フォト
無料ブログはココログ

« 「メンドーサゲーム」…1点に対する執着の差 | トップページ | 原貢氏、首都大学野球連盟創立50周年の年に逝去 »

2014年5月27日 (火)

初戦は物量の差、二戦目は技量の差…。

Adsc_0212_2
Adsc_0213_3

Adsc_0217_2
ジャイアンツとファイターズの交流戦、結局二日目も生観戦した。さすがにファイターズも二連敗はマズイだろうと、この日はファイターズ寄りのスタンスで観戦していたが、
3点差を追い付いたものの九回裏に守護神増井浩俊が打たれ、万事休した。


25日の初戦を振り返ったエントリーで物量の差を感じたが、この試合に関しては個々の技量の差を感じた。


(写真上二枚:同点で迎えた九回表、無死一塁から走者を進めようとスリーバントを試みるも失敗する近藤健介。写真下:その後、近藤の失敗を取り返そうと二盗を試みるも刺される一塁走者の大引啓次)



調整段階のオープン戦や、既にその舞台に進んでいることに価値がある日本シリーズでのジャイアンツとファイターズの対戦を生観戦するのとは異なり、真剣勝負の公式戦の真っ只中に行われる交流戦はどちらかが勝てばどちらかが負けるのだから、生で視るのは辛い面がある。しかし、そうは言っても
2005年から始まった交流戦では2006年を除き、毎年東京ドームで行われる試合の一試合を観てきた。今年は思うところがあって二試合とも観戦した。まあ橙魂ユニが欲しいと言うのもあるが…<>


25日に行われた初戦ではチャンスに村田修一に代打、高橋由伸を送る原辰徳監督の采配と、正三塁手の小谷野栄一の長期離脱に伴う代役に入団三年目の捕手、近藤健介を起用している栗山英樹監督の差がそのまま勝敗に結びついたかのような印象だったが、二戦目でも七回裏のチャンスに二塁走者を三塁に進めることが出来なかった長野久義に九回裏無死一塁で代打を送る原監督の采配に1点にかける執着心を垣間見たが、そこで登場した代打の松本哲也がきちんと送りバントを決めるのが素晴らしい。


一方のファイターズは九回表に、八回表二死からイニングまたぎの山口鉄也から先頭の大引啓次が四球で出ると、続く近藤に送りバントを命じるがきちんと決められない。ツーストライクになってもバントの指示は徹底されたが、近藤のスリーバントはバックネット方向に飛んでいった(冒頭の写真上二枚)。続くは前日も山口と対戦して三振に倒れた北篤。送りバント失敗を取り返そうとして一塁走者に二盗を試みさせる采配はよくあるが、捕手の阿部慎之助に見破られたか大引の二盗は失敗した(冒頭の写真一番下)。北はスタメンの石川慎吾の代打として、ジャイアンツのマウンドが左投手の杉内俊哉から右投手の福田聡志に代わった六回表二死満塁の場面で登場。二ゴロに倒れたがそのまま守備に付いていた。ファイターズのベンチにはこの時点で右打ちの野手は捕手の大野奨太と主に守備要員として出場する飯山裕志しか残っていない。左対左の北にあらためて送らせて二死でも勝ち越しの走者を得点圏に進めても、続く打者は捕手の市川友也。上述の控え選手を考えても、1点を奪うのは難しいという判断で、北の打席で二盗を企て、成功したら北と市川の二人で1点を奪おうという考えだったと思われるがジャイアンツバッテリーが一枚上だった。


七回裏に高橋由の代走として出場して左投手の宮西尚生から二盗を決めた鈴木尚広を含め、ジャイアンツの選手は(長野を除き)ここと言う場面できちんと自分の役割を果たす。一方のファイターズは肝心の場面でベンチの意図通りのプレーが出来ない。これは初戦を観て感じた物量の差とはまた異なる。


栗山監督は例によって「俺が悪い」とコメントしたそうだが、強いていえば継投。


新垣勇人先発の時点で継投策が余儀なくされ、新垣の後を谷元圭介がよくリカバリーしたが、アンソニー・カーター、宮西、マイケル・クロッタ1イニングずつの投球だったため、同点の九回裏に切り札の増井浩俊を投入せざるを得なくなった。


冷静に考えればわかることだが、先攻のファイターズが勝つためには、九回裏に失点してはならないことは言うまでもないが、攻撃で得点しなければならない。
Cdsc_0226
クローザー増井は九回裏を抑えただけでは勝てない。九回裏を抑えて、十回表にファイターズが勝ち越せば、
2イニング続投して抑えて勝てるかもしれない。だが、十回表に勝ち越し点が入らなかったらどうなのか。十回裏を抑えて、十一回表に勝ち越さなければならないが、そうなると増井は3イニング投げなければならない。十一回表も点を取れなかったら十二回表に持ち込まなければならない。そう考えると、ビジターのチームは勝つためには勝ち越し点を挙げたその裏にクローザーを投入するのがもっとも勝てる確率が高い起用法であり、同点の九回裏にクローザーを投入するというのは苦渋の決断に他ならない。


そもそも栗山監督は最長で十二回裏まで考えなければならない中で、どういう継投の青写真を考えていたのだろうか?現実に九回表終了時点でベンチに残っていたのは増井以外には石井裕也、藤岡好明、大塚豊と28日に先発予定の大谷翔平
Cdsc_0173
敗戦処理。なら九回はクロッタ続投、十回と十一回は打順にもよるけど石井と藤岡。十二回裏は同点でも勝ち越していても増井という起用を考える。



その点ホームのジャイアンツは楽だ。仮にクローザーを投入しても、裏に得点すればサヨナラ勝ちだから、リードを守ることを考える必要は無い。もし十回表に突入したらスコット・マシソン。原監督ならマシソンに2イニング行かせるかもしれないが、十一回表と十二回表には久保裕也高木京介が使える。これはホームアドバンテージだ。
Cdsc_0248
スタンドがオレンジ一色に染まるからではない。物理的なホームアドバンテージなのだ。
2013331日付け拙blogエントリー3時間30分ルール撤廃でやはりビジターは投手のつぎ込み順が難しい。 を参照されたい。


ところで、
ある意味、ジャイアンツとファイターズは好対照なチームとも言える。


勝つために、優勝という目的のために最大の投資をして最良の結果を得ようとするジャイアンツと、最良の結果を如何に効率的な投資で達成するか、そのために育成重視という姿勢を明確にするファイターズ。支配下選手以外に多くの育成選手まで抱え、多くの選手の中から使える選手を抽出し、さらに補強という手法でチームを作っていくジャイアンツと、育成選手制度には目をくれず、少数精鋭で、これと見込んだ選手にはファームで徹底的に鍛え、一軍の戦力として発掘するファイターズ。資金力に明らかに差があり、それ故に手法は180°異なれども、少なくともこの十年間に限れば優勝回数は共にリーグ最多。


ただ、ファイターズに関しては転換期を迎えているとの見方が一般的のようだ。だから少なくないファンが昨年の最下位という結果にも寛大だし、目先の一勝一敗に一喜一憂しないという寛大さを見せる傾向がある。


しかし、球団はその寛大さに甘えてはいないだろうか?七番を打つ開幕四番にかつての四番打者を代打に送るような真似はファイターズには出来ない。だから初戦の負けは物量の差と割り切るしかないのかもしれないが、二戦目の送りバントや見え見えの盗塁阻止などやるべきことが出来ないのは資金力に差があるからだろうか?


正三塁手が長期離脱したら捕手に代役をさせなければならないのは資金力の差のせいなのだろうか?


資金力に余裕がないから、“今浪隆博のようにある程度の年数に達してもレギュラーポジションを手中に出来ない選手はトレード要員にしてチームに必要な選手を獲得する”と書いていたメディアがあったが、今浪の年俸がいわゆる推定年俸通りだとしたら、リーズナブルな選手だと思うし、まだトレードそのものを失敗と談ずるのは早計かもしれないが少なくとも増渕竜義はまだチームに貢献しているとは言いがたい。


近藤はチームの無茶ぶりにも健気に対応している。本当に野球センスの高い選手だと思う。だがこの二日間、近藤が三塁を守るようになってからは初めて生観戦したが、ジャイアンツの執拗な三塁狙いが垣間見られた。サヨナラ負けのきっかけになった鈴木の内野安打も小谷野や本職の内野手だったら…。
Cdsc_0230




一、二塁間に内野手を三人集めた、左打席でのフレデリク・セペダ対策の“セペダシフト”にしても、普通なら内野手をそれぞれ通常より右にずらせればいいものを、近藤に二、三塁間を一人で守らせるのはリスクが高いから、近藤を一、二塁間に異動させ、一塁手のホアン・ミランダと二塁手の西川遥輝の間に守らせていた。
Cdsc_0121




ファイターズは北海道に移転してから本当にいいチームになった。強いチームになったと思う。そのチームを支えている、北海道に移転してからファンになった多くのファンに東京時代のファイターズファンと同じ思いをさせたくはない。競争の世界だから昨年のように期待に応えられない年もあるだろう。だけど、それが続いてはいけないのだ。ジャイアンツや、パ・リーグで言えばホークスのように毎年のように補強補強で付け足していくようなことはファイターズには出来ない。なおかつ選手の流出も避けきれない。そんななかでライバル球団と互角以上の戦いを継続するには育成と編成が命綱だ。それにも資金力という壁が立ちはだかるのが現実なのだが…。



どんな状況でも諦めず、常に前向きにチームを、選手を鼓舞し続けるファンがいる。時に辛辣なメッセージを浴びせながらも、チームへの愛にあふれた辛辣さでチームを、選手を鼓舞するファンもいる。何が起きてもチームや選手を信じ、常に暖かく見守るファンもいる。選手個人への支持に比重を置くファンもいれば、チームそのものを愛して止まないファンもいる。ファンは十人十色だ。


敗戦処理。も基本的にはチームを、選手を信じているが、自分で納得できないことはおかしいと思えばおかしいと言うし、素晴らしいと思えば絶賛する。「プロがやっていることだから間違いない。信じて付いていけ」というお叱りを受けることもあるが、まずは自分の頭で考えて、おかしいと思えばおかしいと言うときもある。この
blogやツイッターなどでの発言が球団を変えるなどとは思っていないが、思いを共にするもの同士、意見を交換できたり共有できれば幸いと思っている。このスタンスはもちろんジャイアンツに対しても変わらない。


ファイターズにはこの二連戦のリベンジを611日、12日の札幌ドームでの二連戦で果たして欲しい。過去の交流戦でも東京ドームではジャイアンツが優勢で、札幌ドームではファイターズが優勢だ。その期待は出来る。ただ、今年は札幌ドームでの対戦でDHが使えない。


栗山監督が就任してからの二年間、ジャイアンツ相手の交流戦と日本シリーズでDHを使えない試合での成績は16敗という事実がある…。



最後に、ジャイアンツにも触れておかないと!サヨナラ安打を放った中井大介は本当によく打ったと思う。あの場面はてっきり横川史学を代打に送られるものと思っていたが、よく結果で答えた。
Adsc_0232
Cdsc_0239
中井はファームで調整していた先月にはイースタンのファイターズ戦で一試合3本塁打の離れ業を達成していた。ファイターズではファームの教訓が一軍に共有されるシステムは無いのだろうか…。

テレビで視ていたかもしれない大田泰示にはどう写ったか…

 

« 「メンドーサゲーム」…1点に対する執着の差 | トップページ | 原貢氏、首都大学野球連盟創立50周年の年に逝去 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/602714/63041140

この記事へのトラックバック一覧です: 初戦は物量の差、二戦目は技量の差…。:

« 「メンドーサゲーム」…1点に対する執着の差 | トップページ | 原貢氏、首都大学野球連盟創立50周年の年に逝去 »

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック