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2017年3月27日 (月)

敬遠申告制の導入には賛成出来ない。

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 オープン戦も終了し、いよいよ公式戦開幕が近づいてきた。公式戦が始まる前にこの話題に触れておきたい。


既にアメリカ大リーグでは今季からの導入が決まっている敬遠申告制。これまでのように捕手が立ち上がって、打者のバットが届かないところにボールを四回投じるのではなく、ベンチから監督が申告して敬遠として打者に一塁進塁を与えるというものだ。これまで、野球のルール改定はアメリカで新しいルールが導入されたら翌年には日本でも導入される。最近ではコリジョンルールが好例だ。だから日本のプロ野球ファンの中からも様々な意見が出ている。


敗戦処理。は敬遠申告制の導入には賛成出来ない。反対である。

 



敬遠申告制の導入の目的は試合時間の短縮のためだという。確かに投手が打者と勝負する意思がなく、ただ打者のバットが届かないところにボールを四回投じるのは時間の無駄で、申告により敬遠の四球扱いで直ちに打者に一塁進塁を与えれば試合時間の短縮につながるだろう。



これに反対する意見には、きわめてレアなケースではあるがかつてのウオーレン・クロマティ新庄剛志のように不用意に投げた敬遠の投球を打ってサヨナラ打にすることもあるから、決まりきったこととはいえ四回投球をするべきだという意見がある。またそれ以前に暴投になるケースも考えられる。どちらもきわめてレアなケースではあるが、野球に絶対はない。またそうした意外性も野球の魅力の一つだという考えのものが多い様だ。


今回のルール導入にはアメリカにおいて野球の人気がNBAなど他のスポーツの人気に押され始めているという危機感に基づいているという説がある。確かに野球をほかのスポーツと比較したときに、ネックになるのが試合時間の長さと、その試合時間が事前に予測できない点が挙げられる。特にMLBの場合、テレビ放映権料で継続かつ安定した高額な収入を得ているそうだから、国民的娯楽として他のスポーツを凌駕出来ている間は問題ないが、ほかのスポーツの足音が聞こえてくるようになると、不本意でも時短対策を打ち立てなければならないというのはあろう。


敗戦処理。は敬遠申告制の導入には賛成出来ない。反対である。


そもそも、敬遠の四球で四回投球するところをベンチからの合図に変えたところでどれだけの試合時間短縮につながるのだろうか?


昨年の試合中継を録画したもので、敬遠のシーンを探してみた。昨年の日本シリーズ第三戦で大谷翔平が敬遠されたシーンの映像があった。大谷が打席に入り、球審の手が上がってインプレーになってから四球になるまで約150秒だった。これがベンチからの監督の合図だと10秒かそこらだろう。1分ちょっとの短縮にしかならない。


実はこのシーンしか見当たらなかったからこのシーンにしたが、大谷を敬遠した相手のカープの投手がジェイ・ジャクソンで、外国人投手にありがちな敬遠が苦手な投手で、捕手は立ち上がるのではなく横に大きく外す敬遠だった。金曜日には公式戦が開幕するから、興味のある方は計測してほしい。


そして、敬遠の四球を与えるシーンがどれほどあるのかということも調べてみた。昨年の記録に残った故意四球(敬遠の四球の記録上の用語)はパ・リーグが61個でセ・リーグが71個で合計132個。公式戦全試合数は429試合だから3試合に1個程度のレベルだ。2015年もパが56個でセが50個の計106個だ。つまり、このルール導入によって見込める試合時間短縮は3試合に一度程度で約1分強に過ぎない。


記録に残った故意四球という書き方をしたが、故意四球の定義はフォアボール目になる投球を捕手が立ち上がるなど明確に敬遠した場合である。中にはカウントが悪くなったから安全策で敬遠したケースもあるだろう(こうしたケースでも打席の途中でベンチから監督が合図すれば投げずに敬遠出来るのか?という疑問もある)。敬遠のために投じる投球数を省くことが時間短縮につながるのか疑問だ。


公認野球規則9.14
四球・故意四球

(b)故意四球は、投球する前から立ち上がっている捕手に四球目にあたるボールを、投手が意識して投げた場合に、記録される。



時間短縮だけを考えれば本塁打でのベース一周を省いた方が良いだろう。本塁打数は2016年でパ・リーグが628本、セ・リーグが713本で合計1341本。2015年はパが647本、セが571本で軽1218本。故意四球の約10倍の回数だ。審判員が本塁打と判定した瞬間から走者や打者走者はベースを踏まずにベンチに戻って良いとした方が試合時間は短縮されるだろう。本塁打と確信した打者が打ってすぐには走り出さずに、スタンドに打球が落ちるのを確認してから走り出すシーンをたまに見かけるが、これこそ最大の時間の無駄だ。馬鹿正直に打ってすぐ全力疾走して、本塁打と判明した瞬間からゆっくり走るのに比べて、より時間を要するからだ。だが本塁打と判定されたらそのままベンチに戻って良いとすればその都度時間短縮になる。もちろん疑義のある時にはビデオ判定に持ち込まれるのは変わらない。


本塁打の際のベース一周は打者にとって最高の瞬間であるだけでなく、攻撃側のチームのファンにも最高の瞬間であり野球の醍醐味の一つであるから、さすがにこれを省くということにはならないだろうが、どうしても時間を短縮しなければならないのなら、効果は敬遠の申告制よりあるだろう。


野球は投手がボールを投げて始まり、打者がそれを打つというのは基本中の基本で、これを省くという敬遠申告制は、最後の最後の手段としてとどめられるべきで、他にこれ以上時間短縮の手段がなくなったときに最後に仕方なく講じられるべきだと思うのだ。


なら他にどんな時間短縮策があるか?


敬遠に限らず四球の際に打者は一塁に達してからでないと代走と交代出来ないが、これを四球が確定した瞬間に代走と交代出来るようにしたらどうか。
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この写真は昨年のスワローズ対ジャイアンツ戦。1点を追うジャイアンツが九回表に一死から村田修一が四球を選び、代走に鈴木尚広が起用されるシーンだ。鈴木は村田が一塁に着くのを待っているように見える。この試合ではジャイアンツは三塁ベンチだが、一塁ベンチだったら代走要員が一塁に行った方が早い。


また、村田に限ったことではないが、最近の打者は自打球や死球を避けるための防具などを身につけている選手がほとんどだが、代走が送られるのが明らかなのに四球でも防具を外してから一塁に向かう。この写真でもグラウンドボーイが村田のバットを持っているのがわかる。グラウンドボーイは一塁方向を向いているから、まだ村田から受け取るものがあるのだろうが、これも敗戦処理。に言わせれば時間の無駄だ。四球即代走が無理ならば、代走と交代する打者走者は一塁に達するまで防具を外してはならないという規制をすべきだろう。この写真のケースでいえば、四球を選んだ村田は打席の格好のまま一塁に向かい、一塁に到達して鈴木と交代してベンチに戻ってから防具を外せば良いのだ。


このように野球の本質に影響を与えない時間短縮策を先に実施して、それでも効果が出なかったら最後の手段として、敬遠申告制を導入すべきだろう。


そして余談になるが、日本のプロ野球の場合、ラッキーセブンのジェット風船飛ばしを禁止すれば、片付けの時間が削減出来るので若干ではあるが時間短縮に結びつく。敗戦処理。的にはジェット風船飛ばしなどあってもなくてもどうでもよいことだが、もはや野球観戦の風物となっているのは確かだ。ファンの猛反対が起きるのは必至だ。だからせめて勝利のジェット風船飛ばしに限定するという落としどころもあろう。応援しているチームが負けるとジェット風船が飛ばせないことになるが、それだけ応援に熱が入るだろう。しかし確実に言えることは、ジェット風船飛ばしを禁止しても野球の試合には何の影響もないと思われる。


たかが敬遠の四球と考えるかもしれないが、野球は投手が投げないと始まらないスポーツで、一部とはいえベンチの監督の指示で投げた代わりになるというのは野球の本質から離れた行為である、と敗戦処理。は思う。だから時間短縮のために敬遠申告制を実施するなら、それは最後の手段であるべきで、他に手を尽くして方法がないときに実施すべきであると思うのだ。


以上の理由で、敗戦処理。は敬遠申告制の導入には賛成出来ない。反対である。

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コメント

敗戦処理。様、こんにちは。のんきです。

試合時間が長くなる要因として、投手の投球の間合いの長さと牽制球の多さがあると思います。

ランナーがいるときにでも、セットしてから投球するまでの秒数の上限を決めておくというのはいかがでしょう?(ランナーがいないときには15秒ルールがあったと思いますが)

あと、試合時間が長くなる別の要因として、牽制球が多いことが挙げられると思います。(特に打者の打ち気をそぐような無駄な牽制球)

牽制球も1イニングでも打者1人でもよいので、上限何球までと決めておけば、少しは、試合時間短縮につながると思います。

あとは、打者がウェイティングサークルから打席に入るまでの時間がやたらと長い気がします。これも制限を決めておけば、試合時間短縮につながると思いますがいかがでしょう?

個人的には、21時から見たいドラマがたくさんあるので、(^^;;
18時に試合開始なら21時までには試合終了して欲しいと思います。


のんき様、いつもコメントをありがとうございます。

> 牽制球も1イニングでも打者1人でもよいので、上限何球までと決めておけば、少しは、試合時間短縮につながると思います。

牽制球の上限を決めると、、上限まで来たら次は打者に投げなければならなくなりますから盗塁がやり放題になりますよね。

極論すれば、セットポジションに入ったら走者はスタートを切れることになりますから意味がないと思います。

> 打者がウェイティングサークルから打席に入るまでの時間がやたらと長い気がします。これも制限を決めておけば、試合時間短縮につながると思いますがいかがでしょう?

前の打者が打ち終わってプレーが決着付いてからバットに滑り止めを欠けたりする選手を見ると腹が立ちますね。

久しぶりのコメントで失礼します
この「敬遠申告制」、仰せのとおり時間短縮にたいして効果がないと思いますし私も反対なのは大同感ですが、さらに変な方向に派生する気もします。
例えば、故障で投げられない投手を先発予告し、マウンドに立たせた後に先頭打者に「敬遠申告」して降板すれば、一球も投げないで降板すること、つまり当て馬的な起用も可能になります。また救援投手でも同様なケースが考えられますから、「登板した投手は打者一人を完了しないと交代できない」といった野球の原点ともいえるルールをないがしろにするような方向に使われかねません。
もっとも、そういったケースでの「敬遠申告」は禁止されるかもしれませんが、ともあれそんなことを思いついた側面からも「投手が投げて試合が進んでいく」といった、野球そのもののありかたを根底から曲げていくような悪制ではないかと感じてます。

長緯様、コメントをありがとうございます。

> 例えば、故障で投げられない投手を先発予告し、マウンドに立たせた後に先頭打者に「敬遠申告」して降板すれば、一球も投げないで降板すること、つまり当て馬的な起用も可能になります。

なるほど。しかし現状でも先発投手に4球だけ投げさせて打者ひとりで降板させることは可能ですから、敬遠申告制の導入とはあまり関係ないような…。

記憶ですが2004年にオリックスの伊原監督が予告先発を形骸化するような先発投手の早期交代を行ってリーグ会長だかに非公式に注意を受けたことがあった様に思います。

> 「投手が投げて試合が進んでいく」といった、野球そのもののありかたを根底から曲げていくような悪制ではないかと感じてます。

これなのですよ。だから本当に最後の手段であるべきだと思うのですよ。

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