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2018年5月19日 (土)

元祖“勝利の方程式”がジャイアンツ球場に帰ってきた!

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勝ちパターンの展開で終盤につぎ込む継投策を“勝利の方程式”と呼ぶようになって久しいが、これは誰が誰のことを“勝利の方程式”と称したのが最初か記憶しているだろうか?


今日(19)はジャイアンツ球場にジャイアンツの三軍とベースボール・ファースト・リーグ(BFL)選抜の交流戦を観に行ってきた。死球による左手甲骨折で戦列を離れていた陽岱鋼が実戦に復帰するとあって陽岱鋼目当ての女性ファンが一塁側に集まった試合だったが、敗戦処理。にとっては懐かしい元祖“勝利の方程式”を観た感慨の深さも印象に残る生観戦となった。


(写真:復帰第一戦でいきなり先頭打者本塁打を放つ陽岱鋼。この後、第二打席にも連続本塁打を放つなど4打数4安打と元気さをアピール。)



土日のジャイアンツ球場試合開催日には京王よみうりランド駅を出たところからジャイアンツ球場までの無料のシャトルバスが出るが、それはイースタン・リーグの開催日のみ。今日
(19)のように三軍の試合の時にはサービスがない。よみうりV通りを上がるか、283段の石段『巨人への道』を上がるしかない。
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写真の上方にゴンドラが見えるが、このゴンドラに乗るとジャイアンツ球場を遥に通り越してよみうりランドの入場口まで行ってしまい、そこから延々歩かなければならない(それでも平地だからマシという人もいるらしいが…)。


年々この283段を上がるのがキツく感じられるようになってきた<苦笑>。何年か前まではバスがあってもこの283段を歩いて上るのをポリシーとしていたが、近年はシャトルバスを見かけたら迷わず利用させてもらっている。因みに帰りは2009年在籍者の手形を見ながらよみうりV通りを歩いて降りている。


今日は昨年まで三軍戦をいつも最前列で観ていた女性ファンのご一行がいなかったので一塁側の最前列に陣取った。早速グラウンドを見渡すと、今日の対戦相手、ベースボール・ファースト・リーグ(BFL)選抜の打撃練習中で、打撃投手に見覚えのある顔が…。
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そう、BFL選抜のコーチとして参加している、06ブルズのコーチ、石毛博史だ。


長嶋茂雄監督が二度目の監督に就任して初めて優勝した
1994年に抑え投手として活躍した石毛だ。あの年はリードしたら八回に橋本清、九回に石毛をつぎ込むのがジャイアンツの勝ちパターンの継投だったが、それを長嶋監督が“勝利の方程式”と呼んだ。今ではどの球団でもリードした試合の終盤のイニングを託す投手を決めていてそれを“勝利の方程式”と呼んでいるが、最初にこのフレーズを使用したのは長嶋監督で、元祖は橋本、石毛のリレーである。


長嶋監督の復帰は、その前の年の1993年。プロ野球界としては脅威になり得るもう一つのプロスポーツ、Jリーグがスタートする年だった。危機感を持ったジャイアンツがミスターを球界に呼び戻したのだ。“勝利の方程式”を確立した翌1994年、ジャイアンツが日本シリーズで対戦したのが当時の常勝ライオンズ。森祇晶監督はその日本シリーズを最後に退任するのだが、長嶋野球とはある意味対極に位置し、強くても面白くない野球と揶揄された。だから森監督が長嶋監督を恨んだのかは定かではないが、退団後、「野球の試合に“勝利の方程式”なんてものは存在しませんよ」と、ファンも大半のマスコミも独特の長嶋語として捉えているものをマジで否定していた。1989年にリーグ優勝を逃した時に当時の堤義明オーナーから「(監督をこれからも)おやりになりたいのなら、どうぞ」と報道陣を前に言われる屈辱を受けながら沈黙を貫き監督の座を投げ出さず、翌年から再び連続日本一を続けてきた男がマジレスしたのだ。もっとも、それでこそ森祇晶なのだが…。


二十年以上前の話なのでわからない人もいるだろう。比較としては不謹慎かもしれないが麻生太郎財務大臣の「セクハラ罪という罪は無い」に似ているようにも思える。確かに刑法のどこを見ても“セクハラ罪”という名前の罪は無い。大臣が言っていることは日本語としては間違っていない。だがセクハラ(セクシャル・ハラスメント)は実体として罪である。野球の采配において“勝利の方程式”なるものは存在しないという森監督の見解はたぶん正しい。しかし、今ではマスコミも野球ファンも多くの人は用語として疑問には思わず,勝ちパターンの継投策のことを“勝利の方程式”と呼んでいる。


敗戦処理。は昨年もジャイアンツの三軍とBFL選抜の交流戦をジャイアンツ球場で生観戦した。その時にはNPBでタイガースのエースとしてジャイアンツにも立ちはだかった井川慶を目当てに観に行った感覚もあったが、今回、BFLの公式ホームページで参加選手を確認したところ元NPBらしき選手は見当たらず。監督がジャイアンツとファイターズに在籍した山﨑章弘、コーチが元ジャイアンツ他の鈴木伸良、元ファイターズの川原昭二、そして石毛と懐かしい顔ぶれだ。独立リーグ球団の指導者のほとんどが元NPBだが今回は敗戦処理。的にどストライクだ。Cdsc_7488
(写真:ジャイアンツの年配のスタッフと言葉を交わすBFL選抜の鈴木伸良コーチ=兵庫ブルーサンダース監督。)

ジャイアンツはこの時代から右の大砲候補を大成させるのが苦手だったようだ。


試合に入ろう。ジャイアンツの先発は三年目の桜井好貴。BFL選抜の先発は兵庫のサウスポー、黒田優斗。
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昨年もこの対戦のメンバーに選ばれているが、調べてみると宮崎日大高を中退したまだ18歳で、昨年は井川に次ぐ防御率だったようだ。


最初に対戦する打者はジャイアンツでこの日実戦復帰した陽岱鋼43日の対ドラゴンズ戦で死球を受けて左手甲を骨折して以来の実戦だ。結果は冒頭の写真の通り。カウント3-0からストライクを取りに行ったのか、陽が振り切った打球はレフトオーバーの先頭打者本塁打。いきなり出鼻をくじかれた。この後、一死から加藤脩平に一、二塁間を破られ、二盗を決められた一死二塁から四番の青山誠に右中間を破られもう1点。
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さらに安打と四球で一死満塁となって内野ゴロの間にもう1点。いきなり3失点だった。


一方的な展開になりそうな予感がしたが、直後の二回表にBFL選抜も五番を打つ和歌山ファイティングバーズの松浦仁がライトオーバーのソロ本塁打を放つ。
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3対
1となった。しかし、接戦になりかけたのはここまで。二回裏、ジャイアンツが突き放す。


先頭の折下光輝が三ゴロ失で出ると、今度は陽がライトオーバーの二打席連続本塁打。
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さらにこの回も青山にタイムリーが出て
61となった。


陽は打棒復活なのか、格が違うだけなのか計りかねる。センターの守備でも復調の目安になるような打球は飛んでこなかった。試合前のシートノックではゴロの打球を何度か捕り損なっていたが…。結局陽はこの後も二度の打席でいずれも左前安打を放ち、4打数4安打だった。
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四回には二盗を決め、悪送球の間に三塁まで進み、併殺打の間に7点目のホームを踏んだ。


ジャイアンツは六回裏に三番手の06ブルズ、山口魁斗を攻める。陽の四本目の安打を皮切りに、増田大輝も三遊間を破って無死一、二塁。加藤が一、二塁間を破るタイムリー。
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陽が
8点目のホームを踏むが、この回からライトを守る兵庫の松尾星也が間に合わないホームに送球する間に、加藤は二塁へ。捕手の木山裕貴が二塁に送球する間に、三塁に達していた増田がホームイン。一つのプレーで野手が二度も間に合わない塁に送球するというお粗末ぶりだった。


ジャイアンツの三軍は先週末には村田修一が所属する、ルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスと三連戦を行って一勝二敗と負け越し。よりによって村田に逆転決勝本塁打を食らった。今季の独立リーグとの対戦はここまで三勝五敗二分けと格の違いを示すどころか負け越している。これが実力なのだろう。そのジャイアンツの三軍にやりたい放題されているのが関西を拠点とする独立リーグ、BFLの選抜チーム。BFLは日本の独立リーグを束ねる機構に属していない。破綻した関西独立リーグの後継組織と言われてもいるが実質3チームでの運営。先行するルートインBCリーグや四国アイランドリーグとはまだまだ違うのだろう。


他にも一回裏にも一死二塁から松澤裕介が三遊間を破る安打を放った際にも、打球が三遊間を抜けるのを見てからスタートした二塁走者が三塁で止まるのに対してレフトの和歌山、松本昌大が漠然と内野に返球する間に打者走者に二塁まで進まれてしまうなど、基本的な守備のミスが散見された。混成チームだけに難しい面もあったろうが、ジャイアンツの走者に迷わず先の塁を狙われるのを見て糧にして欲しい。


昨年のこの対戦ではその後のドラフト会議でゴールデンイーグルスから同リーグの選手として初めてNPBに支配下でドラフト指名された田中耀飛2本塁打を放って逸材ぶりをアピールしたが、今日の試合では二回に本塁打を放ち、その後の打席でも右前安打や痛烈な一直を放った五番打者の松浦が目立った程度で試合としては個人的には期待外れだった。


19日・ジャイアンツ球場】
B 010 000 000 = 1
G 330 103 00× =10
B)●黒田[]、楠本[]、山口[06]、三山ー木山[]
巨)桜井、○橋本篤、田中優、巽、山上ー田中貴、小山。
本塁打)陽岱鋼初回先頭(黒田・一回)、松浦[]ソロ(桜井・二回)、陽2ラン(黒田・二回)=2打席連続


ここでスコアボードであらためてスターティングメンバーを見ていただきたい。
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ジャイアンツのスタメンは十人の内、支配下の選手が半分の五人いる。このうち、陽と先発の桜井を除いた三人は昨年の7月に育成選手登録から支配下選手登録された選手だ。増田、青山、田中貴也


トレードや新外国人選手の補強、育成選手の支配下選手登録の締め切りは7月末。支配下選手登録の上限人数
70人の枠を有効に活用するために三選手を支配下選手登録したという感じだったが、この三人はいずれも一軍入りを果たせなかった。4月に育成選手から支配下選手登録された篠原慎平は一軍入りを果たしたが、増田、青山、田中貴の三人はいずれも一軍に上がることが出来ず、今日は三人とも三軍に逆戻り。何とも歯がゆい。


岡本和真吉川尚輝が一軍でレギュラーの座を射止め、ようやく狭き門をこじ開ける存在が出てきたが、まだまだ“育成の巨人”とは言いがたいのが実態なのだろう。


育成選手は全体に小粒に感じてしまうが、今日出た選手では最終回に投げた育成ドラフト2位ルーキーの山上信吾が気にいった。
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ったりとしたフォームから投げ込むストレートはほぼ全球140km台後半。重そうな球質を感じさせた。今後が楽しみだ。


試合後、BFL選抜の首脳陣がジャイアンツベンチを訪ね、胸を貸してくれたお礼をしていたが、石毛が江藤智三軍監督、阿波野秀幸三軍投手コーチと話し込んでいた。
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阿波野がトレードでジャイアンツに来たのが1995年で石毛がトレードでジャイアンツを離れたのが1996年だから二シーズンだけジャイアンツで一緒だった。江藤がFAでジャイアンツに来たのは2000年だったから石毛とは同時期にチームメートにはなっていないがジャイアンツとカープで何度となく対戦したことだろう。江藤の声だったか「五番と六番が良かったね」と言ったのが聞こえてきた。背番号でなく打順だったら敗戦処理。と同じ感想になる<>「明日は終わったらすぐ帰るの?」「はい、帰ります」と言う会話も聞き取れた。


現役時代にノーコンだった石毛が打撃投手を務めていたのがなんとも微笑ましかった。阿波野がドラフトで1位入札された三球団(近鉄、巨人、横浜大洋=横浜)にすべて在籍し、三球団全てで日本シリーズに登板したことはエピソードとして有名だが、石毛も在籍した三球団(巨人、近鉄=大阪近鉄、阪神)すべてで優勝を経験した(大阪近鉄では日本シリーズに出場せず)。


元祖“勝利の方程式”でありながらその制球力の無さからファンに不安感を与えていたのは事実。その1994年でさえ、あの有名な10.8決戦ではお呼びがかからず槙原寬己、斎藤雅樹、桑田真澄という三本柱によるリレーだったし、その年の日本シリーズでも桑田にリリーフを仰いだ。今にして思えば、元祖“勝利の方程式”が制球難でファンをハラハラさせながらも辛くも逃げ切るという感じだったから、その後のマーク・クルーンなど、ちょっとでも不安な様子を見せるクローザーをファンが受け付けない一面があるのではないか。現実にジャイアンツからはいまだに通算100セーブを挙げた投手が出ていない。個人的には石毛で免疫が出来たのだろうか、抑えの投手は何人走者を出そうが、失点をしようがチームを勝たせれば結果OKと考えるようになったし、それ故にファイターズを見る場合でも武田久増井浩俊に不満は無かった。


個人的にはそんな風に今と過去をシンクロさせながらの生観戦となった。

 

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