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2016年8月 6日 (土)

今成亮太、鎌ケ谷に凱旋!

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今日(6日)と明日(7日)、ファイターズスタジアムではウエスタン・リーグのタイガースとの交流戦が組まれている。同じ千葉県の習志野市が生んだ「ミスタータイガース」掛布雅之が今季から二軍監督に就任。ファイターズのファーム監督、田中幸雄との「ミスター対決」と煽って、趣向を凝らした企画チケットなどの売れ行きも好調だったようだ。



今日の初戦、掛布監督の次か、その次くらいに歓声が大きかった今成亮太が大活躍。ファイターズスタジアムでは珍しいビジターチームの選手のヒーローインタビューも行われた。


えっ、今成って一軍にいるんじゃないの!?


(写真:先制本塁打と2本のタイムリー二塁打で3安打5打点と大活躍し、ヒーローインタビューを受ける今成亮太。)

 

まあ本音を言えば、同じ千葉県出身なら小笠原道大が二軍監督を務めるドラゴンズとの交流戦を組んで欲しかったのだが…。


今季のタイガースの売りは、金本知憲新監督が掲げた“超変革”。金本監督は開幕から次々と大胆に若手を抜擢。中でも支配下選手登録から育成選手に回っていた原口文仁を再び支配下選手登録するや否や一軍登録をし、その日のうちにスタメン出場させ、その後も活躍してオールスターゲーム出場まで果たした点は原口本人の努力もあろうが、金本監督と掛布雅之二軍監督の息が合っていることもうかがわせた。



だが、誰もが原口の様にチャンスを完全に自分のものにした訳ではない。今日のタイガースのスタメンには残念ながらチャンスをつかみきれなかった、「あれ、一軍にいたんじゃないの!?」という選手がズラリと並んだ。
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一方のファイターズは…パ・リーグやイースタン・リーグにあまりなじみのないタイガースファンには、一軍経験豊富な近藤健介と、名前で覚えられる石川亮と、せいぜい高濱卓也の弟である高濱祐仁くらいであろう。


昨年、ファイターズのファームはカープと交流戦を行ったのだが、その時たまたま席が近くで話をしたカープファンの男性は、その試合に出場したファイターズの野手で知っている選手が二人しかいなかったといい、スタメンの半分くらいは一軍にいなきゃおかしい選手が並んだカープに比べてファイターズの方が健全だと言っていた。もちろんそれはあくまでその人個人の意見であるが、今日のスタメンに当てはめると


敗戦処理。の今季のファーム観戦のお供になっている本が二冊ある。小関順二氏の2016年版 プロ野球問題だらけの12球団」(草思社)安倍昌彦氏責任編集の「野球人Vol.8(日刊スポーツ出版社)の特集「プロ野球若手選手名鑑」だ。前者は主に新人選手を観る時の参考になるし、後者は今日のように普段あまり観ないチームの試合を観る時に役立つ。だが、今日は開く必要がなかった<>


前置きが長くなった。試合に入ろう。


今日は北海道の雨竜町がスポンサーになっており、試合前に両監督に記念品が贈られた。呼ばれて登場した掛布監督にスタンドから大歓声。懐かしいカケフコールをする者までいた。
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掛布監督は試合中も選手交代でちょこっとグラウンドに姿を現すたびに大歓声が起きていた。いやはや習志野市出身というだけではない、「ミスタータイガース」の威光はすさまじい。



ファイターズの先発はドラフト7位ルーキーの吉田侑樹


生観戦で観るのは初めて。これで今季のファイターズのルーキー8人のうち、まだ生で観ていないのはドラフト1位の上原健太だけ。


ここまで17試合に登板して65敗。75回を投げて自責点39で防御率4.6817試合の登板のうち、12試合が先発と、先発投手として育てられている。これ、二年前の高梨裕稔と同じ傾向!
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投球を見るのは初めてだが、この吉田には別の意味で注目していた。


吉田の経歴は東海大仰星高から東海大学。ファイターズにとって、東海大学の選手を指名したのはあの菅野智之以来である。東海大相模から東海大学を経てジャイアンツに入団した市川友也を金銭トレードで獲得出来た時点で、ファイターズ球団と東海大学との間のわだかまりは消えたのだろうなとは思っていたが、東海大学の選手をドラフト会議で指名して入団に至ったのだ。これはもう完全な雪解けだろう。吉田には近い将来、一軍で先発ローテーションで投げて欲しい。


ただ、今日の吉田にはあまり良い印象を持てなかった。


初回、上本博紀陽川尚将に三塁側スタンドから観てもはっきりわかるボール球連発で四球。横田慎太郎の一塁ゴロでは一塁ベースカバーが遅れるなど、立ち上がりバタバタしていた。ここから今成良太を三振、板山祐太郎を中飛に打ち取って何とか無失点に凌いだが、結果オーライという感じだった。


二回からは安定してきた。長井功一球審のストライクゾーンが広かったこともあり、二回表、三回表を連続して三人で片付ける。特に三回一死からの緒方凌介、陽川、横田とイニングを跨いでの三者連続奪三振は圧巻だったが、四人連続を意識しすぎたのか、続く今成に右中間スタンドに豪快に運ばれた。
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タイガースに1点の先制を許した。今成は2006年にファイターズに入団。この鎌ケ谷で鍛えられ、一軍定着を目指すも一軍と二軍の往復を繰り返していた。2012年のシーズン途中に若竹竜士とのトレードでタイガースに移籍した。


トレードが成立した時の、タイガースの当時の和田豊監督のコメントが「打って走れる選手と聞いている。楽しみにしている」だったことから、鎌ケ谷のファイターズファンの間からは「歌って踊れるの間違いだろ」というツイートが相次いだが、それほどファンに愛された選手だった。タイガースでは捕手としてはチャンスを得ることは出来なかったが、和田監督が見込んだ通り、打撃で頭角を現し、三塁手、外野手として存在感を示した。


今季は正三塁手候補の新外国人選手、マット・ヘイグがハズレだっただけに今成にはチャンスだと思われたが、73日に登録を抹消されて以来、ファームでの調整を余儀なくされている。因みに、その73日に今成と入れ替わりで一軍入りを果たしたのが上本だったのだが、その上本も723日付で登録抹消となってこの試合に「一番・DH」で出場している。いやはや、入れ替わりが激しい。


吉田は、五回まで投げてこの1失点のみで降板。五回で1失点なのだから好投の部類なのだろうが、出来ればもう少し投げて欲しかった。


二番手は上沢直之3月に右肘関節滑膜ひだ除去手術を受けた影響で今季は731日のゴールデンイーグルス戦でようやく初登板。今日はそれ以来二試合目の登板。
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前回は1イニング無失点だったが、今日は先頭の陽川に四球を与えると、横田の投ゴロで二塁に進められ、今成にセンターのフェンス直撃のタイムリー二塁打を浴びてしまう。
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さらにその今成を暴投で三塁に進めてしまい、続く板山に投手強襲の遊撃内野安打でもう1点。残念ながら今季二度目の登板は自滅に近い形だった。



今成は続く七回表にも一死満塁のチャンスでファイターズの三番手、田中豊樹から左翼線に痛烈なライナーの打球を放つ。
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ダイビングキャッチを試みた石川慎吾の左を打球が抜ける走者一掃の3点タイムリー二塁打を放った。



タイガースはこの試合、6点を挙げるのだが、今成は5打点。今成の独擅場と言える試合だった。今日はタイガースファン向けに、この試合のチケットと、一軍が神宮球場でナイトゲームで対戦するスワローズ戦のチケット、さらに神宮までのバスがセットになった券を発売していたので「今成、一緒に神宮に行こう!」と言う声までかかっていた。


【6日・ファイターズスタジアム】
T 000 102 300 =6
F 000 000 000 =0
T)秋山、筒井、福原-梅野、小豆畑
F)吉田、上沢、田中豊、石川直-石川亮、大嶋
本塁打)今成2号ソロ(吉田・四回)


今成にとってはまさに凱旋試合を飾った形になった。ファイターズファンの中にはたとえトレードとしては失敗だとしても、ファイターズから他球団に移った選手が活躍すれば良しとするファンがいる。今成が活躍して、若竹が活躍しなくても、今浪隆博が活躍して増渕竜義が活躍しなくても、今成や今浪の成長、活躍に拍手を贈るファンがいるのだ。ただ、ファンはそれで良いとしても、球団としてはプロスカウトの有方を考え直さなければならないだろう。矢野謙次や市川のような成功例も最近はあるのですべてを否定することはしない。改善の証かもしれないが


今成がシーズン途中にトレードになった2012年。ファイターズに近藤が入団してきた。打撃センスを買われ、一年目から一軍に抜擢された。その近藤の存在が、今成放出に踏み切った一因ではないかと当時、取り沙汰された。


その近藤は昨年、主にDHとして常時出場し、リーグ3位の打率.326を記録したが今季は一転して打撃不振。5月27日に「捕手として再生させる」として二軍落ちした。その後、一軍に返り咲くが再び二軍落ち。この試合では「四番・DH
」として出場するも3打数0安打1三振。四打席目には左投手の筒井和也との対戦で代打を送られた。今日に関しては今成と好対照だった。
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イースタンでの打率は4割を超え、さすがの貫禄を示しているが、「捕手として再生させる」と言った割にはこの試合を含めた19試合の出場の内、捕手として出場したのは4試合のみ。方針がよくわからない。



タイガースの先発、秋山拓巳の好投にも触れねばなるまい。
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七回まで投げ、94球。130km台後半から140kmレベルのストレートと、100kmちょいのスローボールとの緩急の使い分けで、ファイターズ打線を手玉に取った。


2010年のルーキーイヤーに4勝を挙げたものの、その後五年間で1勝しか挙げていない。今季ここまでは一軍では2試合のみの登板。超変革の波に乗り遅れている感じだ。昨年まで一軍での通算25登板のうち、先発が24試合。今季も一軍初登板は先発だったが、5月に再登録された時にはリリーフ登板だった。今日の好投を続けていきたいところだろう。


タイガースは八回裏には筒井、九回裏には福原忍がファイターズ打線を抑えた。
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福原のユニフォームにはCマークが付いている。今季、金本監督の指名により投手陣のキャプテンを務めているのだ。一番打者で出場した上本は選手会長。選手会長が一番を打ち、投手のキャプテンが最後を締めくくるタイガースのファーム。何なんだろう…!?超変革の志半ばといったところだろうか…!?


タイガースのファームが交流戦で来るのを観るのは昨年のジャイアンツ球場でのジャイアンツとの交流戦以来。今日のタイガースファンはファイターズスタジアムの三塁側内野席にまでなだれ込むほどの勢いではあったが、昨年のジャイアンツ戦に比べればおとなしかった。ほとんどのタイガースファンはファイターズなんぞ眼中になく、掛布監督を始め、開幕ダッシュに貢献した横田らに大きな拍手を送っていた。
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昨年のジャイアンツ戦では二軍戦とはいえ相手が宿敵のジャイアンツと言うことで「くたばれ讀賣」を始め、罵詈雑言を含め過熱していた。それに比べたら



この福原投入の時もそうだったが、掛布監督が選手交代を告げにグラウンドに姿を現すたびに大歓声。
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律儀な掛布監督はそのたびに声援に手を振って応えていた。さすがは「ミスタータイガース」という感じだが、金本監督が現役を引退する時のセレモニーでの名言を最後に贈ろう。



「選手より監督が目立つようではダメだと思います」


掛布監督は1988年(昭和63年)のシーズンを最後に現役を引退し、今回の二軍監督就任まで27年間、四半世紀の空白があった。それこそファイターズの田中幸雄監督くらいの年齢で後進の指導に当たる「ミスタータイガース」に期待したファンも多かったろう。


それが実現しなかった最大の理由は自身の経済的な問題ではなく、長く球団に君臨した久万俊二郎オーナーとの確執であろう。だがある年代のタイガースファンにとって掛布雅之という存在は別格的なカリスマである。ファームで選手より目立つのは避けられないかもしれない…。


まだ金本監督の超変革の結果が出るには時間がかかるのだろう。この試合を観ただけでタイガースの二軍をどうのこうの言うのは早計だろうが、ファイターズやジャイアンツなど、イースタン・リーグに属するファームを見慣れている身としての感じたことを書いてみた。



試合に負けた腹いせじゃないよ<>

 

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