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2018年2月15日 (木)

マリーンズは福浦和也に2000本安打を達成させてあげられるか!?-今そこにある球団史上最大の危機!?

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マリーンズの福浦和也が通算2000本安打を射程圏内に入れて久しい。昨年までに積み重ねた安打数は1962本。あと38安打で通算2000本安打を達成する。マリーンズ球団だけで通算2000本安打を打ったのは2276安打の榎本喜八2057安打の有藤道世の二人だけで、福浦が達成すれば三人目になる。


福浦は球団生え抜きの大功労者。マリーンズ球団としても通算2000本安打という金字塔を達成させてあげたいところだろうが、球団としてはそればっかりを考えていられない!?



かつて安打製造機の名をほしいままにした福浦和也なら38安打など朝飯前だろうが、年齢的にフル出場が難しくなった近年の福浦の安打数を振り返ってみると、直近5年間の安打数は32本、26本、47本、20本、30本。5年間で38本以上打ったのは一度だけ。現在42歳の福浦は普通に考えたら昨年より衰える。38安打という目標は意外に遠い目標かもしれない。



敗戦処理。がよく目安にするのは38安打するために何回打席に立たなければならないかということ。打率三割のペースでも38安打を打つには126打数必要。四死球など打数にならない打席の存在を無視してもスタメンなら30試合超が必要になる。


昨年の福浦は34試合にスタメン出場している。また代打として31回起用されている。福浦がスタメンで出るとしたら一塁手かDHであろうが、昨年の開幕戦で一塁手として起用された井上晴哉とDHで起用されたジミー・パラデスがともに期待外れで、なおかつ早々と優勝争いとはかけ離れた位置に居座ってしまったために福浦を起用する土壌が出来たが、今季も福浦が昨年並みにスタメン起用される状況になったら、福浦にとっては好都合だろうがマリーンズとしてどうなのかなと思う。


また、打率三割のペースでと書いたが、これは虫の良い計算で直近五年間の福浦の打率は.250。打率.250のペースで38安打を打つには152打数が必要だ。一試合4打数としても38試合のスタメン出場が必要だ。そしてスタメン出場で足りない分を代打起用での安打数で補いたいところだが、昨年の福浦は31回の代打起用で26打数4安打、打率.154とマリーンズ側のスタンドが大声援で迎える割には成功率が低い。昨年に限らず直近五年間の平均では起用回数が24.4回で打率が.262。代打での安打数が一年平均で5.2本にしかならない。



昨年は福浦が打席数を稼ぐには好都合なマリーンズのチーム状況だったが、今季も…となったらシャレにならない状況である。消去法と記録目的のために福浦の出場機会が増える、打席に立つ機会が増えるというのではなく、福浦がかつてのような打棒を復活させてライバルたちを蹴落として出場機会を得て2000本安打を達成するという形が福浦にとってもマリーンズにとっても最適な展開だがそうなるか。間違っても昨年と同じような展開になってはならないのである。少なくともマリーンズにとっては…。


実は最近の若いマリーンズファン、あるいは野球ファンの中には知らない人もいるかもしれないが、マリーンズ球団は素晴らしい歴史を持つ伝統ある球団なのである。


マリーンズ球団の球団創立以来の勝敗は昨年までで44094372364引き分け。勝率.502である。通算勝率が五割を超えている球団なのである。近年のパ・リーグでは北海道移転後のファイターズが常勝軍団などともてはやされることもあるが、球団創立以来の成績は44614815346引き分けで勝率.481。まだまだ勝率五割には程遠い。日本一に輝いた一昨年の成績を毎年続けたとしても通算勝率が五割になるのにまだ11年もかかる計算だ。マリーンズ球団の伝統の重さがわかるだろう。
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日本のプロ野球が二リーグ制をスタートさせた昭和25(1950)に毎日オリオンズとしてスタートしたマリーンズ球団がいかに長く安定した成績を残してきたかがよくわかる。だがそのマリーンズが危機的状況にあるのだ。



昨年はパ・リーグの最下位に沈んだマリーンズ。成績は54872分け、借金33だった。上記の通算成績が貯金37だから、もしも今季借金が38を超えたら球団の通算成績が負け越しになってしまうのである。二リーグとなった1950年の毎日オリオンズから大毎オリオンズ、東京オリオンズ、ロッテオリオンズ、千葉ロッテマリーンズと連なる現在のパ・リーグで最も長く親会社が変わっていない名門チームとしては最大の危機かもしれない。


球団名ごとの通算成績を振り返ってみる。

毎日オリオンズ(1950年~1957) 58942227引き分け、勝率.583
大毎オリオンズ(1958年~1963) 42238019引き分け、勝率.526
東京オリオンズ(1964年~1968) 32834329引き分け、勝率.489
ロッテオリオンズ(1969年~1991)13841406200引き分け、勝率.496
千葉ロッテマリーンズ(1992年~)1686182189引き分け、勝率.481
注.ロッテが正式に球団のオーナー企業になるのは1971年から。

球団名ごとの通算成績を見ると球団の名前が変わるたびに弱くなっている感じがする<苦笑>。初期の毎日オリオンズが8年間とは言え勝率.583というのは驚きだ。読売新聞社のジャイアンツの80年を超える期間での通算勝率が.585であることを考えると際立つ。特に初のパ・リーグ優勝チームとなった昭和25(1950)の成績は81345引き分け、勝率.704だった!


下手をすると今季で貯金を吐き出すのだが、この球団の累積の勝敗差を調べると、通算成績で貯金が最大になったのが昭和56(1981)終了時点での貯金313だった。
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この年限りで山内一弘監督が退任すると、その後は緩やかに貯金を吐き出し始める。しかし313もあった貯金はどこに消えたのか?球団の成績を十年ごとに区切って振り返ってみた。

1950年代 733勝533敗38引き分け 勝率.579 貯金200
 歴代監督 湯浅貞夫、別当薫、若林忠志、別当
1960年代 675勝666敗44引き分け 勝率.503 貯金9
 歴代監督 西本幸雄、宇野光雄、本堂保次、田丸仁、戸倉勝城、濃人渉
1970年代 648勝563敗89引き分け 勝率.535 貯金85
 歴代監督 濃人渉、大沢啓二、金田正一、山内一弘
1980年代 562勝641敗97引き分け 勝率.467 貯金-79
 歴代監督 山内一弘、山本一義、稲尾和久、有藤道世
1990年代 575勝714敗26引き分け 勝率.446 貯金-139
 歴代監督 金田正一、八木沢荘六、ボビー・バレンタイン、江尻亮、近藤昭仁、山本功児
2000年代 686勝674敗32引き分け 勝率.504 貯金12

 歴代監督 山本功児、バレンタイン
2010年代 530勝581敗38引き分け 勝率.477 貯金-51
 歴代監督 西村徳文、伊東勤

川崎球場を本拠地にしていた後半から千葉マリンに移転し始めの時期に負け越す年が続いたのが尾を引き、時折下克上などの一時的な盛り上がりはあるものの、昨年も借金33。ついに貯金が底をついてきた。したがって生え抜きの大功労者、福浦の2000本安打を球団として後押しをしたいところではあるだろうが、その優先順位が高いとは必ずしも思えないのである。



昨年まで監督を務めていた伊東勤前監督は一昨年までの就任四年間でマリーンズを三度3位に導いたが、一年ごとに主力選手が流出し、昨年は迎えた新外国人選手が総崩れだったことなどもあって開幕から低迷。結果として33の借金で終わった。そこでチームもスター選手だった井口資仁を現役を引退したばかりでありながら新監督として迎えた。万全を期してのスタートと思えるが、あまりよくないジンクスもある。


チーム名にロッテと付いてから今季で50年になり、その間に井口新監督を除いて15人が監督としてチームを率いた(短期的な代理監督を除く)が、井口監督のように現役時代をこの球団で過ごした監督(以下OB監督と記す)は山内監督と西村徳文監督を除き、失敗ばかり。
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濃人渉
ロッテ初代監督のように球団創立前に現役生活を終えていた監督を含め、この球団で現役を経験したことのない監督(以下、非OB監督と記す)が11人で日本シリーズに出場したのが濃人、金田正一、ボビー・バレンタインの三人。金田、バレンタインの両監督は日本一に輝いた。
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OB監督で日本シリーズに出場したのが西村監督のみ。こちらも日本一に輝いた。勝率でも非OB監督が20812076182引き分けで勝率.501なのに対し,OB監督は10621151107引き分けで勝率.480に過ぎない。
ただOBといっても他球団からこの球団に移籍してきたのは井口新監督で二人目(過去には山本功児監督)。これまでのOB監督のパターンが当てはまらにかもしれない。


福浦は昨年、右太腿裏の張りで521日から614日まで25日間、登録抹消の憂き目に合い、この間の21試合に出場できなかった。年齢を重ねるごとに故障のリスクは大きくなるのかもしれないが、福浦としては最低限故障をしないこと。そして調子の良さで昨年並みの先発出場機会を得てレギュラーだった時代並みの打率三割のペースで安打を打ちまくる。これしかないだろう。福浦が金字塔を達成して、チームも復活。そうなればすべての福浦ファン、マリーンズファンが納得するが、そうなるだろうか?


先月のとあるイベントでOBの里崎智也が「今の時点で…」と断りながらも古巣を最下位と予想していた。敗戦処理。も縁起の悪いデータばかり揃えたが、このチームには評論家による事前の様子を簡単に覆す謎の力がある。そういう年に限ってパ・リーグをかき回す。そういうチームなのだ。


マリーンズの若いファンの方は機会を見て偉大な大先輩達を知って欲しい。そして十年そこいらの好成績で自分の贔屓球団を“常勝球団”呼ばわりしているファンは次の新球場が出来るまで勝ち続けても、それでも追いつかないかもしれないことを頭に入れて欲しい。そしてマリーンズが井口新監督の下で再浮上を果たしたら、そのチームが入れ替わって一番下になるかもしれないのだ。


合わせて読みたい:拙blog2014年6月2日付 敗戦処理。的ロッテオリオンズ~千葉ロッテマリーンズ歴代ベストナイン-マイセレクトベストナインVol.7


P.S.
2月17日追記
ツイッターにこのエントリーを読んだ方から指摘があり、この球団のOB監督で、他球団から移籍してきたタイプを井口監督が初めてと書いていたのだが、山本功児監督の前例があることを見落としていたので、その旨を書き加えた。また、伊東前監督の監督時代の実績に関して言及した部分に伊東前監督を過大評価しているという指摘もいただいた(もちろんそんな異図は無いのですが…)“
伊東勤前監督は一昨年までの就任四年間でマリーンズを三度Aクラスに導く名将ぶりを見せていたが”を“伊東勤前監督は一昨年までの就任四年間でマリーンズを三度3位に導いた”に書き直した。また“日本シリーズ出場”と言う表現は日本シリーズに出場した結果(日本一)について触れていないという指摘もいただいたので修正した。

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コメント

君が渋るので
twitter上に訂正告知を呟いておいたよ

王様@井口監督誕生で9月から西武ファン様、

お手数をおかけしました。ありがとうございます。

3月中旬、あるスポーツ新聞でこのような記事を見かけました。
「ロッテ 福浦2000安打カウントダウンボードをマリーンズストアに掲出」
1962と描かれた、いわゆるFUKU-METERという奴です。

僕はこのニュースを見た時、非常に違和感を感じました。以前僕はここでの福浦記事のコメント内で特定選手ファンとロッテファンは別であり采配・選手契約の判断に際しては特定選手ファンのためではなくロッテファンのためであってほしいという旨のコメントをしていましたが、このニュースは球団の姿勢として一線を超えるものだからです。

勿論福浦ファンが私的にFUKU-METERを作って楽しむのは大いに結構なことですが、球団が公式に特定選手の個人記録達成を後押しするような姿勢を見せるのは問題ありと言わざるを得ません。

特定選手ファンと球団ファンの「利益」が衝突することがあるのは珍しいことではありませんが日本では往々にして前者の価値観が強く、結果贔屓の引き倒し的な主張する声が大きくなりがちです。

そのことを如実に表しているのがこの福浦の件と言えますが、ロッテファンそしてロッテ球団がこの手の贔屓の引き倒しを当たり前としてしまっていることは否定しなければならないことでしょう。

サフラン様、コメントをありがとうございます。

> 勿論福浦ファンが私的にFUKU-METERを作って楽しむのは大いに結構なことですが、球団が公式に特定選手の個人記録達成を後押しするような姿勢を見せるのは問題ありと言わざるを得ません。

あまりグッズ類に関して明るくないのですが、言われてみれば節目の記録を達成した後の記念グッズは多くあっても、カウントダウン的なものは少ないのかもしれませんね。

まあでも、福浦の場合は記録が“安打”なのでチームにプラスになるものですから、チームを挙げて後押しするのもそんなに悪くないような気がします。

選手にもよると思いますが、大記録をチーム単位で後押しすることで、他の選手のモチベーションが上がるケースもあるので、記録のための優先出場とファンからは見える場合でもチームとしてプラスになる場合もあると愛甲猛が言っているのを聞いたことがあります。

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