フォト
無料ブログはココログ

« 明けましておめでとうございます。 | トップページ | 敗戦処理。の知らない世界-独立リーグにいた逸材【回想】敗戦処理。生観戦録-第44回 2017年(平成29年)編 »

2018年1月 1日 (月)

他山の石-日本相撲協会の騒動を対岸の火事と思ってはいけない。

Adscn4643
日本のプロ野球界のオフの話題が大谷翔平のポスティング移籍の件など話題が限られた感じだった昨年の年の瀬。スポーツ紙どころかワイドショー番組まで席巻した感じだったのが大相撲の日馬富士の暴力事件に端を発した騒動。



blogは日本のプロ野球を題材に書くblogだが、角界のこの騒動を日本の野球界、特にプロ野球界は対岸の火事と他人事のように見てはいけないと思い、敗戦処理。なりに感じたことを書いてみる。

 



大相撲の横綱日馬富士
(当時)が同じモンゴル出身の貴ノ岩に暴行したという事件だが、被害を受けた、その事件のあった巡業期間中の責任者たる巡業部長でもある師匠の貴乃花親方が被害届を警察に出す一方で日本相撲協会への報告をしなかったことで騒動がいろいろと膨らんだ。


被害を受けた貴ノ岩と師匠の貴乃花親方の発言が極端に少なく、諸々の処分が出た今となっても謎が多いが、様々な報道を元に考えると、貴乃花親方が日本相撲協会(以下、協会)への報告をしなかったのは警察に被害届を出した以上、警察の捜査を優先すべきだという考えとともに協会執行部への不信勘があり、それと並行して暴力行為を働いた日馬富士を含むモンゴル出身力士達への疑念があるといわれている。


テレビ番組や主要な新聞など大手メディアはふれないが、貴乃花親方の疑念にはモンゴル出身力士同士で星の回し合い、はっきりいえば八百長が横行していると言うものがあるようだ。貴ノ岩もモンゴル出身だが、横綱白鵬を始めとするモンゴル出身力士との行動を共にすることを厳しく禁じているという。


大相撲における八百長疑惑は古くから週刊誌などで話題になっているが、かつての一部力士による野球賭博の捜査の過程で八百長行為が明るみに出て、それこそ本場所が非公開でしか行えないなどの未曾有の危機を迎えたことが記憶に新しい。常態化していたとも言われる八百長行為を根絶して、生まれ変わった相撲界をアピールして人気も取り戻したと言われる角界において、それでも一掃出来ないのがモンゴル勢の間での星の回し合いだという疑問がいまだにあるようだ。


貴乃花親方はそういう風潮を否定し、貴ノ岩に限らず弟子達に出稽古すらさせないという。出稽古とは、通常行われる同じ部屋の力士同士での稽古ではなく、他の部屋に出向いて稽古させてもらうことで角界では当たり前の習慣である。真剣勝負の世界において、たとえ稽古の一環であっても本場所で対戦する他の部屋の力士との交流を禁じるというのが貴乃花親方の考え方らしい。


日本のプロ野球界はどうだろうか?


角界に八百長騒動が発覚した時、そのやりとりが力士同士の携帯電話での会話で決められると言うことが明らかになったこともあり、日本野球機構では当時の加藤良三コミッショナーが、試合前に、球場にお客さんを入れてからは監督、コーチ、選手は相手球団の監督、コーチ、選手と私語を交わしてはならないとの通達を出した。だが、この通達は残念ながらほとんど無視され形骸化された。角界での出来事を重く受け止めつつも、そこまでやらなくてもという考えが大半を占めたのだろう。ましてや、加藤コミッショナーはその後、退任した。


加藤コミッショナーのこの通達は角界の出来事に応じたものではなく、実は公認野球規則で定められている。


ユニフォーム着用者の禁止事項
ユニフォーム着用者は、次のことが禁じられる。
(2)監督、コーチまたはプレーヤーが、試合前、試合中を問わず、いかなるときでも観衆に話しかけたり、または相手チームのプレーヤーと親睦的態度をとること。



これは公認野球規則4.06(加藤コミッショナーが通達した当時は3.09)で定められている。


その後、NPBではジャイアンツの選手だけではあったが、野球賭博に関与している選手が判明してそれぞれ処分を受けた。関連して逮捕者まで出た。


ことが野球賭博だけに、反社会的勢力との繋がりや、それによる八百長行為の存在も危惧されたが、幸いにもそれはなかったようで『黒い霧事件』の再来には至らなかった。だが、そうであるにもかかわらず、この件も完全に解決したとは言い切れないと疑問の目を向ける向きもあるようだ。


いずれにしても、野球界にとって二度目はまずいと言うことは確かだ。ジャイアンツだけの出来事だったとはいえ、仮に他球団から同じような事例が出ても世間の目は厳しくなるだろう。日本相撲協会での出来事を対岸の火事と他人事のように傍観しているようではダメだろう。


実際には侍ジャパン等の活動もあり、他球団の選手との交流の機会は少なくなく、それにより互いに切磋琢磨するというプラス材料もあろう。だが、昨年の流行語ではないが、一線を超えてはならないのである。まずは疑いを持たれるような行為を慎む方針を明確にし、ファンに示すことが必要だろう。


ところで暴行事件という点ではNPBでも昨年、とんでもない不祥事が起きた。


ジャイアンツの山口俊がプライベートの宴席でトラブルを起こして店員に暴行を加えた上、急遽向かった病院で警備員にも暴行を加えたと言う事件が発生し、発覚した。


発生から発覚までに日数を要したものの、所属球団であるジャイアンツは予告先発を取り消す措置を取るとともにNPBに報告。山口俊を謹慎処分にし、警察の捜査が終わると野球協約に基づく出場停止選手とした。罰金や減俸の金額が多すぎると選手会からクレームが付いたが、ジャイアンツの対応は日本相撲協会の対応に比べると迅速で、マシであると思う。山口に対する正式処分を警察の処分後にした点は、日馬富士の引退届をあっさり受理して引退を認めた日本相撲協会の対応に比べれば危機管理の対応としては正しいと思われる。またジャイアンツか?と言いたい文句はあるし、日本相撲協会の対応がお粗末過ぎるだけと言う気もするが…。


蛇足ながら貴乃花親方への処分が争点とされた先月28日の日本相撲協会の理事会の出席メンバーを見ると、外部理事にジャイアンツの親会社である読売新聞グループのトップ、山口寿一読売新聞グループ本社社長と、理事補佐として、かつて松井秀喜の専属広報を務め、読売巨人軍球団代表付アドバイザーを務めた広岡勲氏の名がある。角界と新聞社の繋がりの深さはいろいろと憶測を呼ぶが、理事会の座席表でこの両者が八角理事長の両隣に座る構図はまさに横綱土俵入りにおける太刀持ちと露払いを連想させる。貴乃花親方には厄介な“敵”かもしれない。


NPBでは昨年の11月からコミッショナーが斉藤惇氏になった。斉藤新コミッショナーハ野村證券副社長、産業再生機構社長、東京証券取引所社長という経歴が示すように経済畑の出身。だからかどうかは定かではないが熊崎勝彦コミッショナーは顧問として残る。日本プロ野球界が惨事を繰り返さないように目を光らせて欲しい。


ブロガーの広尾晃さんを始め、警鐘を鳴らされている“野球離れ”も野球界には大きな課題だが、それ以前として少なくとも不祥事を起こさないこと、そして万一起こしてしまった場合の対応を誤らないこと。NPBにとって角界の出来事は他山の石。決して対岸の火事と見過ごしてはならない。年頭からろくな事を書かないエントリーで申し訳ないが、こういう時こそ全員で気を引き締めるべきだと思う。

« 明けましておめでとうございます。 | トップページ | 敗戦処理。の知らない世界-独立リーグにいた逸材【回想】敗戦処理。生観戦録-第44回 2017年(平成29年)編 »

コメント

ヒットを打った打者が塁上で一塁手と会話しているシーンなんかよく見かけますが、たしかに以前批判されていましたね。当時の選手側の対応はよく覚えていませんが、喉元過ぎれば熱さ忘れるの典型例と言えるものでしょう。
球界の騒動と言えば最近では野球賭博問題ですが、この時も「賭博か否かを問わず野球に関して個人間の金銭授受をしない」というコミッショナー通達(熊崎)が出されましたが、つい最近非常に嘆かわしい記事を見かけました。それは「来年も中田賞を継続(デイリースポーツ)」というものです。

中田賞については今更説明不要でしょうが、これ思いっきりコミッショナー通達に抵触する行為です。しかも記事によると4年前から継続してやっているようで、喉元過ぎれば熱さ忘れるどころか喉元にすら届いていない状態でした。そしてまた残念ながら記事では好意的に書かれており、中田からすればキャプテンとして良き振る舞いをしているとでも思っちゃってるのでしょう。この中田賞の非常に良くないのはその行為が中田だけに留まらない点にあります。当然これを継承する後輩も出てくるでしょうし、半強制的に参加させられるルーキーも出てくるでしょう。一見ノーリスクのこのお遊びにキャプテンの中田から誘われて「そういうのは結構です」ときっぱり拒否できる高卒ルーキーが果たしているだろうか。巨人の野球賭博の時も先輩の誘いを断れば良かっただけ的な意見がありましたが、チームという閉ざされた人間関係の中、金銭授受を招く素地としての環境の問題が出されていたようにチーム内の空気は看過できるものではありません。中田はコミッショナー通達をはいそれと受け入れるようなタイプの選手じゃないししょうがないよという声も聞こえてきそうですが本来コミッショナー通達がそんなんじゃダメなんです。最初の他球団選手との会話のこともそうですがコミッショナー通達の無力さを感じる記事でした。

P.S.
毎日新聞 他によると2016年のコミッショナー通達(熊崎)は1999年ダイエーのスパイ行為疑惑を受けて出されたコミッショナー通達(川島)以来17年ぶりのことでどうやら加藤氏の通達は公式なものではないようです。ちなみにNPB公式を調べてみたところ現在載っていたのは熊崎氏のものだけでした。
http://npb.jp/npb/20160129release.html
コメントでコミッショナー通達の無力さを嘆きましたが、過去の全てのコミッショナー通達を負の歴史と共に包み隠さず明記しファンに対してはNPB公式の2クリック以内で見れるようなとこ、選手・監督に対してはベンチの壁、球場のトイレ等それくらい人目につくところに掲示するくらいでないと自戒の継承はできないような気がします。

サフラン様、コメントをありがとうございます。

> 中田賞については今更説明不要でしょうが、これ思いっきりコミッショナー通達に抵触する行為です。しかも記事によると4年前から継続してやっているようで、

これは自分も苦々しく思っています。仮に目をつぶるにしても限度を超えていて目を潰れないでしょう。

> この中田賞の非常に良くないのはその行為が中田だけに留まらない点にあります。当然これを継承する後輩も出てくるでしょうし、半強制的に参加させられるルーキーも出てくるでしょう。

そうならないことを祈るしか無いですね。球団は問題視しないのでしょうか?

> 毎日新聞 他によると2016年のコミッショナー通達(熊崎)は1999年ダイエーのスパイ行為疑惑を受けて出されたコミッショナー通達(川島)以来17年ぶりのことでどうやら加藤氏の通達は公式なものではないようです。

通達以前に公認野球規則で禁じられている行為なのですがね。

組織としての指導力というか、リスク管理というか…ダメですね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

« 明けましておめでとうございます。 | トップページ | 敗戦処理。の知らない世界-独立リーグにいた逸材【回想】敗戦処理。生観戦録-第44回 2017年(平成29年)編 »

2020年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

最近のトラックバック