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2018年1月18日 (木)

東京スポーツが報じたドラゴンズ岩瀬仁紀の人的補償移籍拒否は本当なのか?

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昨日17日の東京スポーツが1面で報じた、ドラゴンズの岩瀬仁紀がフリーエージェントでの大野奨太獲得に伴う人的補償でファイターズから指名されながら移籍を拒否したという報道に関して、今このエントリーを書いている時点で他の媒体が一切取り上げている様子がないのだが、記事にあるとおり、移籍拒否があってファイターズが大人の対応をして金銭のみの補償に切り替えたとしたら、ドラゴンズだけでなくファイターズ側も問題のある対応だったと言わざるを得ないが、果たして真相は…!?


(写真:ファイターズから人的補償での移籍を求められながら拒否した斗東京スポーツが報じた岩瀬仁紀<左>。 2009年4月撮影)



blog114日付エントリー北海道日本ハムファイターズ 2018新入団選手歓迎式典&交流会 で同じく東京スポーツのみが取り上げた清宮幸太郎をめぐる過激なファンと球団とのもめ事をさもありなんと書いたが、今回は本当にこの通りのことが起きたのか、どうも釈然としない気がする。


◆ 中日・岩瀬「人的補償での日本ハム移籍拒否」引退覚悟だった!
東京スポーツ1月171230

そもそもドラゴンズは今季からコーチ兼任投手という二足の草鞋を履く大功労者である岩瀬仁紀を何故28人のプロテクトから外したのか?というのが疑問だ。
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コーチ兼任であろうと支配下登録されている選手は、手放したくなかったらプロテクトする必要はある。今回のケースとは異なるが、例えば複数年契約を結んでいる途中の選手であってもプロテクトせずに移籍先の球団から指名されたら譲渡しなければならない。



17日の東京スポーツの記事にはコーチ兼任の選手には手を出さない球界の暗黙の常識があると書いているが、ドラフト会議で菅野智之大谷翔平山口裕次郎を指名する球団に暗黙の常識が通用しないことくらいドラゴンズだってわかるだろう。だとするとドラゴンズは本当に岩瀬を獲られても仕方のない選手ということで28人に含めなかったということになるが、そうなのだろうか?そして、球団の思惑とは裏腹に、岩瀬は他球団に移籍するくらいなら引退するという駄々をこねたということなのだろうか?


人的補償で移籍を求められた選手に拒否権はない。移籍を拒否したら別の選手でなどという話ではない。フリーエージェント規約で定めている。


そして、プロテクトリストを確認して岩瀬を指名したのに拒否されたファイターズが金銭のみの補償に切り替えたというなら、それは大人の対応でも何でもなく不正行為のもみ消しに協力したことになる。人的補償のプロテクトリストの内訳は非公表であり、両球団が黙っていれば今回のようなケースでも何もなかったことに出来るが、誰かが喋ってしまったのだろう。ファイターズも“共犯者”扱いされる可能性があるから、単純にファイターズ側のリークとも考えにくい面がある。ドラゴンズの対応に不服ならNPBに公表して善処を求めれば良いのだから。となると両球団が内密にというかたちで合意しながらそれを釈然としない誰かがリークしたということなのだろうか?


東京スポーツの紙面では過去のトレード拒否事件としてジャイアンツの定岡正二が近鉄バファローズとのトレードを拒否して「トレードされるくらいなら引退」と現役引退の道を選んだ事例を紹介していたが、ドラゴンズにも前科がある。定岡より古い話だが、藤波行雄という新人王を獲得した経験のある外野手が太平洋クラブライオンズとのトレードを強行に拒否。本来定岡のように引退(任意引退扱い)になるべくところを球団に残留。トレードも幻となった事例がある。定岡の時は定岡と淡口憲治をジャイアンツが放出してバファローズから有田修三を獲得するトレードだった。バファローズ側もひとたび発表してしまったトレードを無かったことにしても有田が今まで通り活躍できるとは思えず、定岡より格下の投手が代わりになって淡口と共に2対1の交換トレードが成立したが、ドラゴンズは破談。藤波と左投手の竹田和史と、ライオンズの二塁手基満男との2対1の交換トレードが決まりかけたが破談。竹田は松林茂という別の投手との交換トレードとなり、基は後年横浜大洋ホエールズに移籍した。


ドラゴンズは本当に岩瀬をプロテクトから外してもファイターズが指名してこないと考えていたのだろうか?過去に似たようなケースではコーチ兼任ではなかったが、ジャイアンツで超ベテランの工藤公康がプロテクトから外れてベイスターズに移籍した事例がある。そんな暗黙の常識があるのだろうか?


もう一つ解せないのは、欲しかった岩瀬を指名して移籍が実現しなかったファイターズ側が何故おとなしくしているのだろうか。明白なルール違反であり、人的補償という制度が続く限り悪しき前例となってしまう。


そして東京スポーツ以外が何故騒ぎ立てないのか?本当に東京スポーツだけのスクープで他社は追従すら出来ないのか?だとしたら能力的に嘆かわしいし、逆に両球団に忖度して記事にしないのだとしたら報道機関として怠慢というしかない。


18日の東京スポーツでドラゴンズの西山和夫球団代表がこの報道に関して

「岩瀬のこの問題というのは、誰がプロテクトに入って、誰がプロテクトに入っていないかということに関わってくる問題。28人のプロテクトから始まっている。誰がプロテクトに入っていて誰をプロテクトしなかったかは一歳言えません。それと同時にこれは漏らしてはいけないこと。」

と語っている。基本的にはその通りで、マスコミも単にある選手が意外にもプロテクトされていなかったという話題なら、知り得ても記事にしないというのはわかる。そうするべきかもしれない。ただ、プロテクトされた以外の選手が移籍で指名され、それを拒否した事実があるのなら見て見ぬ振りではなく、記事にすべきだろう。


そう考えてみると、あくまでこれは仮説だが、ファイターズ側が話を大きくしない理由を考えると、これはかえって岩瀬には失礼になるかもしれないが、ファイターズは岩瀬を指名していないのではないか?と敗戦処理。は考える。ドラゴンズは岩瀬を除いたプロテクトリストを一度提出して後から岩瀬を含めたプロテストに差し替えたのではないか?もちろんこれもルール違反。最初に岩瀬をプロテクトしなかったのがコーチ兼任なら自動的にプロテクトされると勘違いしたからか、他の理由かはわからないが、ファイターズに頭を下げてプロテクトリストを差し替えたのではないか?ファイターズは岩瀬を獲得する意思がなかったので差し替えを認めて精神的にドラゴンズに貸しを作ったのではないか?だが、それを快く思わない誰かがリークしたのが針小棒大に伝わったと。


因みに岩瀬は既に2018年度の契約を更改済み。推定で7500万円と報じられていて、もしファイターズに移籍したらファイターズは基本的にこの金額で契約することになる。大野奨太2017年の推定年俸が5500万円と報じられているから、FA移籍した選手より人的補償で獲得した選手の方が高年俸ということになる。これはおそらく前出の工藤(門倉健の人的補償)の例以来、二例目だったろう。大竹寛のFA移籍に伴う人的補償で一岡竜司がジャイアンツからカープに移籍したが、今オフの契約更改で大竹と一岡の年俸が逆転したとカープファンが喜んでいるが、それどころの話ではない<>


“良い選手を獲得すること以上にコストダウンが重要”と揶揄されるファイターズにあって元の選手より高年俸の選手を人的補償で求めるとは考えにくい<苦笑>


同記事ではNPBも当事者からの報告が無い限り動けないとしているので東京スポーツ以外が報じなければこのままこの話題は無かったことになるだろう。ただ、事実であれば両球団の了解で済ませてしまう問題では無いと思う。NPBが指導力のある組織であれば(組織でなければいけないのだが)両球団に調査するべき問題である。あくまで東京スポーツが書いている通りであるならばだが。


P.S.
1月25日追記
その後、他のメディアによる続報などもなくこれ以上ことが大きくなることは無さそうだが、敗戦処理。なりに新たな仮説を想像してみた。

① ドラゴンズは岩瀬をプロテクトしていないリストをファイターズに提出した。

② 極秘であるべきそのリストに、岩瀬がプロテクトされていないことが何故か本人に知られてしまった。

③ それを知った岩瀬は、自分は既にコーチ兼任選手として契約更改を済ませており、なぜ自分が人的補償で放出される可能性があるという措置になったのかと激怒して、態度を硬化させた。

④ 現場首脳陣や編成レベルではない、もっともっと上の最高幹部クラスに岩瀬がプロテクトされていないことが伝わり、その最高幹部が現場、編成に対して激怒。

⑤ 慌てた現場がファイターズに秘密裏に接触して「人的補償を求めるなら岩瀬以外から指名して欲しい」と泣きつく。

⑥ ここでファイターズはNPBに報告するべきなのだが、あることを企んだ。岩瀬を人的補償で要求する気は無く、プロテクト外の選手にどうしても欲しい選手もいなかったのだが、ドラゴンズに岩瀬をプロテクトさせて、今プロテクトしている28人から誰かのプロテクトを外させてあわよくばその選手を指名しようと考えたのだ。ドラゴンズに
対し、「岩瀬の代わりに誰かひとりプロテクトを外してくれれば良い」と返答した。この時点でファイターズも共犯だが、ドラゴンズがばらすとは考えにくいからだ。

⑦ ドラゴンズは熟考の上、岩瀬の人的補償を回避するために28人のプロテクトの中からある別の選手をプロテクトから外す旨をファイターズに通知した。

⑧ ファイターズは新たにプロテクトから外された選手を含め、プロテクト外の選手を精査した結果、金銭補償のみとドラゴンズに回答。一連のやり取りを無かったことにするとドラゴンズに約束した。

⑨ にもかかわらず、東京スポーツに、“ファイターズが岩瀬を人的補償で要求したが岩瀬がトレードなら引退すると強行に拒否していた”との情報が流れた。

こんなところではないか?

ポイントは、最終的に金銭補償のみで決着が付いたことがNPBの公示として発表されたのではなく、両球団が記者発表したと言うこと。ここから推測できることは人的補償のプロテクトリスト(フリーエージェント規約の文言から推測すると、28人のリストを相手球団に提示するのではなく、プロテクトされていない選手のリストを提示していると思われる。)は直接球団間でやり取りされ、人的補償を求めるのか、金銭のみにするのかも球団間で連絡していると推測できる。NPBを通してリストがやり取りされて、人的補償の選手名を告げたり、金銭のみとの結論をNPBに対して回答するのであれば、今回のような拒否はあり得ない。あったとしたらNPBも含めたインチキと言うことになるからだ。球団同士で決められるなら、示し合わせてばれなければ今回のようなことも行えるからだ。

以上は、もちろん敗戦処理。が頭の中で考えた妄想だが。

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コメント

以前のCS雨天強行の記事のコメントの中でNPBのルールに則らない体質について触れましたが、またしてもそんな球界の体質を表すような事件が起きました。今回のは金本問題以来の大問題です。

まず最もおかしな点なのが人的補償決定に際し球団同士で折衝を重ねているという点です。僕は実際の厳密な手続きを知っているわけではありませんが、本来人的補償決定のプロセスは

【プロテクトリスト】
中日 → NPB → 日本ハム

【FA補償の決定】
中日 ← NPB ← 日本ハム → マスコミ発表

とこのような流れになるはずでその過程において球団間の折衝の余地が生まれることはあってはならないものです。
>中日球団サイドはこの事実を岩瀬本人に伝え、納得してもらうよう努力した。
>しかし、頑として岩瀬は首を縦に振らず。「最後には『人的補償になるなら引退する』とまで言ったらしい」
この岩瀬のプロ野球選手としてあるまじき行為は、移籍せずに済んだ現時点からでも有期の失格選手処分に相当するものでNPBは早急に事実確認の調査をし処分を課すべきです。

またこの件で糾弾されるべきは岩瀬だけではありません。そう敗戦処理さんご指摘のように日本ハムが大人の対応をしたと褒められてますが、むしろ逆でなぜルールに則って選手を指名せずに相手球団と談合まがいのことをやっているんだとこちらも糾弾されてしかるべきものです。

今回の問題どうしてもインパクトのある選手ということもあって、制度面で語られるべき問題が人物中心に語られがちな印象を受けます。この問題を語る上で押さえておかなければならないことは人的補償で指名された選手がどんな立場のどんな選手であるかは一切関係ないということです。今オフの高木勇、5年前この時もインパクトのあった馬原etcこれまで様々な選手が人的補償選手として移籍してきましたが、○○なら人的補償の拒否も許されるということはそういう風潮も含め絶対にあってはなりません。

そしてもう1つ岩瀬をプロテクト外にしたことに対する中日への批判これも間違っていると言わざるを得ません。勿論「岩瀬を必要な戦力として見ている」中日ファンが批判することは何も間違ってないのですが、少なくともこの問題を語る上で中日がプロテクトリストから岩瀬を外したことは純粋にプロテクト外にしたかそれとも様々な要素から戦略的に外したかを問わず球団が下した判断としてそこは尊重した上で語るべきです。

「人的補償決定のプロセスにおいて球団間での折衝があったこと」
これが今回の問題の本質ということになりますが、これを機にFA補償をドラフト指名権の譲渡or追加への変更を検討してみてはと思ったりもしました。
しかしよくよく考えたらこの金本問題以来の大問題も日本ハム側がなあなあで済ませてしまったがために、制度改革をするどころか全てなかったことにしてNPBが調査すらしないということになりそうな気がします。
(今回出来事が出来事なだけに長くなってしまいました。どうかご容赦ください)


P.S.
実は去年の12月時点で今回の岩瀬指名を暗に示唆する情報が出ていました。

日本ハムが中日に人的補償要求か 「検討に値する選手いる」
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/npb/news/CK2017122102000180.html
>たぶんウチは金銭だと思っているでしょうけど、ファイターズとしてインパクトはありますね。

そして本来は人的補償であったこと、すんなり決められない事情があったことを示唆するこんなコメントも

【日本ハム】FAで中日移籍・大野の人的補償14日前後に決定
http://www.hochi.co.jp/baseball/npb/20180111-OHT1T50027.html
>時間がかかっている理由に関しては「単純に金銭だったら終わってる。事情があって時間がかかっている」と話した。

最後に一応念のため書いておきますと、この一連の報道全てが東京スポーツの作り話だった可能性も0とは言えないので仮にそうであったら中日は必ず訴訟を起こしていただきたいものですね。

サフラン様、コメントをありがとうございます。

> 【プロテクトリスト】
> 中日 → NPB → 日本ハム

これ、私もこうあるべきだと思うのですが、選手会のホームページに記載されている「フリーエージェント規約」を読む限りでは、この手順に言及されていません。
名簿が球団間のみのやり取りになれば、今回のようなことは起きているかもしれません。

> そしてもう1つ岩瀬をプロテクト外にしたことに対する中日への批判これも間違っていると言わざるを得ません。勿論「岩瀬を必要な戦力として見ている」中日ファンが批判することは何も間違ってないのですが、少なくともこの問題を語る上で中日がプロテクトリストから岩瀬を外したことは純粋にプロテクト外にしたかそれとも様々な要素から戦略的に外したかを問わず球団が下した判断としてそこは尊重した上で語るべきです。

その通りと思います。

岩瀬をプロテクトするかしないかはドラゴンズの編成上の問題で、この東京スポーツの記事ならびに私が取り上げたことに関しては、岩瀬だからではなく、プロテクトされなかった選手が人的補償の制度に則ってファイターズから指名されてそれを拒否したことと、それをファイターズが認めて両球団間で話が終わったことが問題なのです。

> 最後に一応念のため書いておきますと、この一連の報道全てが東京スポーツの作り話だった可能性も0とは言えないので仮にそうであったら中日は必ず訴訟を起こしていただきたいものですね。

もちろんその可能性も無きにしも非ずだと思います。それ故に最後に“あくまで東京スポーツが書いている通りであるならばだが。”の一文を加えておきました。ただ、翌18日の東京スポーツによるドラゴンズの西山球団代表のインタビュー記事を読むと、代表が全否定していないので何かしら不正があったのかもしれません。もちろん代表が全否定したくだりをカットしている可能性も無きにしも非ずですが。

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