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2017年4月 9日 (日)

大谷翔平登録抹消からいろいろと見えてくるもの

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8日の対バファローズ戦で三塁ゴロを打って一塁を駆け抜けた際に左足を痛めた大谷翔平は左大腿二頭筋の肉離れで全治四週間と診断された。今日9日に出場選手登録を抹消された。



WBCの出場を見合わせることになった右足首痛が完治しない中、走塁に制約を加えながら打者一本で戦列に加わっていたことを考えると、起きるべくして起きた負傷だと思える。


開幕から8試合を終えて26敗で最下位、チーム打率が.234でパ・リーグでしたから二番目と低迷するファイターズにあって打率.4072本塁打と1人気を吐いていた大谷の離脱は甚だしく痛いが、大谷登録抹消からいろいろとファイターズの問題点が見えてくる様に思える。



大谷の負傷に関しては拙blog2日付大谷翔平の走塁に制限を加えるくらいなら三番を打たせない方が良いと思うが で書いた、恐れていたことが現実になった印象だ。栗山英樹監督による人災と言っても過言ではないと思う。



大谷は試合に出る以上、打者として打席に立つ以上、打ったら全力で走るだろう。打球によっては途中からスピードを緩めることくらいはするかもしれないが、内野ゴロを放ってスピードを緩めるタイプではない。ましてや三番を打っているのだ。試合に出し続ける栗山監督が悪い。


1日の対ライオンズ戦で一塁ベースを右脚で踏んでしまい、栗山監督は「明日、説教します。怒っているんだよ」と言い、走塁を指導する川名慎一外野守備走塁コーチは「毎日のように言っている。自覚がない。長期離脱したら個人的にもチームにもプラスにならない」と言った。川名コーチの言葉は大谷にではなく栗山監督にぶつけられるべきではないのか?冒頭の写真はそのWBCと同時期に行われたイースタン・リーグの教育リーグに大谷が調整出場した際のものだが、今にして思えばもっとじっくりと治療優先にすべきだったのではないか。



だが本エントリーで書きたいことは大谷の負傷そのものではない。


大谷は今日9日、登録を抹消された。その大谷と入れ替わって一軍に登録されたのは投手の榎下陽大だった。大谷は、登録は投手だが今のところ投手としては出ていない。ファイターズにとってはクリーンアップを打つ主力打者の離脱だ。にもかかわらず代わりに上がってくるのが野手でなく投手だという点が気になった。


誰が上がったところで直ちに大谷の穴を埋めてくれるとは期待しないが、普通に考えれば野手がひとりリタイアすれば野手を補充するところだろう。イースタン・リーグの成績を見てみると13試合で14安打を放ち1本塁打3打点、打率.298という数字を残している内野手の高濱祐仁と、14試合で14安打、1本塁打、5打点で打率.298の同じく内野手で新人の今井順之助8試合ながら9安打5打点で打率.310の、オープン戦では一軍に帯同していた新人の森山恵佑あたりが打撃好調と思われる。だが、上がったのは投手の榎下だった。


実はファイターズのファームは交代要員が不足しているのだ。330日の対ベイスターズ戦で野手を3人交代させたのを最後に、それからの直近5試合は野手の交代が1人か、0という試合が続いている。守備に付かないDHの大谷の代わりなのだから内野手でも外野手でも打撃好調の選手を上げて少しでも戦力のマイナスを埋めると考えるのが普通だと思われるが、ファイターズはそうしなかった。そう出来なかったのかもしれない。大嶋匠、松本剛と言った一軍経験者が試合に出ていない。太田賢吾は鎌ケ谷開幕戦のジャイアンツ戦で受けた死球の影響か,その後一試合しか出ていない。内野手の平沼翔太はそんな状況にもかかわらず出場はDH限定。守れないのだろう。


榎下の登録でファイターズは一軍登録28人の内、半数の14人が投手という事態になっている。他球団と比較すると、今日9日現在の投手登録人数は13人いる球団が六球団で12人を登録しているのが五球団だ。今日のバファローズ戦ではこの14人の投手から先発要員の有原航平、高梨裕稔、加藤貴之の三人を除いた11人がベンチ入りした。


結果として三連敗に終わったバファローズとの三連戦、それぞれの試合でベンチ入りした投手は10人、10人、11人(大谷翔平を含まず)。にもかかわらず8日の試合では中盤までに6失点した有原を最後まで投げさせ、8失点完投という結果になった。この結果に対し、一部の評論家やブロガーが“長いシーズンを見据えてリリーフ陣に負荷をかけすぎない,栗山監督の我慢の投手起用”といった感じで称えていたが、ならば何のためにベンチに9人あるいは10人もリリーフ要員を入れているのか?


ファイターズでは守護神のクリス・マーティンと,その前を担う増井浩俊、宮西尚生、谷元圭介は勝ちパターンの展開に限定して使いたい投手だ。相手にリードを許し、劣勢の試合ではこの四投手は使いたくない。だが、この四投手を除いてもリリーフ要員は抱負にいる。


日の対バファローズ戦に関しては有原が打たれた時点で、勝ちパターンのリリーフと、前日に2イニング、16球を投げた鍵谷陽平を除いたリリーフ陣は投げられたはずだ。


◎ ファイターズ投手陣、44日から9日まで登板状況
  カッコ内は投球数
対マリーンズ
4
日○6-1 ○高梨50/3(92)、谷元1(14)、公文1(17)、石川直1(13)、鍵谷1(19)
5日●6-7 加藤50/3(92)、谷元1(17)、●宮西1(30)、石川直1(22)
6日●1-5 ●斎藤50/3(87)、公文1(23)、村田1(24)、武田1(11)
対バファローズ
7
日●2-4 ●上沢6(101)、鍵谷2(16)
8日●1-8 ●有原8(110)
9日●0-2 ●メンドーサ61/3(106)、鍵谷2/3(18)、石川直1(15)

リードしていて逆転負けを喫した5日のマリーンズ戦以外の四試合でのリリーフ投手の起用状況を見ると、何のために9人もリリーフ要員を入れているのか首を傾げざるを得ない。しかも斎藤佑樹を登録した時点で内野手の大累進の登録を抹消した。大累は外野も守れないことはないし、ここ一番で大谷に出す代走要員としても貴重な戦力だと敗戦処理。には思えるのだがあっさりと抹消してしまうあたり栗山監督の,大谷強行出場に伴うリスク管理意識が疑問に思えた。もっとも、上沢直之抹消の時点で杉谷拳士を登録したが…。


ただスコアで見る限り、ファイターズの5連敗は投手より打撃に問題がありそうだ。


西勇輝に完封負けを喫した今日のバファローズ戦では中田翔と、死球を受けたブランドン・レアードが試合途中で退いた。大谷を欠く上に,ここまで成績が振るわないとはいえ中田とレアードまで欠いた打線はテレビを観ていても残念ながら期待を持てなかった。


火曜日から両選手が復帰してくれる程度の症状であれば問題ないが、そうでなかった場合を想像すると…。


それでなくてもファイターズは人数が少ない。育成選手を採用せず、上限が70人と定められている支配下登録選手も67人しかいない。選手の数が67人しかいないというのは、支配下選手66人、育成選手1人で合計67人のタイガースと並び十二球団最少。しかしこの人数をファイターズ球団と、球団に従順で疑問を持つことを知らないファンは“適正人数”という。予算の問題もあるが、試合に出すことで成長を促すという球団方針がある以上、それ以上に人数を増やしても試合に出られない選手が増えるだけだという考え方のようだ。


だが、その方針に忠実な結果、毎年のように夏場か秋口にファームの試合を行うのに野手がギリギリの人数になるという事態になる。一軍で故障者が出ると代わりの選手を一軍に上げるのだが、一軍から落ちてくるのは試合に出られない故障者。ファームで試合に出られる人数が減っていくのだ。ある意味ファームの宿命とも言えるが、今季はファームで怪我人が出て一軍選手を補えないという惨状になりつつあるのだ。


敗戦処理。は以前から警鐘を鳴らしているが、あくまで67(前後)が“適正人数”だとしてもせめて投手と野手の内訳を変えられないものだろうか?


支配下選手と育成選手の合計が70人以下の球団に関して投手と、投手以外のポジションの内訳を調べてみた。

ファイターズ 支配下のみ67人 投手34人、投手以外33
マリーンズ 支67+育2=69人 投手35人 投手以外34
ライオンズ 支68人+育1=69人 投手36人 投手以外33
タイガース 支66人+育1人=67人 投手34人 投手以外33
スワローズ 支66人+育3人=69人 投手36人 投手以外33

野手が33人というのはギリギリの人数であろうことがうかがえる。329日付拙blog草野球じゃあるまいし!?バファローズ、選手が足りなくて相手から借りる… でバファローズが練習試合で人数が足りずに相手チームの選手を借りたという珍事に言及したが、ファイターズのファームも他人事ではあるまい。


シーズンが始まってからのトレードが大好きなファイターズだから、野手を狙ってのトレードをこれから実現させるかもしれない。その場合、昨年、一昨年と目下二年連続でシーズン中の交換トレードを成立させているジャイアンツを相手にトレードを申し込む可能性も考えられるが、それだったら陽岱鋼のFA移籍に伴う補償請求の際に、プロテクト以外の選手をもらっておくべきだったろう。


ファイターズは昨年日本一になった。リーグ優勝は移転後五回目だ。だがこの成功体験をいつまでも続く不可侵のものと決めつけてはいけないと思う。チーム常勝化の礎となった数々のプログラムを不可侵のものとしていては、いつか行き詰まる。それらは他球団も導入するし、時代は進んでいく。必要なものに特化し、通用しないものは見直していくべきだ。“適正人数”は本当に適正人数なのだろうか?


フロントだけではない。栗山監督も昨年の優勝、日本一はもとより、大谷翔平を始めとする若手選手の育成、掌握の手腕は絶賛されて当然だと思うが、それらを過去のものと思うくらいでいて欲しい。今回の大谷の負傷を“アクシデント”という表現で語るメディアもあるが,敗戦処理。に言わせれば栗山監督による人災だ。


だが、幸いにも大谷は全治四週間程度だという。この際、徹底的に治して欲しい。


一部の物わかりの良いファンは「今年は勝負の年ではない。育成も視野に入れるシーズンだ」などと言って(敗戦処理。のような)球団に批判的なファンを封じ込めようとするが、そもそも“育成も視野に入れたシーズン”だったら走塁に制約のある選手を開幕から三番でフル出場させないだろう。ある程度は想定の範囲内だとしても誤算続きの27敗だと思う。そもそも、ファンが球団に“忖度”する必要は無い<苦笑>


敗戦処理。に言わせれば無抵抗にしか思えないが,バファローズ三連戦の投手起用が擁護派のファンが言うように“先を見据えた温存”であって、有原には自覚を促すための完投だという処分だという見方も出来るが、次節から(でなくてもまだいいが)ファイターズが浮上してくれればすべては解決する。だが、解決しないかもしれない。仮に解決せず終わったとしても、これまでの成功体験をこれからの成功体験に繋げるための見直しのシーズンになってくれればそれなりの意義があると言える。辛抱と覚悟で観るシーズンだと思えば良いのだ。


まだまだ始まったばかりだ。

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