前日二軍落ちした藤村大介がサヨナラ安打で3時間30分超の熱戦を制す!
(写真:延長十一回二死二塁から左翼手の頭上を超える安打を放つ藤村大介。)
(写真:サヨナラ安打のヒーローでなく、サヨナラのホームを踏んだ高橋洸を祝福するジャイアンツナイン。)
(写真:「俺だよ俺!」とアピールするサヨナラ安打の藤村。完全にスワローズの三輪正義のパクリ<苦笑>。)
今日(31日)のジャイアンツ球場はゲリラ豪雨に襲われたり三塁側からレフト後方にかけて虹が彩ったりと天候がころころ変わる忙しい一日で、日曜日なのに入場者が476人しか来なかったが、イースタン・リーグの規定いっぱいの延長十一回、3時間30分を超える熱戦で楽しませてくれた。
一部では“50億円の罰ゲーム”とまで揶揄される東京都知事選挙の投票日でもあった7月31日。先日梅雨明けした東京地方には「局地的なゲリラ豪雨の恐れ」が心配された。正確には神奈川県川崎市にあるジャイアンツ球場も例外でなく、お昼頃にゲリラ豪雨が来たそうで、開場しているはずの13時過ぎに球場に到着したら、開場を見合わせていた。その後開場したが、ジャイアンツの打撃練習中にまたゲリラ豪雨。あっという間にグラウンドが水浸しに。
ちょうど腹ごしらえなどを始めていた敗戦処理。は逃げ遅れたが、練習の機具を片付けるジャイアンツのスタッフの人が「10分くらいで止みますから」と言ったのが聞こえたので席にとどまったら、田代富雄コーチが「大丈夫すか」と声をかけてくれた。
こんな状態だから、客足も悪かったが、試合開始一時間半前にはいつもの通りマスコットによる大抽選会が行われた。
入場者が少なければお宝が当たる確率が上がると密かに期待したが…ダメだった…。
この大抽選会の後にも一雨来た。空が明るいので試合はやれるだろうなと楽観視していたが、これまたすぐに止み、球場のスタッフさん達もこれから来るお客さんのために、濡れた座席の水を掃いて座りやすくしていたが、残念ながらその後も客足はさほど伸びなかった…。
結局グラウンドコンディションを考えてグラウンドでの守備練習などは行われずに試合へ。
左足首痛から前日にDHで久々に実戦復帰したルイス・クルーズが「一番・二塁」でスタメン出場。
相手のマリーンズでは今度こそ生で平沢大河を観ることが出来るかと楽しみにしていたのだが、ヤマイコ・ナバローと入れ替わりに一軍に行ってしまった。
期限ぎりぎりの29日に育成から支配下選手登録された大木貴将、柿沼友哉も背番号が二桁になったユニフォームで登場。
ん?すれ違ったのは清田育宏…!?大木は「九番・中堅」でフル出場。柿沼と清田は不出場だった。
ジャイアンツの先発は雑誌「ViVi」などのモデルから育成選手契約を経て配下選手登録を勝ち取った異色の経歴の持ち主、長谷川潤 。
斎藤雅樹二軍監督の現役時代の2割減くらいの迫力のサイドスローから丹念にコーナーを突いていく。マリーンズの先発はドラフト6位ルーキーの信樂晃史。
先制したのはジャイアンツ。二回裏、二塁打の北篤を二塁に置き、立岡宗一郎が左翼線に先制タイムリー。
この後、青山誠にも左翼線二塁打が出て一死二、三塁と一気に大量点も狙えるところだったが後が続かず1点止まり。
一方のマリーンズは四回表にジャイアンツの拙守連発で追いつく。
一死から青松慶侑が安打で出ると、続く肘井竜蔵の二塁ゴロで遊撃手の増田大輝が一塁に悪送球。打者走者の肘井が二塁に進んだ。この後、脇本直人の投ゴロで長谷川の一塁送球がショートバウンドになり、一塁手の和田恋が取り損なう間に肘井が生還し、同点に。
ここからは長谷川、信樂ともに好投。五回を終わって1対1。五回終了後には三塁後方からレフト方面に綺麗な虹がかかった!
空も穏やかになったと思いきや、直後の六回表、先頭の金澤岳のライト前方のハーフライナーを重信慎之介がスライディングキャッチを試みるもショートバウンドで捕球…と思ったら二塁の大和貴弘塁審がアウトの判定。一塁コーチの大塚明はすぐに異議を唱えたが、少し遅れて山下徳人二軍監督が抗議。
審判団は協議の末、判定をセーフと覆した。すると今度は斎藤二軍監督が猛抗議。一塁ベンチの上、前から二列目で観戦していた敗戦処理。には現役時代の“セイロク”と言うあだ名のさわやかイメージが崩れるほどの厳しい声が聞こえてきたが、それ以上に驚いたのが一塁ベンチからの怒声。聞くに堪えない審判団への集中攻撃だった。
さすがに今度は覆らず、無死一塁で試合続行。ここでまた雨が…。
マリーンズは続く香月一也の右中間安打で無死一、三塁と勝ち越しのチャンスを拡げるが、長谷川が踏ん張り、この回も無失点に凌ぐ。長谷川は八回まで投げて、非自責点の1失点のみだった。
マリーンズは五回まで信樂が投げ、六、七回は田中靖洋が抑える。八回にはサウスポーの宮崎敦次が登板。途中から三塁守備に入っている吉川大幾が右中間に二塁打で出て無死二塁。ここでジャイアンツは四番の北に送りバントをさせるが、チャージした一塁手青松の好フィールディングで吉川は三塁タッチアウト。
宮崎は左打者二人でお役御免。香月良仁が登板。この後、二死二塁となって立岡の中前安打で北が本塁を突くも、大木からの好返球でタッチアウト。勝ち越しならず。
この後、ジャイアンツの香月良太も登板。兄弟競演となる。
ジャイアンツは十回裏に五番手の金森敬之から一死満塁と攻めるも、和田恋、立岡が連続三振。もう1対1のまま終わるのかと思ったが、イースタン・リーグの規定で延長の最後の十一回裏。この回から登板した六番手の高野圭佑を攻め、一死から途中出場の田中貴也が一、二塁間を破る。
田中貴の打撃フォームを初めて観た時、「野球をなめているのか!?」と思った<笑>。腰を深く沈め、それでいて右足を上げる変速一本足打法とでも言おうか、素人の敗戦処理。には合理的な打ち方なのかわからない。
サヨナラの走者となった田中貴に代走、高橋洸が送られ、増田が送って二死二塁としてクルーズに代わって四回から二塁の守備に入っている藤村大介が前進守備の左翼手の頭上を越すサヨナラ安打でジャイアンツが3時間30分を越す熱戦を制した。
【31日・ジャイアンツ球場】
M 000 100 000 00 =1
G 010 000 000 01X =2
M)信樂、田中靖、宮崎、香月良、金森、●高野-金澤、吉田
G)長谷川、篠原、香月、○乾-河野、田中貴
本塁打)両軍ともなし
30日にDHで実戦復帰したクルーズはこの日は二塁の守備に付いた。打撃は遊直と左飛に終わり前日から4打数0安打。守備では軽快なプレーを見せる一方で、二回には一死一、二塁から脇本直人の緩い二ゴロで一塁走者にタッチして打者走者との併殺を狙うつもりで前進して打球を後ろに逸らす失策もあり。まだまだ実戦勘が戻っていないことを感じさせた。
また、右手中指骨折で戦列を離れていた辻東倫がイースタン公式戦にようやく復帰。「三番・三塁」で五回まで出場。三回の第二打席で中前安打を放ち、2打数1安打だった。
天候に振り回されながらの生観戦だったが、熱中症も凌げ、3時間30分超を長く感じない好ゲームに巡り会えた。
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