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2018年11月 4日 (日)

日本シリーズ第5戦先発:大瀨良大地×千賀滉大

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日本シリーズが終わってから書くのもナンだが、今年の日本シリーズ第
5戦のこの両先発投手に関して感じたことを書いてみる。


ホークスが211引き分けで迎えた日本シリーズ第5戦。発表された両先発はともに第1戦に先発した大瀨良大地千賀滉大の両投手だった。第1戦に先発したから中四日での間隔になる。

 

 



今時、レギュラーシーズンではなかなか中四日では先発しない。短期決戦ならではの投手起用だろう。特にホークスは、ファーストステージから臨んだクライマックスシリーズではファーストステージの第
1戦に先発したアリエル・ミランダを始め、各先発投手が中四日で回った。CS終了後に工藤公康監督が日本シリーズでは先発投手を中四日で回すとコメントを発していたので予想できた。カープもシーズン中に先発ローテーションの一員だった岡田明丈をリリーフで使うという予想があり、そうなると先発投手を四人で回すことになり、中四日での先発が濃厚になる。繰り返しになるが、短期決戦となる頂上決戦だ。第1戦に先発するエース格の投手が中四日で先発すると聞いても、中六日に慣れっこになってはいてもそれほどの違和感は無い。


しかし、第1戦に先発した投手が中四日で第5戦に先発するのも近年では珍しい。ここ十年間の日本シリーズで、第1戦に先発した投手が次にいつ投げているかを調べてみた。


2017
横)井納翔一41/389球→中2日第3(救援)・1回17

ソ)千賀滉大7回・103球→以後登板なし(第6戦で終了
)
2016

日)大谷翔平6回・13球→以後登板なし(第6戦で終了
)
広)ジョンソン62/3123球→中4日第56回・95

2015

ヤ)石川雅規4回・80球→中4日第541/377

ソ)武田翔太9回・120球→以後登板なし(5戦で終了
)
2014

ソ)スタンリッジ42/396球→以後登板なし(5戦で終了
)
阪)メッセンジャー7回・109球→中4日第572/3134

2013

巨)内海哲也6回・85球→中4日第56回・92

楽)則本昂大8回・124球→中4日第5(救援)5回・79

2012

日)吉川光夫4回・76球→中4日第522/365

巨)内海哲也7回・104球→中4日第58回・127

2011

中)チェン8回・124球→中4日第570/3118

ソ)和田毅8回・119球→中6日第65回・108

2010

ロ)成瀬善久5回・88球→中6日第66回・90

中)吉見一起3回・54球→中7日第74回・63

2009

巨)ゴンザレス51/396球→中4日第5799

日)武田勝6回・64球→中6日第672/388


ここ十年間の日本シリーズ第1戦に先発した、のべ20人の先発投手のうち、中4日で第5戦に先発した投手は半分の10人。中4日に当たる第5戦でリリーフ登板した2013年の則本昂大を含めても11人。そして第1戦に先発した両投手がそろって中4日で第5戦に先発したのはこの十年間で今年と2012年しかない。因みにこの十年間、雨天などで試合が順延されたれことはない。


先発投手を五人で回せば、仮に第7戦まで行われるにしても第1戦と第2戦に先発する投手を中六日で第6戦、第7戦に先発させれば良く、他の先発投手は一度のみの先発になる。これならレギュラーシーズンと同じ登板間隔だ。


だが、日本シリーズに進出するチームといえども大舞台で先発のマウンドを任せるに足る信頼を置ける投手が五人揃えられない時もある。その場合は四人で回し、第1戦と第3戦に先発する投手は次回が中4日、第2戦に先発する投手は次回、中5日で第6戦に先発する。より登板間隔を必要とする先発投手を第2戦に先発させ、比較的不安な先発投手は一度しか投げない第4戦に先発させる。今年のホークスは第2戦にリック・バンデンハークを先発させ、第4戦に東浜巨を先発させたのはこの考えからすれば理にかなっている。そしてホークスはCS、日本シリーズともに先発投手を普段より短い中4日で投げさせる手前、早めの交代を考えて力のあるリリーフ投手をどんどんつぎ込む。


五人先発体制だと先発投手に長く投げさせられるメリットはあるが、レベルの高い投手を五人揃えられるかという問題がある。それぞれに一長一短があると思えるが、両出場球団が揃って中四日で回すのは珍しい。


もちろん、先発投手の登板間隔は時代によって“常識”が変わっていく。


敗戦処理。が初めてリアルタイムで見た日本シリーズは昭和48(1973)。ジャイアンツV9の最後の年でジャイアンツが南海ホークスを4勝1敗で破ったのだが、第1戦に敗れた後に四連勝。引き分けを別にすれば今年の日本シリーズと同じパターンだ。


当時の先発投手は中3日か中4日が普通であったが、五試合で終えた日本シリーズにジャイアンツは3人の投手しか使わなかった(注.のべではなく、一度でも登板した投手の人数。以下同じ)。今の常識では考えられない。今年の日本シリーズで第2戦から第6戦までの五試合にホークスは12人、カープは13人の投手を使っている。


110/27巨3-4南●高橋一三8回完投・154
210/28巨3-2南倉田誠60/390球○堀内恒夫5回・47

310/30南2-8巨○堀内9回完投・112

410/31南2-6巨○高橋一9回完投134

511/1南1-5巨○倉田62/399球、堀内21/328



これは極端な例としても、3人の先発投手を中3日で回すというのは当時の日本シリーズでは常套手段だった。今ではほとんど使われないが、当時は先発ローテーションの中心投手3人を“三本柱”と呼ぶ習慣があり、他の投手より抜きん出た頼りになる投手と見ていたものだった。その中でもエースと呼ばれる投手は第1戦、第4戦、第7戦と中3日の連続で三回先発。第2戦に先発する投手は中3日で第5戦に、第3戦に先発する投手が中3日で第6戦に先発する。これはこれで理にかなった考え方なのである。


今年の日本シリーズで敗れたカープは“34年ぶりの日本一をかけて”と言われていたが、34年前、昭和59(1984)に日本一に輝いた日本シリーズでは阪急ブレーブスを相手に第7戦までもつれたが、まさに“三本柱”中3日ローテーションだった。

 

110/13急3-2広 急)山田久志8回・109球 広)山根和夫7回・112
210/14急5-2広 急)今井雄太郎7回・111球 広)北別府学81/3122


310/16広8-3急 広)川口和久9回・116球 急)佐藤義則31/370

雨天順延
410/18広3-2急 広)山根7回・113球 急)山田9回・162

第5戦10/19広2-6急 広)北別府5回・73球 急)今井雄72/3107


610/21急8-3広 急)佐藤2回・50球 広)川口22/375

710/22急2-7広 急)山田6回・100球 広)山根9回・153



1017日に予定されていた第4戦が雨天順延となったため中3日の連続にはならなかったが、予定通り行われていてもこの先発に変化は無かったと思われる。


日本シリーズが第7戦までもつれることが少ないが、両軍の投手が3人の先発で第7戦まで回ったのはこの年が最後だ。


この年の山根和夫山田久志のように中3日ローテーションだと第1戦に先発した投手は第7戦までもつれた場合に三回先発することになる。日本シリーズで三回先発した投手は1992年のスワローズ、岡林洋一を最後に出ていない。
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1992
年の岡林はライオンズを相手に第1戦、第4戦、第7戦に先発。第1戦で延長十二回を161球で投げきって、雨の影響で中四日で迎えた第4戦に8回完投109球を投じると、中3日で第7戦に先発し、延長十回160球を投げきった。もう二度とこんな投球をする投手は出てこないかもしれない。


先発投手の登板間隔と球数管理が行き届いた時代。少なくとも時代が逆行することはないだろうから、日本シリーズにおいても第1戦に先発するエース格の投手がともに中4日で第5戦に再び投げ合うことも珍しいかもしれない。もちろんこれは善し悪しを語っているものではない。ただ珍しいと思い、懐かしい時代を振り返りながら書いてみた。

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コメント

こんにちは。
日本シリーズの連投といえば59年南海のエース杉浦忠を思い出しますね。
巨人相手に4連投・4連勝、それも第2戦以外の3試合に先発して第3戦は延長10回完投、第4戦は完封勝利ですから驚きです。今なら虐待で訴えられてもおかしくないですが(苦笑)当時のメディアの論調は絶賛一色でした。
この大投手が200勝できなかった要因の一つは入団2年目のこの酷使と思います。

jackyhk様、コメントをありがとうございます。

> 日本シリーズの連投といえば59年南海のエース杉浦忠を思い出しますね。

私はその時代をリアルタイムで見ていませんが、歴史上の事実として把握しています。文字通りのフル回転だった様ですね。

>今なら虐待で訴えられてもおかしくないですが(苦笑)当時のメディアの論調は絶賛一色でした。

そういう時代だったのでしょうね、としか言い様がありませんね。その時代に見ていたら私もそう感じていたかもしれませんし。

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