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2014年10月 8日 (水)

日本人選手右打者最多安打記録

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既に言及している人も少なくないと思うが、スワローズの山田哲人
6日のベイスターズ戦で今季の安打数が192本となり、日本のプロ野球における、日本人の右打者の最多安打記録となったと話題になっていることに関して、素晴らしい記録であることは疑いないが、なぜ“日本人”というカテゴリーを設けて外国人選手の記録を排除して“新記録”と騒がなければならないのだろうか…


(写真:入団一年目の山田哲人。イースタン・リーグ公式戦を前に池山隆寛二軍打撃コーチ《右=当時》の指導を受ける。 2011年4月撮影)



安打を量産することに関して、右打者と左打者では物理的に一塁ベースまでの距離が異なることや、左打者には“打ち逃げ”と時に言われる打つが早いか一塁にスタートを切れる打ち方も可能なので、安打数の記録で右打者と左打者を区別することに意義を見出せるが、なぜ“日本人”というカテゴリーを作らなければならないのだろうか?むしろ希少性があり、一軍登録人数に制約のある外国人選手の記録を外国人選手というカテゴリーで「歴代外国人選手最多○○…」と括るのならまだわかるが…。



「山田哲人の年間192安打は右打者としては元タイガースの藤村富美男が1950年に達成した191安打を超え、タイガースのマット・マートン、スワローズのアレックス・ラミレスに次ぎ、ベイスターズのボビー・ローズに並ぶ第3位タイの記録となった。」


これで充分ではないか!?


◆NPB
年間安打記録
214 マートン(タイガース=2010)
210 イチロー(ブルーウェーブ=1994)
209 青木宣親(スワローズ=2010)
206 西岡剛(マリーンズ=2010)
204 ラミレス(スワローズ=2007)
202 青木宣親(スワローズ=2005)
198 長谷川勇也(ホークス=2013)
195 小笠原道大(ファイターズ=2001)
193 イチロー(ブルーウェーブ=1996)
193 松井稼頭央(ライオンズ=2002)

193 青木宣親(スワローズ=2007)
193 田中賢介(ファイターズ=2010)
193 山田哲人(スワローズ=2014)
192 ローズ(ベイスターズ=1999)
192 青木宣親(スワローズ=2006
)

青文字は左打者緑文字はスイッチヒッター。


山田は今季最終戦となる翌7日のベイスターズ戦で1安打を放ち、年間193安打でシーズンを終えた。前述のローズを超え、右打者としては単独3位になった。なお二塁手の安打数としては2010年のファイターズ、田中賢介に並ぶ最多記録となった。


そもそも日本人最多記録というカテゴリーがあるのならば、昨年、ウラディミール・バレンティン60本塁打と大幅に更新するまで、記録に迫った外国人選手がことごとく四球攻めに合った王貞治の年間本塁打記録もあくまで日本人最多記録だと言うことにすれば、ランディ・バースタフィ・ローズアレックス・カブレラもあんな不愉快な思いはしなかっただろう。


山田の年間193安打という記録は、外国人選手を含めれば右打者で三番目に過ぎないにしても、今年22歳になる選手としては右打者として最年少である。また、二塁手としての年間安打数で2010年のファイターズ、田中賢に並ぶ最多タイ。昨年に続いてチームが最下位に終わったスワローズとしては、昨年のバレンティンがリーグ優勝したジャイアンツ勢を抑えてMVPに選ばれた様に、今季のジャイアンツに突出した個人成績の選手が菅野智之以外に見当たらないことを考えると、MVPの投票が割れて入ってもおかしくない成績だ。だからこそ、“日本人選手右打者最多安打記録”などと下駄を履かせたカテゴリーを敢えて作ることで、反対意見を持つ記者(MVPの投票者)が増えてしまうことにも繋がりかねないことを何故するのだろうか?


ちょっと話が飛ぶが、今年のパ・リーグの首位打者争いで、打率トップの糸井嘉男が所属するバファローズと、打率2位の銀次が所属するゴールデンイーグルスの“直接対決”で、故障を抱えている糸井は欠場し、バファローズは銀次と勝負せず5打席を全部四球で逃げた。この時点で銀次は残り2試合。内1試合は再び“直接対決”でもう1試合は稲葉篤紀の引退セレモニーで沸いた5日のファイターズ戦。この試合で糸井を抜くには銀次は5打数4安打以上が必要となった。この試合のGAORAの中継では解説者の光山英和と実況アナは、銀次がこの試合で糸井を上回らない限り首位打者になれないことを何度も熱弁していた。つまり、自軍の選手の打率(に限らず本塁打の場合でも同様だが)タイトルを確実にするためにライバル選手と勝負を避けることを“当然のこと”と認識して公言しているのだ。


もちろんこの慣例はプロ野球ファンなら“常識”であるし、銀次と勝負しなかったバファローズを責めた銀次やゴールデンイーグルスのファンも、もしも銀次がファイターズ戦で糸井の打率を超えたら、最終戦で銀次が欠場して、逆に糸井が出てきても勝負を避けることを今度は肯定するだろう。しかし、それでいいのかと問題提議することが、解説者やジャーナリストの仕事のはずだが、異常が日常化していることを見過ごしている。そしてこういうことがまかり通るから、記録達成当日の「CSプロ野球ニュース」、翌日のスポーツニッポン、日刊スポーツという敗戦処理。が接したメディアはすべて外国人選手の快挙を排除しての山田の記録を最多記録と何の疑問も持たずに持ち上げている。


山田の193安打は外国人選手を含めて3位だからといって色褪せるものでは無い。作為的な個人タイトルなどより、理不尽なカテゴライズをせずの第3位の記録にも充分に価値はあると思う。


個人的な話になるが、例えば敗戦処理。は江夏豊1971年のオールスターゲームで記録した9連続奪三振をリアルタイムで見ていない。だが1985年の江川卓の8連続奪三振をリアルタイムでフジテレビの中継で目撃している。9人目の打者、大石大二郎がボール球のカーブに手を出して二塁ゴロになった瞬間に江川はタイ記録を逃したのだが、敗戦処理。はそれによって江夏豊の凄さを実感した。記録もタイトルも、必ずしも辻褄を合わせればよいというものでないということもその時に感じた。


山田の成績は素晴らしい。しかし取って付けたようなカテゴリーで“最多記録”と騒ぐことにどれほどの意義があるのだろうか?


山田が2010年のドラフト会議で、スワローズが斎藤佑樹を指名して抽選に外れ、さらにゴールデンイーグルスの塩見貴洋も外した後の外れ外れ1位であることは良く語られる。何が幸いするかわからない。冒頭の写真はルーキーイヤーをファームでスタートした山田が、東日本震災の影響で一軍公式戦の開幕が延期したためにイースタン・リーグに登板する事となった斎藤と対戦する試合の試合前の一コマだ。ヤクルト戸田球場にまだ座席指定がなく、敗戦処理。の仲間内ではバックネット脇のエリアはマツダスタジアムに倣って「砂かぶり」と呼び、土手を「寝そべりあ」と呼んでいるが、どちらもぎっしり、敗戦処理。も試合前を含め約6時間強、「砂かぶり」で立ちっ放しを余儀なくされた。斎藤目当てのファンで埋まっていることを察した池山隆寛に群打撃コーチが山田に「そんなんじゃ佑ちゃん打てないぞ」と茶化しながらトスを上げていたのが印象に残っている。因みに斎藤が5失点しながら勝利投手になったこの試合で山田は斎藤から3安打を放って外れ外れの因縁の相手に勝った。
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