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2015年11月15日 (日)

試合に出続ける捕手、試合に出られない捕手

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プレミア
12の予選リーグを5戦全勝で突破した「侍ジャパン」。14日に行われた対アメリカ合衆国戦では先発した菅野智之を始めこれまで未出場だった選手を全て出場させた。


28人の侍ジャパン戦士で最後に初出場となったのが、スワローズの中村悠平。公式戦では十二球団最多の135試合でマスクをかぶり、捕手を主体として出場した選手の中で年間の規定打席に達したのは、他には同じく侍ジャパンに選ばれた炭谷銀仁朗と二人だけ。スワローズでは文句なしの不動の正捕手だが、侍ジャパンでは第三の捕手という位置づけで、何かアクシデントがあった時に備え、ベンチ待機が続いていた。


その中村が所属するスワローズでも、中村の独り舞台の裏で、ベンチ待機が続いた捕手がいた。


(写真:ジャイアンツとのリーグ優勝争いを大きく左右したといわれる927日の対ジャイアンツ戦のスワローズのスターティングメンバーとベンチ入り選手。今季のスワローズは捕手二人体制で臨む試合が多かった。)



敗戦処理。は今季のジャイアンツが昨年までの不動の正捕手、阿部慎之助を一塁手にコンバートしておきながら、小林誠司と加藤健の捕手二人体制にしていたことを主にツイッターで批判し続けたが、優勝したスワローズでも、中村悠平の固定起用に依存し、捕手二人体制の日々が続いた。



何と143試合の内、96試合を捕手二人制で臨んでいたのだ。


この場合、中村がスタメンマスクをかぶり、中村を休ませる時か、中村に何か不測のアクシデントがあった場合に備えるため、もう一人の捕手を試合に出すことが出来なくなる。代打で使いたくても、代打で使った後に万一、中村にアクシデントが起きたら、代わりの捕手がいなくなるからだ。


そんな試合に出られない第二捕手を務めたのが西田明央田中雅彦。シーズン序盤での二人体制は中村と西田の二人が多く、中盤戦以降は中村と田中雅の二人体制が多くなった。中村と西田の二人体制が44試合、中村と田中雅の二人体制が52試合に及んだ。


そして登録方式は公式戦の延長という形になるクライマックスステージのジャイアンツとのファイナルステージでも、初戦の日に西田を登録して中村、田中雅、西田の三人体制にしたものの第三戦の日に館山昌平の登録と入れ替わりで田中雅を抹消し、中村、西田の二人体制で第三戦、第四戦を乗り切った。


事前に40人の出場有資格者を登録して試合ごとにその中から25選手をベンチ入りさせる日本シリーズでは、40人枠には田中雅、西田、中村の他に藤井亮太、井野卓を加えた5人の捕手を登録しておきながら、実際にベンチ入りしたのは第一戦こそ中村、田中雅、西田の三人体制だったが、第二戦以降は中村と西田の二人体制で臨んだ。


CSも日本シリーズも中村がフル出場、と言いたいところだが、捕手三人制で臨んだ日本シリーズ第一戦では八回表に中村に代打が起用され、八回裏には西田がマスクをかぶった。


日本シリーズは延長が十五回まである(第八戦以降の場合は無制限)25人のベンチ入りメンバーの中で投手の比重が多くなる。スワローズは日本シリーズ期間、五試合とも先発投手を含め、9人の投手をベンチ入りさせていた。第二戦から捕手が二人になったのは、第一戦でベンチ入りしなかった内野手の森岡良介をベンチ入りさせたからで、それに伴って捕手を減らした。延長戦を想定すれば、十二回制より十五回制の方が不測のアクシデントが起きる可能性は高くなるから、捕手の人数を減らすという決断はなかなか出来にくいと想像するが、捕手を一人減らしてでも攻撃を強くしようと、粘り強い打撃が身上の森岡をベンチ入りさせたのだろう。


だが、うかつに中村を交代させられなくなるので森岡なり他の選手が代打で出られる機会も減少するのである。DH制が使えずに投手が打線に入る神宮球場での第三戦からのベンチ入りならともかく、第二戦での森岡ベンチ入り、捕手削減は理にかなっていないように思えた。結局、第二戦以降は中村がフル出場。西田は出番なし。スワローズの代打策も、DH制の第二戦は九番打者の比屋根渉に代打、田中浩康が起用されただけ。第三戦以降の神宮球場での三試合には投手の打順のみで代打起用がなされ、森岡を始めとする代打起用が行われた。


中村はチーム全体が打撃不振に陥る中、唯一の勝利を挙げた第3戦で2点タイムリー二塁打を放つなど比較的奮闘した方だが、5試合トータルの成績では16打数3安打3打点で打率.188。控え捕手を使えれば、代打を送りたいと首脳陣が迷った打席もあったのではないか。


ただ、日本シリーズであっさり敗れたと言っても、日本シリーズ出場までこぎ着けたのは長い公式戦を勝ち抜き、CSも勝ち抜いたからに他ならず、その過程において不動の正捕手、中村の貢献度は計り知れない。今季に関しては中村の独り舞台となったことがスワローズの優勝において不可欠な存在であったことは間違いあるまい。


しかし中村の奮闘は賞賛に値するにしても、チーム構成上、一軍に二人しか捕手を登録出来ないと判断した時点で、もう一人の捕手を誰にするかというのも実は難しい問題であるはずだ。今季のスワローズでは公式戦143試合で中村が135試合にマスクをかぶった他、西田が11試合、田中雅が6試合、新人の藤井が1試合マスクをかぶっている。


6試合の出場にとどまった田中雅は、中村との二人体制となった52試合を含め、73試合に一軍登録されてベンチ入りしたから、ベンチに出て試合に出なかった試合が67試合あったことになる。試合に出られないのは本人の実力という見方も成り立つが、田中雅の場合、捕手以外の内野のポジションを守れるのが魅力の選手だ。


田中雅は今季も、二軍落ちしている期間にはイースタン・リーグの試合で捕手として12試合マスクをかぶっている一方で、三塁手としてチーム3位の19試合に、二塁手としてチーム4位の16試合に出場している。
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そんなユーティリティープレーヤーを、不測の事態に備えて、容易には試合に出場させられないポジションにはめてしまうことが、チームとして有効な方策なのだろうかという疑問がある。



もう一人の西田は、二軍落ちしている期間にはイースタンでは26試合にマスクをかぶっている。
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推測だが、西田に関しては、一軍での中村との二人体制では滅多に試合に出られないから、二軍の試合とはいえ、実戦経験を増やす方が得策だとチームで考えたのではないか。


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中村の前の正捕手であった相川亮二はFA権を行使して昨シーズン終了後にジャイアンツに移籍したが、シーズン中の球団との下交渉で、球団の方針として中村を正捕手として起用する方針に変化がない旨を直接告げられたという。既に2012年から捕手としての出場試合数では中村に抜かれていた相川は、生え抜きの中村が重用されることに理解は出来たが、正捕手どころか第二捕手も生え抜きの若手を抜擢したい旨を告げられ、FA権の行使を決意したという。その話し合いの場で若手第二捕手の固有名詞まで出たかは定かではないが、それが西田を指していることは明白だ。


スワローズとしては中村の一枚看板というよりは、不測の事態があっても中村とさほど差のない第二捕手を起用出来る体勢に持ち込みたいのだろうが、西田はまだ発展途上。ベンチにいて配球の勉強をするのも大切だが、ファームで実戦を積ませた方がプラスになるとの考えで、敢えて西田をファームに回したのだろう。そして、だからといって中村を一人にする訳にはいかない。中村と西田以外の捕手陣で最も経験のある田中雅を、その最大の魅力であるユーティリティープレーヤーぶりを発揮する機会を失わせてでも、万が一に備える捕手としてひたすらベンチ入りさせるしかなかったのだろう。


スワローズは昨年のオフ、ジャイアンツを戦力外になった捕手の井野を獲得した。井野はゴールデンイーグルスで43試合、ジャイアンツで9試合にマスクをかぶった経験を持つ捕手。田中雅のユーティリティー性を活かすなら井野を緊急事態用の捕手として一軍に登録するという方策も考えられるが、そうしなかったのは井野がそのレベルに達していないと判断されたのか、井野もファームで試合に出した方が得策だと判断されたのか?


スワローズは井野の獲得を決まっても即座には発表せず、相川の人的補償のプロテクト名簿を作成するジャイアンツに、相川の代わりの捕手を指名されないよう、捕手のプロテクトを手厚くさせて、将来性を見込める内野手の奥村展征を獲得した。スワローズにとっては捕手の補充は井野で充分という判断だったのか。


田中雅はマリーンズでボビー・バレンティン監督に抜擢され、捕手登録ながら同監督の在任期間には捕手として12試合に出場する一方で二塁手として33試合、三塁手として21試合に出場するユーティリティーぶりを発揮していたが、西村徳文監督になって捕手に専念するようになった。2013年に正捕手の里崎智也が故障で開幕から長期離脱を余儀なくされると、マリーンズは代役としてスワローズの川本良平に目を付け、開幕直前に田中雅との交換トレードを成立させた。その川本は田中雅より一学年下だが、マリーンズから戦力外通告を受けた。


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スワローズのファームでは今季、高校卒ルーキーの山川晃司が最多の
47試合でマスクをかぶり、三年目で三塁手との併用となった星野雄大が37試合と続き、井野が27試合、西田が26試合と来て田中雅が12試合。出番は極めて少なかったとはいえ、大半を一軍で過ごした田中雅はリーグ優勝の下支えという形で貢献したことに違いはないだろう。だがその実態は、球団内での評価は極めて不透明だ。


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縁起でもない話だが、捕手は最もアクシデントに見舞われやすいポジション。正捕手中村が能力的には一本立ちしたとしても、いつ緊急事態になるかわからない。その時、球団がマスクを託すのは田中雅なのか、今季で準備万端となった西田なのか
。スワローズはこのオフ、ドラフト会議で捕手の指名をしていない一方で、誰も戦力外にしていない。今季と同じ顔ぶれで来季も臨むようだ。でも田中雅の立ち位置が今季と同じだとは思えない。


来季のスワローズは、正捕手中村のさらなる成長を期待する一方で、第二捕手の争いも面白そうだ。


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