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2014年7月12日 (土)

捕手二人制のリスク…禁断の起用法

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久しぶりのエントリーだ。最近、贔屓にしているジャイアンツとファイターズの試合を観ていて共通して気になっていることがある。それは両チームの捕手の起用法に関してだ。


(写真:開幕時に一軍入りしたジャイアンツの三捕手。いつしか一軍は捕手二人制になってしまった…。 2014年3月撮影)



ジャイアンツは冒頭の写真の様に、開幕時には主砲の阿部慎之助に、ゴールデンルーキーの小林誠司とベテランの實松一成の捕手三人体制でスタートした。阿部をメインに、「ポスト阿部」を見据えて小林にも積極的にマスクを被らせる起用法となったため、實松はいざというときのための待機という感じになっていった。實松は6月9日に出場選手登録を抹消されたが、捕手の補充があったのは6月
18日。加藤健が登録された。しかし加藤も6月25日に登録抹消され、交流戦後のリーグ戦は阿部と小林の捕手二人制で臨んでいる。


ファイターズは開幕の時点では昨年まで鶴岡慎也と二枚看板だった大野奨太に、ジャイアンツから移籍の市川友也、高校卒入団三年目、これまではどちらかというと捕手としてより打撃のセンスを評価されていたと目される近藤健介の三人体制でスタートした。ところが、正三塁手の小谷野栄一右膝内側側副靱帯損傷により戦列を離脱すると、近藤が三塁手に抜擢された。
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月2日付けで小谷野と入れ替わりで一軍に上がったのが尾崎匡哉だったのだが、近藤が不慣れな三塁守備に奮闘し、尾崎がいざというときの第三の捕手という意味合いと思えた。だが尾崎が5月24日に登録抹消となると、6月14日に中嶋聡が登録されるまで実質的には大野と市川の二人体制となった。というのも三塁手として出場する近藤はリードした試合の終盤には守備固め優先で飯山裕志あたりと交代させられるからだ。



近藤が6月17日付けで左太股裏筋挫傷で登録抹消。大野、市川の二枚看板に、いざというときの中嶋という体制になった。中嶋は627日の対ゴールデンイーグルス戦に途中出場し、ルーキーイヤーの1987年(昭和62年)以来28年連続公式戦出場、歴代単独2位となる実働年数28年を達成したが、近藤の一軍復帰と入れ替わりに登録を抹消された。


ここで誤解の無いように書いておくと、敗戦処理。は捕手二人制そのものを否定しているのではない。それこそ数年前までの阿部のような不動の正捕手がいれば、他のポジションの選手との兼ね合いで一軍28人枠に捕手が二人というチーム構成はやむを得まい。


捕手は他のポジションの選手では代役が務まりにくいポジションだ。延長戦の1イニングだとしても、経験のない選手で一時凌ぎ出来るポジションではない。したがって監督は捕手が何人登録されているにせよ、最後の捕手は万が一に備えてベンチに残しておくのが普通だ。ジャイアンツファンは2009年に延長戦で木村拓也が臨時に捕手を務めたシーンを記憶しているだろうが、木村は元々捕手としてプロに入った選手だ。あくまで例外だ。


さて、前置きが長くなったがジャイアンツとファイターズで最近捕手の起用法に疑念が生じるシーンが続いた。


ジャイアンツでは7月2日の対カープ戦。この試合では小林がスタメンマスクを被り、阿部がベンチに控えていた。この二人の他に捕手登録の選手はいない。3対4と八回裏に1点をカープに勝ち越されて九回表を迎えたジャイアンツは、先頭の小林に高橋由伸を代打に送って反撃に出た。高橋由が四球を選ぶと同点の走者として代走に鈴木尚広が送られ、続く山口鉄也に代打阿部が送られた。


さすが、層が厚いジャイアンツ!と思いきや、阿部は一塁ゴロ併殺打でチャンスの芽を摘んでしまった。結果は仕方ないとは言え、ここで疑念が生じたのだ。もしもこの一塁ゴロが併殺崩れになって阿部が一塁に残った場合、同点の走者となる阿部に代走を送ることが出来ないのだ。ジャイアンツはビジターだから勝つためには逆転に成功しても九回裏を抑えなければならない。九回裏にマスクを被るのは阿部しかいない。阿部には代走を送れないのだ。阿部の後は打順は一番に戻り、坂本勇人、片岡治大、亀井善行とまだまだ期待出来る打者が続くが脚力に不安のある阿部が同点の走者となると、よほど安打が続くか、大きいのが出るかしかない。この試合ではこの時点でホセ・ロペスがベンチに残っていた。小林に代打を出した以上、阿部は九回裏以降の捕手としての起用に限定し、山口への代打はロペスを起用すべきだったと敗戦処理。は思う。もちろんロペスが代打に出ても阿部同様チャンスをつぶすことになったかもしれないが、ロペスになら代走、この試合に残っていた選手では例えば寺内崇幸を送ることも可能だ。


捕手二人制のリスクを考えない原辰徳監督の選手起用はさらに続く。


7月9日の対ベイスターズ戦。この試合は阿部がスタメンマスク。0対3と3点ビハインドの九回表、二死から阿部が右前安打で一塁に出塁すると、小林が代走に送られた。捕手の阿部に捕手の小林を代走で起用。同点または逆転で九回裏の守備に付くとしても代走だけで退く選手がいなくなる効率的な起用法に思えるが、この試合、本気で同点、逆転を狙うのならもう一度阿部に打席を回す必要があると考えるのが普通でないのか?


そして前述の7月2日のケースとは異なり、一塁走者阿部は3点差で二死の走者だ。ジャイアンツは走者を貯めたい状況で阿部に一か八かの走塁を期待するシーンではない。守るベイスターズとしてもほとんど無視していい走者だ。確かに若い小林の方が深い内野ゴロの際にフォースプレーで間一髪セーフになるというシチュエーションも期待出来るがそれはレアケースだろう。延長戦になってももちろん小林に代打を送れない。


阿部に代走小林を起用したのが「慎之助、今日はもうご苦労さん」的な選手交代だとしたら、ビジターとはいえ多く詰めかけたと思われるジャイアンツファンにあまりに失礼な選手起用だ。


ファイターズに関しては、近藤を三塁手として起用し続けたところからツッコミどころ満載なのだが、それを別にしても不可解な起用が起きた。


7月11日の対ホークス戦で大野が左膝の内側に痛みを訴えて欠場した。スタメンマスクを被ったのは市川で、近藤はベンチスタートとなった。大野の出場がままならない状況なら近藤を三塁手としてスタメン起用しづらい。2対12と大敗したこの試合、2対10だった八回裏に近藤が市川の代打で出場してそのままマスクを被ったが、実質的に「最後の捕手」であるならばこの起用もリスクは高い。


さらに斎藤佑樹の二年ぶり勝ち星なるかと期待された今日12日のホークス戦の起用法には驚かされた。前日に引き続き大野はベンチスタートなのだが、スタメンに捕手市川、三塁手近藤が名を連ねた。しかも2対1で迎えた七回表に三塁手近藤をベンチに退けて飯山を守備固めに起用したのだ。大野はベンチ入りはしているのでいざとなれば出場させるのだろうが、こんなリスクの高い起用法はない。そして皮肉にも市川の捕逸で同点にされ、その後逆転された。


逆転されたからには反撃しなければならない。七回裏の市川の打席では代打を送ることは出来なかった。そして八回裏の反撃機には飯山の打席で稲葉篤紀が代打起用された。これで一部のファンが支持する“捕手飯山裕志”の可能性も消えた<>。結局試合は2対4で敗れたが、九回裏二死無走者という場面で打席が回ってきた市川に栗山英樹監督は代打、村田和哉を送った。延長戦になったら大野がマスクを被る予定だったのだろう…。


栗山監督に関してはビジターの試合で同点の場面で九回裏に増井浩俊なりマイケル・クロッタなりその時点でのクローザーをつぎ込み、惜しげもなく2イニング投げさせる投手起用に今季何度も首をかしげさせられているが、捕手の起用法にも疑念が生じる。


ファイターズは大野が軽傷のようなのが救いだが、まだ中嶋を再登録出来ないから、もったいないが近藤を第三の捕手にするしかないのではないか。小谷野がまだ体調が万全でないのかもしれないが、三塁守備は小谷野と中島卓也の併用で近藤には捕手として待機してもらうのがよいのではないか?そもそも今浪隆博を…いや、それは言うまい<苦笑>。ジャイアンツから市川を金銭トレードで獲得出来て本当に良かったと思う。


ジャイアンツも一日も早く捕手三人制に戻してもらいたいものだが、ジャイアンツの場合三人目の捕手を誰にするかというのは簡単なようで簡単でない問題かもしれない。


というのは最初に書いたように阿部をメインとし、将来を見込んで小林を時折スタメンで起用するとなると、99%阿部と小林の二人でまかなわれる。それでも上述のような選手起用の制約を解くためには三人目の捕手を一軍に入れた方が良いと思うが、誰を上げても実際に試合に出る機会は限られるだろう。実際に開幕から73日間一軍に登録された實松はその間の58試合の内、6試合にしか捕手として出場していない。捕手は試合に出て学ぶことが多いポジションだということを考えると、河野元貴鬼屋敷正人といった若手は(一軍のベンチにいればそれだけでも勉強になる点も多いだろうが)ファームでも実戦でマスクを被る機会が多い方が勉強になるというのもあろう。そうなると實松や加藤を三人目の捕手にした方が無難なのかもしれない。
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因みに實松は2013年から2015年までジャイアンツと三年契約を結んでいる。レギュラーでない選手としては異例の厚遇だが、既に海外FA権を取得している。あまり邪険に扱うと大リーグに高跳びされる恐れがある<>。ま、十年ぶりにダルビッシュ有とバッテリーを組むのも観てみたいが…。


ァイターズでは飯山が、ジャイアンツでは寺内がいざというときの捕手として計算されているという見方をするファンも少なくない様だが二人の捕手力は都市伝説と思った方が良いレベルだと敗戦処理。は思っている。両球団には不測の事態が起きる前に三人目の捕手の重要性を認識して欲しい。

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