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2018年4月11日 (水)

上原浩治「便利屋でやります。どこでもやります」

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開幕から二カード連続で二勝一敗と好スタートを切ったかに思えたジャイアンツだが、敗戦処理。が東京ドームに詰めている間にスワローズ相手に三連敗。さらに東京ドームに戻って来ても連敗は止まらず、五連敗となった。エースの菅野智之と,田口麗斗が本調子に程遠いだけでなく、開幕二カードでフル回転したリリーフ陣にまでほころびが出てきた。


今季のジャイアンツの投手陣の売りは、上原浩治の復帰と澤村拓一の再起によってリリーフ陣が盤石になり、5日の対ドラゴンズ戦のように先発の大竹寛が五回を投げ切れば、その後には澤村、スコット・マシソン、上原、アルキメデス・カミネロとつないで逃げ切れるのである。だが、その盤石のリリーフ陣も諸刃の剣の面がある。


それは昨日上原で、今日(11)は澤村で逆転負けを喫したからという次元ではない。



ジャイアンツの今日(11)現在で一軍登録されている投手の顔ぶれは以下のとおりである。

先発:大竹寛、菅野智之、吉川光夫、野上亮磨、山口俊、田口麗斗
救援:上原浩治、澤村拓一、スコット・マシソン、宮國椋丞、田原誠次、アルキメデス・カミネロ、篠原慎平


13人体制だ。中六日の間隔で先発する先発投手を六連戦に備えて6人登録し、リリーフ投手7人を登録している。


この結果、上述のように勝ちパターンの継投には極端に言えば先発投手は五回まで投げ切れば、あとは澤村、マシソン、上原、カミネロが1イニングずつ投げて抑えれば逃げ切ることが出来る。


ただその反面、投手がリードを許し、劣勢のままマウンドを降りる場合の投手は宮國、田原、篠原の三人しかいない。開幕当初は谷岡竜平高木京介もその役割を担っていたが、8日付で登録抹消となり、宮國と田原に入れ替わった。リリーフ投手は展開次第で翌日も投げなければならないからイニングまたぎを避ける傾向にある。そう考えると劣勢でのリリーフ投手は三人しかいないので、ひとり1イニングとすると3イニングしか投げられないから、先発投手は(相手の攻撃が九回まである)ホームゲームの場合は六回までは投げなければならず、それより早く降板すると誰かが2イニング投げなければならなくなる。


セ・リーグは交流戦の一部を除きDH制を採用していないから反撃のためには投手に代打を送る必要があり、先発投手が序盤でリードを許すと、六回までなどと悠長なことを言っていられなくなる。そうなるとリリーフ陣にしわ寄せがくる。現実に三タテを食らった6日からの対スワローズ三連戦のように篠原は6日と7日の二日間にともに2イニング投げるという、近年の一般的な継投策の常識では避けなければならない起用法になってしまった。


それならもう一人劣勢の場面で使う投手を登録すればよいと考えるかもしれないが、28人の一軍登録の中で半分の14人を投手にすると、当然ながら野手が不足して代打、代走、守備固めに支障をきたす。


そこで、冒頭の上原の台詞である。


「便利屋でやります。どこでもやります」


これは上原が復帰初登板となった331日の対タイガース戦でのヒーローインタビュー(冒頭の写真)での発言である。この試合では先発の田口が4失点してビハインドの展開になったが、同点に追いついて澤村を投入し、勝ち越したら上原を投入して勝った試合だ。上原(と澤村)はここまでのジャイアンツの四勝全ての試合で登板している。


今の登録人数で、勝ち試合でも負け試合でも複数のリリーフ投手を起用しなければならないとすると、誰かが便利屋的に必要に応じて勝ちパターンでも、多少のビハインドでも投げられるようにしておかなければならなくなる。


上原がそこまで考えてそう発言したのかは定かではないが、展開によっては勝っていようが負けていようがマウンドに上がることになり、チームで最多登板にもなりかねない便利屋を43歳の投手に求めるのは現実的ではないだろう。


ジャイアンツやセ・リーグの野球を主に観ているファンには馴染みがないかもしれないが、近年ではファイターズ時代の谷元圭介がその代表格かもしれない。ジャイアンツでいえば、かなり時代を遡らなければならないが、クローザー専任になる前の鹿取義隆が当てはまるか。


その鹿取がチームの編成面の責任者たるゼネラルマネージャーの要職に就いていながらその役割を担う投手がいない、育てようとしているとも思えないのはいささか残念だ。


あとは、先発投手を6人固定しないで、4人までは固定しても5人目、6人目は先発登板後に登録を抹消してリリーフ要員と入れ替え、一週間後には別の先発投手を登録するというやり繰りをすることでリリーフ要員の登録人数を増やすこともやってやれなくはないかもしれないが、7人目、8人目の先発投手が5人目、6人目と同等のレベルでないと成り立たない。ジャイアンツでいえば内海哲也今村信貴クラスを吉川光や大竹と入れ替えながらということだ。テイラー・ヤングマンは先発投手としてそのレベルにあるとしても、外国人枠の問題で誰か他の外国人選手を抹消しなければならず現実的でない。


もちろん、この構想はリリーフ投手が相手を抑えるという前提で成り立つものであって、現実には昨日や今日のように勝利の方程式の投手が打たれることもあるから野球は難しい<苦笑>


継投至上主義者のファンの中には勝利の方程式を確立することにこだわりがちだが、出てくる投手が多くなればなるほど、調子の良くない投手が出てくる確率が上がり、継投で出てくる投手に一人でも調子の悪い投手がいると台無しになってしまう危険性があることをあまり指摘しない。


先発投手が中六日で投げるのなら五回で降板するのは例外的なケースであるべきで、六回か七回まで投げさせて四人いる勝利の方程式を誰かしら休ませるくらいでないと長いシーズンを乗り切ることは出来ないだろう。あるいはジャイアンツでいえば先発ローテーション投手の中で菅野智之あたりは完投もしくは八回まで投げるくらいでないと、リリーフ陣がもたなくなる。


ジャイアンツの投手陣の問題点は構造的には便利屋の務まる投手がいないこと(おそらくは澤村がそういう使い方になるだろうが…)と、エース菅野がエースらしい投球が出来ないことにあるのではないか。


もっとも、菅野は別の意味で、登板試合に勝利の方程式のリリーフ投手を休ませているが…。

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コメント

敗戦処理。様、こんにちは。のんきです。

便利屋がいるとよいですね。

体が丈夫そうな投手ということで、戸根とか西村あたりが思い浮かぶの
ですが、現在2軍なので、まだ1軍レベルではないのかもしれません。

あとは、先発とリリーフの二刀流というのも、考えました。
この候補は、昨年のBクラスの1員の一人となった山口投手です。

昨年の分も先発とリリーフの二刀流でバリバリとやって欲しいです。
#現実的ではないかもしれませんが、大谷に比べると楽かもしれません。

のんき

のんき様、コメントをありがとうございます。

> 体が丈夫そうな投手ということで、戸根とか西村あたりが思い浮かぶの
ですが、現在2軍なので、まだ1軍レベルではないのかもしれません。

実績を考えるとそうなると思いますが、私の持論では勝ちパターンのリリーフ投手を4人揃えるくらいなら、3人プラス便利屋の法が良いというものなので、例えば西村を登録する代わりに抹消されるのは、田原、宮國、篠原のいずれかではなく、上原、澤村、カミネロ、マシソンの中の誰かということになってしまいます。

> あとは、先発とリリーフの二刀流というのも、考えました。
この候補は、昨年のBクラスの1員の一人となった山口投手です。

> 昨年の分も先発とリリーフの二刀流でバリバリとやって欲しいです。
#現実的ではないかもしれませんが、大谷に比べると楽かもしれません。

山口俊に限らず、先発とリリーフの二刀流は難しいと思いますよ。

現実的な解決策は、先発投手にもっと長いイニングを投げてもらうことだと思いますが、これも簡単なことではないのでしょうね。

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