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2017年3月10日 (金)

山田哲人のフェンス際の打球を捕ってしまった少年の件。-敗戦処理。はこう思う。

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敗戦処理。はこの試合を一塁側の内野席で生観戦していた。山田哲人の打球を捕ってしまった観客(中学生の少年らしい)がSNSで炎上しているらしいことはツイッターで知ったが、その時には「またか」という程度の感想だった。いろいろと波紋が大きくなっているようなので個人的な感想を書いてみる。



(写真上:WBC POOL B一次ラウンド 日本代表対キューバ共和国代表戦、四回裏二死二塁から左中間に大飛球を放った山田哲人。写真下:山田の大飛球がスタンドインしたかを協議する審判団。)



良いか悪いかと言われれば、そりゃ、やってはいけないことではあると思う。基本的にはスタンドの観客はフェンスより前(グラウンド側)に手や身体の一部を出すべきではない。ただ、球場で観戦する人なら大なり小なり理解はしてくれるかもしれないが、手を伸ばせば届くかもしれないところに打球が飛んで来たら、ほとんどの人は同じことをしてしまうのではないだろうか。中には自制心が働く人もいるだろうが、敗戦処理。としてはこの少年の気持ちはわかるし、責める気にはなれない。


聞くところによると、この少年が自慢げにSNSに投降したところ批判にさらされ、あっという間に個人を特定されてしまったらしい。全く恐ろしい世の中になったものだ。敗戦処理。はそのやり取りを見ていないのですべて聞き書きになるが、さすがに事の重大さに気づき少年も反省し、少年に同情的な反応も出たらしいが多勢に無勢。売り言葉に買い言葉的になったのだろう。少年の反論が逆ギレとみなされ、さらなる炎上となったそうだ。


そこまで行ったとするともはや野球の話題がどうのこうのではなく、攻撃出来そうなターゲットが見つかったら一斉に攻撃をかける昨今の風潮通りの結果になってしまったのだろう。その点では気の毒だ。実際の流れを見ていないので想像で書いているが。


ただ、実際にマスメディアでも表現しているようだが“山田、幻の本塁打”はおかしい。
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公認野球規則6.01 妨害・オブストラクション・本塁での衝突プレイ
(e)
観衆の妨害
打球または送球に対して観衆の妨害があったときは、妨害と同時にボールデッドとなり、審判員は、もし妨害がなかったら競技はどのような状態になったかを判断して、ボールデッド後の処置をとる。



山田哲人の打球を少年が腕を伸ばして捕球したから、本塁打が二塁打になったわけではない。審判団はリプレイ検証の末、もしも捕らなかったらスタンドには入らなかっただろうと判断したから二塁打と判定したのだ。あの少年のせいで本塁打が二塁打になったのではない。もともと本塁打ではないのだ。山田の本塁打が台無しになったと憤るならば、本塁打と認めなかった審判団を批判すべきだろう。


冒頭にも書いたが、敗戦処理。は一塁側のスタンドから観ていた。本塁打だと思い、狂喜乱舞したものの冷静にグラウンドに目を移すと、審判団が誰も腕を回していない。山田は二、三塁間で止められ、二塁ベースに戻らされ、審判団が協議を始めた。オーロラビジョンは当然再生しない。報道などでは「本塁打の判定が覆されてリプレイ検証の末に二塁打になった」という表現も見受けられたが、TBSテレビの中継の録画も見たがそもそも本塁打と判定されなかったのではないか?


日本のプロ野球の試合を観ている感覚でいうと、たいがいは本塁打と判定され、打者や走者はベースを一周。守備側の監督から抗議が出て審判団が協議。そしてビデオ検証という流れになることが多いが、山田が二、三塁間で止められたところを見るとこの試合の審判団は最初から少年の行為をスタンド側ではなくフェンスの前だと判断したのではないか?そこで一応山田を二塁で止めてリプレイ検証に入ったのではないか?そもそも論からすればリプレイ検証の必要性の有無は一方の監督の抗議によるものではなく、審判団が自発的に確認の必要性を感じてやるものだ。さすがは国際大会の審判員だなと唸るしかない。



ただ、スタンドで観ている側の立場で言わせてもらえば、日本戦だから日本人の審判員がいないとはいえ、あれだけ試合を中断させて一言の説明もないのは勘弁してほしい。審判員が場内説明をしないのなら、場内アナウンスで日本語と英語で何が起きたのかを説明すべきだろう。


話を少年の行為に戻す。子供は大人の背中を見て育つ。そもそも大人の野球ファンであっても同じシチュエーションになったら手を伸ばして捕球しようとするファンも多いと敗戦処理。は思う。拙blog201687日付超えてはならない一線-“暗黙のルール”。 でも言及したが、ファンには超えてはならない一線、透明なバリアが球場には存在すると敗戦処理。は考えているのだが、そうは思わないファンが多いようだ。あの少年も当てはまるが、そもそも大人のファンが、本来はファンのエリアではない、インプレーのゾーンであるエリアに身体の一部を乗り出してパフォーマンスしているシーンがお構いなしとされている現実がある。


これは一例と考えて欲しいが、ホークスファンが自軍の攻撃でのチャンスに、かつての藤本博史のヒッティングマーチをいわゆるチャンステーマとして流し、それに合わせて外野席の最前列のファンがメガホンで外野のフェンスを叩くあのパフォーマンスだ。
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現在の福岡 ヤフオク!ドームではホームランテラスがあるから外野のフェンス最上段はただの仕切りだが、ホームランテラスが出来る前はあくまでフェンスであり、彼らが叩いている場所はフェアゾーンだ。写真は札幌ドームだが、球場によってはフェンスは当然、フェアゾーンである。あの少年の行為をバッシングするのならまずは大人が球場のフェンスを叩くのをやめよう。



ところで、当の山田があの少年にエールを送ったという。


◆ 山田から幻弾少年へ「またグラブ持って応援に来て」

日刊スポーツ201739

 

これに対し、愛甲猛がツイッターで“出来れば捕ったボールにサインしてあげて欲しいな ”と呟いていたが、このボールは少年の“もの”になるのだろうか?


この少年の気持ちはわかるし、責める気にはなれない。”と書いた敗戦処理。だが球場の係員はこの少年からボールを取り上げるべきではないのか?審判団のリプレイ検証の結果、二塁打と判定されたということは少年が捕球しなければ(本塁打ではなく)フェンスに当たったはずでインプレーなのだから少年の行為は妨害行為な訳で、妨害行為によって取得したボールを通常の本塁打や内野スタンドに飛び込んだファウルボールと同じに扱うのはおかしいだろう。少年はボールを手にした写真をSNSにアップした。また、係員から注意を受けたそうだから没収された可能性もあるが。


山田の打球は中継のビデオでどう映ったとしても、審判が本塁打でないと判定した以上、そもそも本塁打ではない。したがって少年の行為は妨害行為であって褒められた行為ではないにしても、少年のせいで“幻の本塁打”になったのではない。


「もし捕らなかったらどうなっていましたかね?」等と槙原寬己も脳天気な“解説”をしていたが、そうした誤解も相まってこの少年はネットの世界では総攻撃の対象になってしまった。もしも侍ジャパンがこの試合に負けていたら…。想像するだけでも恐ろしい。イヤな世の中になったものだ。


テレビで見るファン、侍ジャパンを応援するファンはあの少年の行為に「余計なことをしやがって」と怒りを向けるが、もし自分だったらと思いを巡らせたら…。野球場とはそういう空間である。そしてあの少年にグラウンドに向けて腕を伸ばしてインプレーの打球を捕球させたのは、そんな行為に何の疑問も抱かせなかった大人の野球ファン達かもしれない、と言ったら穿ちすぎだろうか。いろんな意見があると思うが、敗戦処理。はこう思う。

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コメント

>ただ、実際にマスメディアでも表現しているようだが“山田、幻の本塁打”はおかしい。
テレビでリプレイは何度も流れていましたが見たところフェンス直撃の打球を少年が腕を伸ばして捕球したというよりはフェンスオーバーの打球を少年が捕球し捕球後に腕が伸びてフェンスを超えていたようにも見えるためあれを見て本当は入っていたと感じた人が多かったんだと思います。おそらく日刊スポーツもそのように判断しフェンスオーバー派に寄った表現をしたのだとするとこれ自体はとりたて叩かれるような表現にあたるとは思いません。

ただ本塁打が二塁打になったわけではないので「取り消し」という表現は明らかに不適切と言え敗戦処理さんがおっしゃるように批判するのであればフェンスオーバー派にとっての誤審をしたことになる審判団を批判すべきというのはその通りですね。

>ファンには超えてはならない一線、透明なバリアが球場には存在すると敗戦処理。は考えているのだが
この喩えはプロ野球におけるファンのあり方を考えるにあたって、明快かつ真っ当な回答と言えます。僕も「うんその通りだ」と思っていたのですが、これは例外としてもいいのでは?という事例を見つけました。
それはゴロのファールボールキャッチです。

近年日本の球場でもフェンスのないフィールドシートが設置されてきてますが、最前列の席ではゴロのファールボールキャッチが可能です。
実際そういうシーンは時折見受けられ、昔からフェンスのないフィールドシートが設置されてきたアメリカではおなじみの光景でもあります。僕はホームランキャッチやファールボールキャッチを楽しみにグラブ片手に野球観戦に来るというファンが(ファールが確定した)ゴロのファールボールを取ることはプロ野球に対してリスペクトの欠ける行為とまでは言えないのではないかと思うのです。外野席のファンが外野フェンスをバンバン叩く応援もゴロのファールボールを取るために腕を伸ばすのもどちらも同じ透明なバリアを超える行為ですがもしそこを透明バリア論だけで善悪を判断する人が出てくるとしたらそれはちょっと違うんじゃないかと思います。

サフラン様、コメントをありがとうございます。

> 近年日本の球場でもフェンスのないフィールドシートが設置されてきてますが、最前列の席ではゴロのファールボールキャッチが可能です。
実際そういうシーンは時折見受けられ、昔からフェンスのないフィールドシートが設置されてきたアメリカではおなじみの光景でもあります。僕はホームランキャッチやファールボールキャッチを楽しみにグラブ片手に野球観戦に来るというファンが(ファールが確定した)ゴロのファールボールを取ることはプロ野球に対してリスペクトの欠ける行為とまでは言えないのではないかと思うのです。

ファウルボールと確定したゴロの打球を捕るのはインプレー中の打球とは異なるので問題視する必要は無いと思いますが、外国はわかりませんが日本の球場でのいわゆるフィールドシートの多くは、フェンスの高さがあるのでグラウンドを転がるファウルボールを手を伸ばして取ることは構造上難しいと思います。

というか、スタンドの前にフェンスがないフィールドシートを見たことがありません。無理に手を伸ばして捕ろうとするとグラウンドに落ち、結局迷惑行為になってしまいます。

後はフェンスの前に立って誰かに支えてもらって上半身だけをフェンスの外に出して手を伸ばせばゴロで転がる打球を捕れるかもしれませんが、最初からファウルボールが転がってくるとわかるわけもなく、予め立っていたら他の観客の視線の妨げになります。

少なくとも日本の球場ではフィールドシートの前にもフェンスは存在するので、実現性のないシチュエーションだと思います。

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