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2018年2月 6日 (火)

青木宣親、スワローズ復帰で通算打率歴代1位確実!…にちょっと待った!?

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日に青木宣親がスワローズと正式に契約を結び、7年ぶりのNPB復帰が実現した。昨年、96敗という大惨敗でセ・リーグ最下位に終わったスワローズにとっては救世主としての期待が高まる。


一方、記録マニアは青木の復帰で注目している記録がある。青木はメジャー移籍前に3900打数1284安打、打率.329という通算成績を残しており、通算打率の規定打数4000100打数足りない。青木は極端に言えば、100打数0安打でも4000打数1284安打で通算打率が.321となり、4000打数以上の通算打率歴代1位であるレロン・リーを抜いて新たに通算打率歴代1位に躍り出る。つまり、青木は通算打率の規定打数に達した時点で間違いなく歴代通算打率1位になるのだ。


だが、拙blogでは過去にも取り上げたように現役を引退した元選手の終身打率と、現役でピークの時に4000打数に達する選手を比較することに疑問を感じる。



最初に、2017年公式戦終了時点での、通算打率トップ10を見ていただこう。4000打数以上を規定打数とする。


1位 .320 レロン・リー 4934打数1579安打
2位 .31918 若松勉 6808打数2173安打

3位 .31915 張本勲 9666打数3085安打
4位 .317 ブーマー・ウエルズ 4451打数1413安打
5位 .313 川上哲治 7500打数2351安打
6位 .31107 与那嶺要 4298打数1337安打
7位 .3108 落合博満 7627打数2371安打
8位 .3104 小笠原道大 6828打数2120安打
9位 .3096 内川聖一 6380打数1975安打
10位 .308 レオン・リー 4667打数1436安打


外国人選手リー兄弟の兄、レロン・リーがトップ。弟のレオン・リー10位に入っているのがすごいが、日本人選手と違って下積み期間が無く、かつ成績が下がったらすぐに解雇される可能性がある外国人選手の通算打率が高くなりやすいのは想像できる。ただし外国人選手にとっては4000打数に達するまで日本のプロ野球で活躍することが難しい。


青木宣親はメジャー移籍前に3900打数1284安打、打率.329という成績を残している。今季、スワローズで100打数を経過して規定打数の4000打数に達すると、極端な話、100打数0安打でも4000打数1284安打で打率が.321になるから、リーを上回って歴代通算打率1位になる。つまり、青木が4000打数に達した時点で歴代通算打率1位に輝くことになるのだ。


だが、上述の通算打率ベスト10を見てもわかるとおり、内川聖一を除き、全員引退した選手だ。内川が4000打数に達したのは2013年だが、内川が4000打数に達する直前の2012年現在での通算打数ランキングでは当時現役だった小笠原道大.31105で第7位、和田一浩.307で第10位に入っていた。和田は内川のランクインによってベスト10からはじき出されたが、小笠原はその後打率を下げ、.310になった。晩年は誰でも打率を下げる。それまでの貯金があるから通算打率が大きく下がることは少ないが、その下降期を含めた現役引退済みの通算打率で比較する方がフェアだ。



しかし、それでは現役選手の価値を比較できない。そこで拙blogでは通算打率の規定打数4000打数に達した年現在での通算打率で比較する指標を提案してきた。2017年シーズン終了時点までの4000打数到達年次での通算打率ランキングを作ってみた。


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1位 .3264 落合博満 4234打数1382安打

2位 .3257 若松勉 4257打数1387安打
3位 .3236 レロン・リー 4072打数1316安打
4位 .3226 長嶋茂雄 4290打数1384安打
5位 .3198 小笠原道大 4175打数1335安打
6位 .3175 ブーマー・ウエルズ 4451打数1413安打
7位 .31431 加藤英司 4416打数1388安打
8位 。31425 内川聖一 4541打数1427安打
9位 .31422 川上哲治 4220打数1326安打
10位 .3132 和田一浩 4294打数1345安打


今季、青木が4000打数に到達後、シーズンを終えた時点での通算打率でこの10人と比べてどうなるかだ。


現在、3900打数1284安打の青木が、年間の規定打席443打席に立つとする。現実には四死球や犠打飛で打数に加算されない打席もあるだろうが、仮に443打数立つとする。落合博満の.3264を上回るには134安打打てば良い計算になる。443打数134安打は打率にして.302。つまり、レギュラーとして打率三割強のペースで打てば、歴代最高の通算打率ということになる。


かつての青木なら故障でも無い限り打率三割なんて朝飯前だったろうが、メジャーでプレーしていたとは言え、スワローズファンや日本のプロ野球ファンが記憶している青木からは七年の歳月が過ぎているのである。青木は先月36歳になった。これをまさに油が乗り切った年齢と考えるか、下り坂に入り始める年齢と考えるか…。


青木のスワローズ復帰を報じた130日付日刊スポーツは青木復帰後のスワローズの予想オーダーを書いている。


()山田哲人
(
)川端愼吾
(
)青木宣親
(
)畠山和洋
(
)雄平
(
)バレンティン
(
)大引啓次
()中村悠平


このオーダーだと、青木は「三番・中堅」。36歳の青木にセンターを守らせることになる。独自のデータで多角的に野球を分析する某ブロガーは30歳を超えるとセンターを守るには脚力が衰えてくると主張しているが、このオーダーだと坂口智隆がスタメンから外れることになる。青木の年齢を考慮して坂口との併用を考えているのかもしれない。個人的には故障がちの畠山和洋を当てにするより、ウラディミール・バレンティンを一塁に回して青木を左翼にして守備の負担を軽減し、坂口を中堅に入れる方が、チームが上手く回ると思う。もっとも坂口も7月に34歳になるが…。


 blog128日付こんなオーダーが観たい!-2018年セ・リーグ篇 では昨年故障で棒に振った選手は戻ってこないという想定で願望オーダーを書いたが、青木復帰と、故障者回復として考えると


()坂口智隆
(
)川端愼吾
(
)青木宣親
(
)山田哲人
(一)バレンティン
(
)雄平
(
)中村悠平
()広岡大志


大引啓次、ごめん!

一番山田、四番バレンティンでも良いのだが…。くれぐれも故障者が出ないように…。

話を戻す。終身打率という点では現役を引退した後に現役引退済の選手同士で比較した方が良いと思う。その場合、青木のような選手は日本にいなかった六年間がどう左右するのだろうか?青木は30歳から35歳の六年間、メジャーにいた。それこそ働き盛りの六年間だ。あくまで仮の話、推測で語るしかないが、この六年間スワローズ(あるいは他のNPB球団)にいたら、青木は通算打率.329を落とさずにいたかもしれない。青木は今回の復帰でスワローズと三年契約を結んだと報じられているが、青木もいつかは引退する。その時には成績が落ちる。その時にどれだけ通算打率を下げるかと考えた場合、全体の分母が大きい方が通算打率が下がらない。つまり、この六年間の空白の分、青木の通算打率は成績下降に伴って通算打率が下がりやすくなってしまうのだ。



ところで“青木が4000打数に達した時点で歴代通算打率1位に輝くことになるのだ。”と書いた。100打数0安打でもトップに立つのだからそう書いたのだが、厳密に言うと、そうならない可能性もある。


イチローが日本球界に復帰した場合だ。


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イチローのメジャー移籍前までのNPBでの通算成績は3619打数1278安打で通算打率は.353!である。4000打数には381打数不足しているが、イチローがNPBに復帰して、青木に何らかの事情があって4000打数到達が遅れて先にイチローが4000打数に達したら、イチローが歴代通算打率1位になる可能性は充分にある。



イチローがリーの4934打数1579安打、打率.320を上回るには残りの381打数で3安打すればいいのだ。381打数3安打、打率にして.008のペースで打っても4000打数1281安打で打率が.32025となりリーの.32002を上回って歴代通算打率1位になるのだ。


イチローがNPBに復帰する確率も、仮に復帰したとしても青木より281打数多く不足しているイチローが青木より先に4000打数に達する確率も極めて低いと思われるが、こういう記録面のみで考えると、イチローには今季でなくても青木のようにNPBに復帰して欲しいと思えてくる。あくまで個人的な願望だが、大リーグでも数々の記録を樹立したイチローには大リーグで選手生活を終えて欲しいと願っているのだが…。



最後に、ここまで通算打率の規定打数を4000と設定しているが、これは日本野球機構が毎年出している「OFFICIAL BASEBALL GUIDE」の基準による。規定打席でなく、規定打数であるところがミソ。仮に4000打席以上だとすると、青木もイチローも、さらにはベイスターズで活躍したロバート・ローズが“規定打席”に達する。

1位 .353 イチロー 3619打数1278安打
2位 .329 青木宣親 3900打数1284安打
3位 .325 ロバート・ローズ 3929打数1275安打
4位 .320 レロン・リー 4934打数1579安打
5位 .31918 若松勉 6808打数2173安打
6位 .31915 張本勲 9666打数3085安打
7位 .317 ブーマー・ウエルズ 4451打数1413安打
8位 .313 川上哲治 7500打数2351安打
9位 .31107 与那嶺要 4298打数1337安打
10位 .3108 落合博満 7627打数2371安打



“規定打数”に達していない三選手が軒並み上位に顔を並べる。


なお余談だが、『OFFICIAL BASEBALL GUIDE』には4000打数以上の通算打率ランキングの他に“参考”として5000打数以上のランキングも掲載されている。4000打数以上で1位のリーが4934打数だから条件を満たさず若松勉が繰り上がって1位になる。玉木正之氏の説によると同書に5000打数以上のランキングが掲載されるようになったのは、リーが4000打数に達して1位に躍り出たタイミングだそうだ。外国人選手が歴代1位に出たので、日本人の若松が1位になるランキングを併記したと勘ぐっている。


青木は三年間で1100打数(一年平均で367打数)立てば5000打数に到達する。六年間の空白のせいで通算打率を下げる可能性はあるが、現役引退時に正真正銘の通算打率1位になる期待がある。


【参考資料】
『OFFICIAL BASEBALL GUIDE 2017』日本野球機構
『ベースボール・レコード・ブック2018』ベースボール・マガジン社



2月7日一部加筆

 

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