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2017年10月27日 (金)

クライマックスシリーズとポスティングシステム 

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案の定とでも言おうか、セ・リーグをぶっちぎりの独走で優勝したカープがクライマックスシリーズで敗れたことでクライマックスシリーズという制度に関してカープのファンから異議が唱えられ始めた。確かに、長丁場143試合の公式戦で2位のタイガースを10ゲーム差、3位のベイスターズに至っては14.5ゲーム差もつけながら短期決戦でそれがひっくり返り、昨年逃した日本一への挑戦権を失ってしまったのだから、文句を言いたくなるのはわかる。だが…。



ネットでこんな記事を見かけた。ツイッターでお世話になっている方が引用していた。



拝啓 プロ野球コミッショナー様


確かにこの方の言うことに一理ある。だが、クライマックスシリーズは今回カープに起きた事態が起こり得る制度なのだ。そうならないようにリーグ優勝を果たしたチームにいくつかのアドバンテージを付与している。こういう、制度そのものに不満のある人はシリーズが始まる前にこういう主張をするべきだ。


また、カープが2位または3位でCSに臨んだ年にはこの人はどういう思いでカープが出場するCSを見ていたのだろうかというのが気になる。カープが初めて3位でCSに出場した際にも3位のカープが全試合ビジターになるのは明らかに不利だとか、ファイナルステージのアドバンテージはおかしいと文句を言った地元の記者がいてネットで晒されていた。十二球団で11番目にCSに出場したから、その前の年までは他人事で制度に無関心だったのではないかとネットでバカにされていた。


ジャイアンツのかつての清武英利球団代表はセ・リーグがパ・リーグに追随してプレーオフ制度を導入するときに、その年(2006)にパ・リーグのプレーオフで導入された第2ステージ(現在のCSでのファイナルステージ)での1位通過チームへの1勝のアドバンテージを「アドバンテージがあることで試合数が一試合減るからやめよう」と提案して2007年からの両リーグ足並みをそろえてのクライマックスシリーズではファイナルステージをアドバンテージ無しで3勝したチームが日本シリーズ進出と決めた。ちょうどこの時期、ジャイアンツは球団史上初めての二年連続Bクラスという時代だったので自軍に少しでも有利にと動いたのだ。


ところがCS初年度の2007年に、リーグ優勝してCSに臨んだジャイアンツがファーストステージから勝ち上がったドラゴンズにあっさりと三連敗して日本シリーズ進出を逃すと、今度はアドバンテージの必要性を主張し、「アドバンテージがあることで試合数が一試合減る」という主張との矛盾が起きないように(アドバンテージを含め)4勝で日本シリーズ進出と改めることで試合数減を防いだ。そしてこの形が現在まで続いている。もしもこの記者のように現行のCSに不満がある球団があったら、他球団を説得する屁理屈、もとい論法で改定を主張すればよいのだ。



敗戦処理。も、必ずしも現状のCS制度が日本のプロ野球における日本シリーズ進出チームを決める過程としてのプレーオフとして最適だとは考えていない。今回のセ・リーグのような結果が出たら不満に思う人の気持ちもわからなくもない。そういった考え方の方や、そもそも長丁場の公式戦を制した球団が日本シリーズに出られなくなる可能性のある制度はおかしいという考え方の人と折り合いをつける意味では、ファーストステージの廃止と、シーズン優勝チームと2位チームだけの対戦になったとしても、10ゲーム差以上、もしくは2位チームの勝率が5割以下だった場合には優勝チームにさらにもう1勝のアドバンテージを付与するという制度にしても良いと思っている。


ただし、ここから先が重要だと思うのだが現実に、このクライマックスシリーズという制度はいくつかの問題点を孕みながらも十年以上続いているのである。定着してしまっているという事実がある。


3位までに入れば日本シリーズに進出する可能性があり、したがって日本一になる可能性がある。だがもちろん優勝したチームが有利になるようなアドバンテージがある。2位でも3位でも日本シリーズ進出や日本一の可能性はあるが、2位になればファーストステージをホームグラウンドで開催できる。ホームアドバンテージもあるし、ホームゲームなので興行収入も見込める。だから3位より2位に価値がある。そして4位以下(Bクラス)ではこの一発逆転の機会を得ることが出来なくなるから、Aクラス争いが(CS制度が無いよりも)過熱する。アドバンテージの設定さえ間違えなければ多くの野球ファンがシーズン終盤まで消化試合感覚にならず、緊張感を保ち続けられる制度として十年以上続いてきた制度なのだ。


正論を振りかざすことも大事だが既成事実を覆すことが容易でない段階になっているのだ。今さら、クライマックスシリーズのない時代に戻すことは容易ではなくなってしまった。


これと同じ事が、ポスティングシステムにも当てはまると敗戦処理。は思う。本来は選手が自分の意思で移籍を希望する権利はフリーエージェント権であるのだから、メジャーリーグでのプレーをする選手は海外FA権を取得してメジャーリーグ球団と交渉すれば良いのだ。だが、海外FA移籍だと、国内FA移籍のように元の球団に見返りがない。だがポスティングシステムは海外FA権取得前でも所属球団が了承すれば利用できる。希望球団を自由に選べないなど選手側にリスクはあるが球団は移籍先のメジャー球団から見返りがある。これはいわば裏技的手法なのだが、選手は海外FA権取得より若くしてメジャーリーグでプレーできる可能性があるし、球団は海外FAで移籍されるより金銭的見返りがあるから利用するのが当たり前になりつつある。


これも敗戦処理。は基本的に反対である。拙blogでは何度か否定的見解を述べてきた。


例.拙blog201217日付 ポスティングシステムなんて所詮こんなもん


最近主張しないのは「大谷翔平を手放したくないからだろ」と言われたくないから控えているだけだ<苦笑>


本来、NPBは海外FAで移籍する際に移籍先の球団から見返りを得るシステムをMLBと競技して定めるべきだと思うのである。さすがにメジャーの球団から人的補償という訳には行かないだろうが、国内移籍の際の補償金を上回る相場で補償金をもらうくらいの交渉力が必要だと思う。もちろん、ポスティングシステムを廃止する代わりに海外FA権を構内FA権と同時に取得できるようにする必要はあろう。


だがこの考え方も、ジャイアンツとホークスの様にポスティングシステムによる所属選手の移籍を認めない球団もあるものの少数派。もはや後戻り出来ないくらいポスティングシステムは定着している。今さらポスティングシステムは本来のあり方ではないと声高に主張しても耳を傾けられることはないだろう。なにしろ今現在このオフのポスティングシステムの形が決まっていないにもにもかかわらず。大谷がこのオフにメジャーリーグに移籍することが決まっているかのように報じられているのが実態なのだ。


これは敗戦処理。の推測だが、何年かに一度見直しがされるポスティングシステムはその見直しの度にNPB側には不都合な方向に見直しが為されるだろう。交渉力が決定的に異なる。だとしたら、NPB側は原点に返って、この濡れ手で粟のような制度に依存しすぎることなく、MLB側から正当に移籍の見返りを得られるような努力をしなければならなくなると思う。


何を言いたい文章かわかりにくい文章になってしまったが、せめて、クライマックスシリーズもポスティングシステムも今以上の“改悪”が為されないことを祈る。クライマックスシリーズに関して言えばあくまでも敗者復活戦。日程の緩和など優勝チームへのアドバンテージが薄れては本末転倒だ。雨で消化できなかったら上位チームが有利になるのも当然の権利だと思うから。

 

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コメント

敗戦処理。様、こんにちは。のんきです。

>多くの野球ファンがシーズン終盤まで消化試合感覚にならず、緊張感を保ち続けられる制度

CSのメリットは全く同感です。

ただ、シーズン中盤あたりで、首位を独走したチームがそのまま1位に
なりやすい制度でもある気がします。

というのも、シーズン後半、終盤で、首位に大きく離され、4位以下のチームは、3位を狙う可能性が高いと思います。となると、4位以下のチームは3位(または2位とか4位)に主力級の先発投手をもってきて、
1位のチームには、負けを覚悟で若手を試す戦い方になるような気が
します。

もしこれが正しいとしたら、首位のチームがどんどんゲーム差を広げる
のは自然な気がします。実力の差よりもゲーム差が大きく開いてしまう
という可能性があると思います。

なので、実質、シーズン終盤は、首位チームは「かやの外」なのだと思
います。(今の制度ですと)

2位や3位のチームだけでなく、4位以下のチームもシーズン終盤まで
首位のチームに全力で戦うような制度に変わって欲しいような気がし
ます。

今のままですと、今年のような下剋上がますます増えてくるような気がします。

だとしたら、どんな制度がいいのかと問われるとなかなか案が思いつきませんが。(^^;;

のんき

のんき様、コメントをありがとうございます。

> ただ、シーズン中盤あたりで、首位を独走したチームがそのまま1位に
なりやすい制度でもある気がします。

その傾向はあるかもしれませんが、昨年のパ・リーグでは最大11.5ゲーム差開いていたのがファイターズが逆転優勝しましたし、一概にそうとは言い切れないと思います。

> 今のままですと、今年のような下剋上がますます増えてくるような気がします。

セ・リーグで優勝したチームが日本シリーズに出られなかったのは2014年のジャイアンツ以来三年ぶり三回目(2007年以降)。パ・リーグでは2010年が最後でその前はプレーオフ時代の2004年と2005年。
確率的には圧倒的に優勝チームが日本シリーズに進出しています。やっぱりアドバンテージがうまく設定されていると思います。

たまたま今年、そういう巡り合わせだっただけだと私は思います。

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