フォト
無料ブログはココログ

« 大雨の甲子園球場でクライマックスシリーズを強行開催 | トップページ | 荒木大輔がファイターズのファーム監督に就任。 »

2017年10月21日 (土)

今年で20周年だったファイターズスタジアム、入場者数が年々減少。

Adsc_2976_4425
田中幸雄
ファーム監督が病気休養中という時期にナンだが、
1997年の開業以来、今年で20周年となったファイターズのファームの本拠地、ファイターズスタジアムは、様々なイベントを駆使してこの記念すべき年を盛り上げようと試みたものの、入場者数という結果で見る限りはこの五年間で最少という残念な結果に終わった。


(写真:20周年を迎えたファイターズスタジアムの今季開幕戦での入場者数発表。4,425人と大賑わいだったが、以後この入場者数を超える試合は無かった。 20173月撮影)



ファームは選手の育成の場。特にスカウティングと育成をチーム強化の柱にしているファイターズにとってはこのファイターズスタジアムが一大拠点。しかも単に育成、鍛錬、試合を行う場というだけでなく、地元鎌ケ谷市との密着体制で、多くのファンに足を運んでもらっている。



特に、かつての大エース、ダルビッシュ有のポスティング移籍によって得た移籍金でスコアボードを立派すぎるほどに改造したあたりから、よりエンターテイメント性の追求に拍車がかかり、もはや単に“ファームの選手が腕を磨き、それをファンに見てもらう場”ではなくなった。ところが、その集大成とも言える開業20周年の今年、そのバロメーターのひとつとなる入場者数が、少なくとも敗戦処理。が毎試合の入場者数をチェックし始めた2013年からの五年間では最少となった。


年によってファイターズスタジアムでのイースタン・リーグ公式戦の試合数が異なるので一試合平均で比べてみた。

年度別一試合平均入場者数


     一試合平均
年度   入場者数 カッコ内は試合数・総入場者数。

2017年  1,138 (60試合・68,292人)
2016年  1,270 (57試合・72,368人)
2015年  1,299 (52試合・67,558人)
2014年  1,316 (50試合・65,806人)
2013年  1,416 (52試合・73,625人)


試合当日の発表、および球団公式HPより敗戦処理。が集計。


因みに2013年は、上述した立派すぎるスコアボードのビジョンが設置された年だ。その2013年をピークに、年々減少している。ただ、誤解のないように書くと、ファイターズスタジアムの入場者数はイースタン・リーグの本拠地球場では随一。


毎年、イースタン・リーグ開幕の時期に発売される『プロ野球 イースタン・リーグ観戦ガイド』(イースタン・リーグ刊)に、前年の各球団の入場者数が載っている。その中に“本拠地球場・その他”というのがある。これによると昨2016年の、イースタン・リーグ7球団の本拠地球場での一試合平均入場者数ではファイターズの1,270人は2位のベイスターズの1,052人を抑えて堂々のトップ。2015年から『GⅡプロジェクト』を立ち上げて観客増を狙っているジャイアンツは2015年には1,102人と前年比36%増と顕著な成果を見せたが、昨年は917人と大台を割った。今季の他球団の実績がまだわからないが、ファイターズは今なお高水準であることは変わらないと推測できる。


因みに“本拠地球場・その他”の“その他”が気になるところだが、同書の分類が“地方球場”、“一軍本拠地”、“本拠地球場・その他”となっていることから、おそらく“その他”は例えばベイスターズの平塚や相模原などを指すと思われる。


なお、同書によればファイターズの“本拠地球場・その他”の一試合平均入場者数がトップなのは2007年以来昨年まで10年連続している。


個々のイベント事例などはここでは触れないが、昨年からのネット裏スタンドの指定席化およびそれに伴う入場料の値上げなど、一部に長年のファンの嗜好にそぐわない変革が裏目に出て数字に表れたのではという見方がある。今季五試合しか生観戦していない敗戦処理。の個人的な感覚でも、昨年までなら球場に行けば高い確率で会えていた方に会えなくなっている。


冒頭に今季の鎌ケ谷での本拠地開幕戦の入場者数を挙げたが、この本拠地開幕戦での4,425人という入場者数が今季の最多人数だった。もっとも、この試合は20周年を記念して鎌ケ谷市民の入場を無料とした。かなりの無料入場者が含まれていることが推測される。


因みに二番目に入場者数が多かったのが最終戦で3,645人。最終戦恒例の試合後に行われる選手とのふれあいイベントが好評で、毎年多くの来場者がある。



次に入場者数を平日と休日に分けて比較してみる。休日とは土曜、日曜、祝休日と定義した。平日の方が休日より入場者数が少ないのは当然だとしても、平日の減少度合いが甚だしい。

一試合平均入場者数

2017
平日  662

休日 1,853

2016

平日  750

休日 1,889

2015

平日  907

休日 1,793

2014

平日  751

休日 1,980

2013

平日  840

休日 2,141


平日の午後1時から行われる試合に足繁く通うファンは、推測だが地元、近隣の方が大半を占めると思う。その人達の足が遠のいているということは地域密着を旗印にしている球団として由々しき問題だろう。


ただ、年々入場者数が減少しているという結果が出ているが、その割にはレフト後方の通路で、いわゆる“出待ち”をしているファンの過熱ぶりは逆に年々加速しているようにも思える。
Cdscn3671
ネットのニュースでも話題になった大谷翔平へのストーカーとも思える女性の存在は異質としても、日常的に選手の通路を設けてファンとの垣根を作るようになったのもここ一、二年の話。


Cdscn3672

ファンが選手と接触できるのは試合前の練習のために勇翔寮とグラウンドを行き来する時と、試合が終わってグラウンドから勇翔寮に戻る時ということで、なかにはスタンドに入らず延々この位置にとどまっているファンもいるそうだが、それはおそらく少数だろう。ただ、以前に比べて入場者数が増加したことで球団としても多彩化したファン層のどの層をターゲットにサービスをするか戸惑ったのではないだろうか?


立派すぎるビジョンの設置費用はダルビッシュが出してくれたとしても、維持費その他は自前で稼がなければならないのだろう。ラウンジなども然り。とにかく売り上げ、利益を追求しなければならないあまり、サービス業としての根幹、お客さんに喜んでもらってナンボという大前提が疎かにされてはいないだろうか?


試合である以上、負けるより勝つ方がファンに喜ばれるのは当然だが、ファイターズのファームは2011年にイースタン・リーグ優勝を達成した後は今季まで六年連続で勝率五割未満と、勝つより負けることの方が多いシーズンが続いている。だが、それに関してファンは寛容だろう。今季も横尾俊建、太田賢吾を一軍に送り出し、選手育成の場として一定の機能を果たしているからファンもそこは理解している人が多いと思う(個人的には言いたいこともあるが…)。ただ、球場として入場者数を増やし続けなければならない構造になっていると思えるのに、逆に近年減少の一途なのである。


この結果は、“鎌ケ谷商法”が曲がり角に来ているということを如実に現しているのではないか。だとしたら、まだ傷が浅い(と言って良いかどうかわからないが)今のうちに原点に返ってファンに喜んでもらう、楽しんでもらう、そしてまた次も来場してもらうには何が必要なのか考え直してもらいたい。これまでの成功法則を否定するつもりはないが、成功法則がいつまでも成功法則である保証はないのだ。


2017年10月22日一部加筆

« 大雨の甲子園球場でクライマックスシリーズを強行開催 | トップページ | 荒木大輔がファイターズのファーム監督に就任。 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

« 大雨の甲子園球場でクライマックスシリーズを強行開催 | トップページ | 荒木大輔がファイターズのファーム監督に就任。 »

2020年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

最近のトラックバック