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2016年12月30日 (金)

今年最もくだらないと思った記録

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今年のプロ野球でもいろいろな記録が生まれた。もう今年も残すところあと二日なので、敗戦処理。が最もくだらないと思った記録に関して書いてみる。


(写真:今季、パ・リーグ新記録の43セーブを記録したホークスのクローザー、デニス・サファテ<左から二人目>。もちろん、敗戦処理。が“今年最もくだらないと思った記録”は別の記録。 2016年4月撮影)



ソフトバンクは今季
8度目のサヨナラ負けで、M点灯に7度目の挑戦も失敗。サヨナラ打を浴びたサファテは今季0勝7敗38Sとなり、外国人投手の開幕7連敗は69年バッキー(近鉄)に並ぶワースト記録。バッキーの7連敗はすべて先発だったが、サファテはオール救援で開幕7連敗の珍しい記録を作った。


 ソフトバンクあと1球から負け 7度目のM点灯失敗
  (9
1日付 日刊スポーツ)

勝てば優勝マジックが点灯するというシチュエーションで6回続けて失敗していたホークスが今度こそという感じで2点リードした最終回にクローザーのデニス・サファテを投入したにもかかわらず逆転サヨナラ負けを喫した試合の記事の末尾にサファテが外国人投手としてはワーストタイとなる開幕7連敗を記録したと書いてある。


チームの試合の勝敗の場合、連勝にしろ連敗にしろ、引き分けがあっても中断しない。それはわかる。しかし個人の投手成績をそれに当てはめた場合、クローザーには違和感が大きい。


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ホークスのクローザー、サファテは今季、パ・リーグ新記録のセーブを挙げた。最終的な成績は
64試合0勝7敗43セーブ、防御率1.88だった。パ・リーグでホークス以外のチームのファンの方ならわかるだろうが、サファテが出てきた時点で負けを覚悟しなければならないほど、滅多に失敗しないクローザーというイメージがある。7敗したのだから、完璧だとは言えないのだが、“開幕から7連敗”と言われても「何を馬鹿なことを…」としか思わない。


さすがに勘違いしている人はいないとは思う。サファテは7回連続して抑えに失敗したわけではない。7回敗戦投手になったのは確かだが、その間に勝利投手になっていないというだけである。


先発投手として開幕から7連敗したという1969年のジーン・バッキーの状況はわからないが、サファテが7敗する間に一度も勝利投手にならなかったのは、基本的にサファテがリードした試合の最終回に登板する役割なので、抑え投手としての役割をきちんと果たしても勝利投手にならないと言うだけのことだ。サファテが勝利投手になる状況は、リードを一度同点にされてその後にチームが勝つか、同点の場面でサファテが登板してチームが勝つかだ。


今季のサファテの64登板を登板時の点差ごとに振り返る。因みに八回から登板した試合は一度も無く、すべて九回か延長戦での登板である。

サファテ、点差別登板
同点  15
試合
1点差 22
試合
2点差 7試合
点差 16
試合
4点差以上 3
試合
ビハインド 1
試合

つまり抑えればセーブが付く展開で登板したのが45試合あり、その中で43セーブを挙げたのだ。成功率は実に.956。こんな素晴らしい成績を残した選手に“外国人投手としてはワーストタイとなる開幕7連敗”呼ばわりするのはナンセンスだ。


セーブを記録出来なかった2試合はいずれも2点リードでの登板。最も多かった、最もハードだった1点差での登板はすべて無失点で22セーブ。100%の成功だ。


2点のリードで失敗した2試合の内、逆転されて敗戦投手になったのが1回、残る1回は同点にされた。あとの6敗は同点での登板だ。サファテは同点の場面で15回登板した。勝利投手になれる可能性のない十二回裏の登板が一度だけあったが残る14試合は勝利投手になる可能性があった。そのシチュエーションでのサファテの登板結果は勝敗無しが8回、敗戦投手が6回。勝敗無しの8回の登板で勝利投手になれなかったのはサファテの責任ではない。ホークスが攻撃で点を取らなかっただけだ。この8試合のホークスの勝敗は1勝7引き分け。サファテが降板後にサヨナラ勝ちした試合が一つあっただけだ。


抑え投手にとって年間7敗は多すぎるという見方もあるかもしれないが、パ・リーグ記録の43セーブで補って余りあると敗戦処理。は思う。


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敗戦処理。に言わせれば、多くのファンはクローザーに完璧を求めすぎる。敗戦処理。は一試合で試合に勝つために相手から奪う
27のアウトのうち、最も難しいのが最後の3つのアウトであり、それ故にその3つのアウトを取ることだけを仕事にするクローザーという専門職を各球団は用意するのだと思っている。


ファン心理として、リードして最終回を迎え「今日は勝つだろう」と思って観ている試合をひっくり返されるのはショックが大きい。だが、多くのクローザーは抑えた試合の方が圧倒的に多いのだ。



ライオンズで135セーブを挙げた豊田清はFA移籍でジャイアンツに入団したが、移籍一年目の2006年に開幕から順調に9セーブを挙げた後、ゴールデンイーグルス戦で2点リードを守れずにホセ・フェルナンデスに逆転サヨナラ本塁打を打たれてサヨナラ負けしたときに「この一敗で今までの9セーブがすべて否定されるほどの重圧を感じた」と言った。十回に一回の失敗がそれ以外の九回の成功を否定してしまう。ジャイアンツの場合はファンが極端かもしれない。
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今季、セ・リーグで最多セーブを記録した澤村拓一も失敗の多さだけをあげつらわれてクローザー失格と一部のファンから否定されている。沢村に失敗が多いのは事実だが、優勝したカープのクローザー中崎翔太よりもセーブ数が多いという事実に何故目を向けないのか?カープとジャイアンツのゲーム差を考えれば、いかにジャイアンツが沢村に頼り切っていたかがわかる。


ジャイアンツは十二球団の中で、歴史の浅いゴールデンイーグルスを除くと唯一、通算
100セーブの投手を輩出していないのだが、むべなるかなと思う。ジャイアンツは極端な例としてもサファテの報道と、一部とはいえホークスファンの過剰反応を見ると、クローザーとは因果な商売だと思う。


刊スポーツは今月25日の紙面でも、球団ごとの今季を振り返る“データを見る2016ペナント ソフトバンク編”でサファテがパ・リーグ新の43セーブを挙げた一方で07敗という数字を挙げて特に同点での場面での成績の悪さを批判的に書いている。確かに記録は記録なのだから、見て見ぬふりをせずにワースト記録と書くのもメディアの義務なのかもしれない。だが、ジャーナリズムなら試合結果を伝えた日はまだしも、シーズン終了後のこの時期に振り返るなら、むしろこの記録のナンセンスさに目を付けて、本来勝利投手になるケースがレアであるクローザーに(勝利投手にならない限り止まらない)連敗記録云々というのはおかしいという論陣を張るべきではないのか?サファテの連敗記録は、今後、バッキーの様に先発で開幕から7連敗する投手が現れたときに参考として示せば良い程度のものだと敗戦処理。は思う。


さに、今年最もくだらないと思った記録だ。

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