を渡すという儀式なのに会場で席に座る前にわかってしまうのは如何なものか。受付で渡される資料にも顕彰者名や投票の結果が書いてある。


今回は高津臣吾、アレックス・ラミレスらに加え、新たに稲葉篤紀、岩村明憲、中村紀洋、金子誠が候補者となったプレーヤー表彰の投票では規定の投票数を満たす候補者がいなく該当者無し。田淵幸一氏はエキスパート部門で選ばれた。この部門ではランディ・バースがあと一歩の投票数になっており今回次点だった。


田淵氏はスピーチで、松永怜一さんをはじめ指導者に恵まれたから今ここにいると感謝の気持ちを示してから自分の事を振り返った。法政大学からドラフト会議でタイガースに入団したが「本当は巨人に入りたかった」と言って笑いを取っていた。当時の川上哲治監督と密かに会い、「背番号2を用意しているから」と説得されたという。言わずもがなだが1番が王貞治、3番が長嶋茂雄の時代である。巨人志望の大学生がどんな気持ちになったか、想像するに難くない。もっとも田淵氏によれば「星野も裏では巨人に入れると言われていた」とのこと。「昔から巨人はそういうことをやっていた」とも言って会場を笑わせていた。


タイガースに入団したときの監督が法政大学の先輩の後藤次男さんで、だから優先的に試合に出させてもらえたと感謝していた。トレードでタイガースを去る最後の年もその法政OBの後藤監督で、移籍先のライオンズも法政OBの根本陸夫さんが監督で縁を感じると。ただそのライオンズに広岡達朗さんが監督で来たときにはもう終わりだと覚悟したという。その広岡監督時代の昭和58年(1983年)に日本一になって自身も正力松太郎賞を受賞したので、もうそれ以上の名誉はないと思っていたという。


なお、この通知式までに拡散されてはマズいので田淵氏は選ばれたことを奥さん(ジャネット八田!)には話したが、他には家族にも内緒にしていたという。確かにフジテレビにバレてしまう可能性がある<笑>。

 

そこまで厳重に秘密にしているはずなのに、会場には田淵氏が監督を務めていた頃のものと思われるダイエーホークスのスタジアムジャンパーを着ている人がいた。前年に投票数がぎりぎり足りなかった人が次の年に選ばれる傾向があるので予測で来たのかもしれないが…。因みにその人は帰りに地下鉄の水道橋駅のホームで早々とSNSに投稿している感じだった。前年まで午後5時だった情報解禁が今年は何故か午後3時になっていた。


個人的には田淵氏というと、何といっても綺麗な放物線を描く本塁打が忘れられない。もちろんジャイアンツのラバルであるタイガースや、ファイターズの宿敵であるライオンズで打つのだからファンとしては打たれる側なのだが、田淵氏の本塁打の美しさを、当時を知る年代のファンに話すと贔屓チームを問わずまず賛同してもらえる。しかし本塁打の放物線の美しさなんて記録に残るものでも無い。現役時代に474本塁打を放ってはいるが安打数が基準に満ちていないから名球会に入ってもいない。さるブロガーが野球殿堂入りするには名球会入りは必須と分析していた。確かにあらゆる分野で印象や記憶というあやふやなものが排除され、数値という客観的なものが評価の基準となる時代だ。野球殿堂入りにも明確な数字の基準があっても不思議ではない。ただし、幸か不幸か野球殿堂入りの投票をする記者は(おそらく)最新の客観的データより自分の印象を優先しそうな人達。田淵氏が選ばれたことは素直に祝福したい。


特別表彰の前田祐吉氏、石井連藏氏はともに故人。それぞれのご子息が挨拶に立った。いつも思うが特別表彰で殿堂入りを果たす人にその時点で故人となっている方が多い様に思う。名誉なことなのだから、出来れば本人が健在である間に表彰して欲しいものだが。敗戦処理。にとって前田氏も石井氏も伝説の人。率直に言って「まだ殿堂入りしてなかったの!?」と感じた。ということは、アマチュア関係の功労者でいまだ殿堂入りを果たしていない人が結構いる!?


顕彰者本人の挨拶に続いて、顕彰者に近い人物による祝辞。田淵氏の祝福には法政大学の一年後輩に当たり、2016年に特別表彰委員会で選出された山中正竹氏。
Cdscn3061
法政大時代の話に限定していたがとにかく話が長く感じられた。この日スピーチした人の中で最長、約20分にわたり話しまくった。


田淵氏は大学時代に当時の東京六大学野球の記録を大幅に塗り替える通算22本塁打を記録したが、普通に考えて殿堂入りに至った活躍はプロになってからの軌跡が主な要因であるだろう。山中氏は田淵氏が法政大や六大学の試合に多くの観客を呼び込んだ功績を話していた。斎藤佑樹も何十年後かに野球殿堂入りできるかもしれない<冗>。


もっとも、山中氏に祝辞を頼む以上大学時代の話に終始するしかないのだろう。田淵氏に近い人物と言えば法政大学時代からの盟友で、先に野球殿堂入りを果たしている山本浩二氏が思い浮かぶが一部報道にもあった様に体調が優れないらしい。田淵氏が静かに語っていた。


前田氏と石井氏にはそれぞれの大学監督時代の教え子が祝辞を述べた。前田氏には慶應義塾大の監督も務め、現在は社会人野球のJX-ENEOSで監督を務めている大久保秀昭氏が、石井氏には現在の早稲田大学監督、小宮山悟氏がそれぞれ祝辞を述べた。
Cdscn3068


Cdscn3078

 

後から祝辞を述べた小宮山氏によると、伝説の“早慶6連戦”からちょうど60年後のこの年に当時の両監督が揃って殿堂入りを果たした一方で、その教え子同士が両大学の監督をしていれば盛り上がるのに大久保氏が古巣のJX-ENEOSに戻ってしまったのが残念だと皮肉っていた。


伝説の“早慶6連戦”は敗戦処理。にとっても生まれる前の出来事でまさに伝説なのだが、小宮山氏も前列に陣取るカメラマン達に対して「どう考えても6連戦を知らない人達ばかり。10分時間をかけてください。家に帰って10分、6連戦のことを調べればどんな死闘だったかわかります」といっていた。余談だがこのカメラマン達が開式前に騒がしかった。敗戦処理。が開始30分前くらいに席に着くと、おそらくは式に関係の無い他愛のない話を大声でしていた。彼らは自分が今いる場所の意味がわかっているのだろうか?仕事として当然のごとくその場所にいるのだろうが、野球界最大の栄誉を顕彰する場だという認識があれば、たとえ30分前といえども関係者の一部は席に着き始めているのだから私語を話せるとは思えないのだが。


既にネットニュースなどで今年度の顕彰者の名前や投票結果が発表されている。プレーヤー表彰で高津が7票足らずで次点だったことや、エキスパート表彰でバースが次点だったことなども報じられている。表彰の基準は後述するが、資格を満たしている者全てが候補者になる訳ではない。選考委員がいてその中から今年の候補者を絞るのだ。投票者はその中から選ぶのだ。部門ごとに選考の経緯の説明があり、誰が何票取って選ばれたか等の説明を受けるのだが、誰が何票取ったのかは受付で渡される資料に細かく書いてある。知りたいのはむしろ候補者が絞り込まれる課程だ。今回でいえばプレーヤー表彰で新たに稲葉、岩村、中村紀、金子誠が候補者になったが、金子が候補者に選ばれる理由がわからない。11日にNHKBS1で放送された『球辞苑』では“恐怖の九番打者”と持ち上げられていたが、まさかそれで候補には選ばれないだろう。他に適任者がいなかったのだろうか?金子には3票しか入らず最下位だった。候補者が決まった時の報道に対してファイターズファンが喜んでいたが、ファイターズの関係者が殿堂入りされれば喜ぶのであれば大沢啓二元監督や村上雅則さんがまだ選ばれていない事実を重視して欲しい。


そんなようにツッコミところはあるものの野球界に大きく貢献した方がきちんと表彰される場があることは素晴らしいことである。


繰り返しになるが、これからますますデータがものを言う時代になるだろうというこのタイミングで、誰よりも美しいと記憶に残る本塁打を量産した田淵氏が選ばれたことが昭和の頃から野球を愛していた身にはありがたい。“トラックマン”を応用すれば田淵氏のような美しい軌道野田球も解析されるのかもしれないが。今回選ばれた三氏とその関係者に一野球ファンとして心からの祝福を送りたい。

おめでとうございます。


【参考】
○競技者表彰
・プレーヤー表彰
対象者: 現役を引退したプロ野球選手で、引退後5年以上経過した人。その後15年間が選考対象となる。
選出方法: 野球報道に関して15年以上の経験を持つ委員(約300人)が投票。75%以上得票した人が殿堂入りとなる。
・エキスパート表彰
対象者: ①現役を引退したプロ野球のコーチ、監督で、引退後6ヶ月以上経過している人。
②現役を引退したプロ野球選手で、引退後21年以上経過した人。
選出方法: 殿堂入りした人(約30名)、競技者表彰委員会の幹事と野球報道年数30年以上の経験を持つ委員(約70名)が投票。75%以上得票した人が殿堂入りとなる。

○特別表彰
対象者:①現役を引退したアマチュア野球の競技者(選手、コーチ、監督)で、選手は引退後5年、コーチ、監督は引退後6ヶ月以上経過している人。
②プロ及びアマチュア野球の審判員で、引退後6ヶ月以上経過している人。
③プロ及びアマチュア野球の組織または管理に関して野球の発展に顕著な貢献をした人、しつつある人。
④日本の野球の普及及び発展に顕著な貢献をした人、しつつある人
選出方法: プロ野球の役員及び元役員、アマチュア野球の役員、野球関係学識経験者(14名)が投票。75%以上得票した人が殿堂入りとなる。

【プレーヤー表彰候補者】
<新候補者=4人>
稲葉篤紀、岩村明憲、金子誠、中村紀洋
<前回の候補者=17人>
高津臣吾、川相昌弘、宮本慎也、アレックス・ラミレス、野村謙二郎、小久保裕紀、桑田真澄、前田智徳、タフィー・ローズ、石井琢朗、城島健司、山崎武司、佐々岡真司、田口壮、赤星憲広、石井一久、桧山進次郎
【エキスパート表彰候補者】
<今回追加される候補者=3人>
佐藤義則、高田繁、達川光男
<前回の候補者=13人>
田淵幸一、ランディ・バース、掛布雅之、大沢啓二、柴田勲、土橋正幸、加藤秀司、梨田昌孝、長池徳士、足立光宏、岡田彰布、中畑清、松岡弘

【特別表彰候補者】
<新候補者=3人>
古関裕而、佐山和夫、松前重義
<前回の候補者=7人>
川島勝司、水島新司、石井連藏、前田祐吉、太田誠、谷村友一、近藤兵太郎

※ 水島新司氏には3票が投じられた。昨年の5票から減ってしまい、票数の面では一昨年と同じ。今回『闘魂こめて』、『阪神タイガースの歌』(通称『六甲おろし』)、『栄冠は君に輝く』といった野球界に根付いている名曲を作曲した古関裕而氏が新たに候補者に加わった(2票)が、水島氏や古関氏のような形で野球界に貢献した人物にもスポットライトを当てて欲しいと個人的には熱望している。

« いささかの“マイナーチェンジ”!?-北海道日本ハムファイターズ2020年新入団選手歓迎式典&交流会 | トップページ | 抱腹絶倒だけじゃない-劇団チェンジアップ第二回公演“笑あっぷあっぷナイター” »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« いささかの“マイナーチェンジ”!?-北海道日本ハムファイターズ2020年新入団選手歓迎式典&交流会 | トップページ | 抱腹絶倒だけじゃない-劇団チェンジアップ第二回公演“笑あっぷあっぷナイター” »

2020年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

最近のトラックバック