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2014年3月27日 (木)

ノブレス・オブリージュ(noblesse oblige )

ノブレス・オブリージュ(仏: noblesse oblige とは、直訳すると「高貴さは(義務を)強制する」を意味し、日本語では「位高ければ徳高きを要す」などと訳される。一般的に財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴うことを指す。(フリー百科事典 ウィキペディア より)

最近この言葉を再認識する二つの事例があった。



「週刊アサヒ芸能3月
27日号」(徳間書店)では38日に兵庫県明石市で行われた金本知憲スペシャルトークショーの様子が書かれている。それによると金本知憲はタイガース所属時代からネタにしていた新井貴浩いじりを始めとした毒舌の嵐で会場を抱腹絶倒にさせたという。
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「ハイ。頼むから(ゲッツーを)、打ってくれ、と。ホントに打ってね、腹抱えて笑ってました。ザマーミロっつって」

(斜線部はアサヒ芸能からの引用。以下同じ)

「原点に帰るって、今、ホンマにやっとるん?彼、今年37歳ですよ。今年のバッティングは、こうする、ああするとか訳のわからないこと言ってて、お前何年目よ、みたいなね。(若手の)伊藤隼太じゃないんだよ、お前は。『もっと頭を使って。経験があるんだから、のっと大事にするものがあるでしょ』って(キャンプ中、新井に)言ったら、シレーッと無視してどっか行きました。(新井)良太(30)クラスが『今年はこれに取り組む』と言うのはまだわかるんですけど、もう16年やってる選手が『今年はこれ』とか言ってる時点で基礎がないですね」


二つ目のは愛のムチと言えないこともないが、トークショーという密室で言う話なのだろうか、欠席裁判というか、毒舌に話を振っていれば笑いが取れるという安直な話に思える。もちろんアサヒ芸能の記事がそういう部分ばかりを拾っているというのもあろう。

金本は現役時代の後輩、新井いじりだけでなく、大先輩も俎上に載せていた。

「今年、中日のキャンプに行ったんですね。そこに杉下茂という、フォークボールを日本で最初に投げた人がいた。話しているともう、あれこそ老害ですね。年取るとどんどん頑固になっていく人と、どんどん柔軟になる人とに分かれます。どんどん頑固になってカタブツになっていくクソジジイが杉下茂でしたよ」


また、金本の現役時代、阪神キャンプに臨時コーチとして来ていた広岡達朗氏からスローイングにスナップスローを使うように言われたときに、肩を痛めていて肩をかばうスローイングしかできないという説明をいくらしても聞かなかった話や、42歳の年に「そんなんでよく打てるね。長くやりたいだろ。キミ年いくつ?」と聞かれた話などを披露。

「これホントの話なの。人の話、聞かないんですよ。アンタ、生涯打率24分か5分やろ(実際は24分)、で、(長く野球をやれと言う)広岡達朗を調べると、35歳くらいで引退してるんですよ。ああいう年の取り方はよくないですね。若い人は絶対耳を傾けないですよ」


記事ではこれらの毒舌を“何となく共感できるような、スッキリ感も漂うような”と持ち上げているが、そういうものなのだろうか?


繰り返すが、敗戦処理。はこのトークショーに参加していない。一部分をクローズアップしているアサヒ芸能の記事に対して言及しているに過ぎない。だが、金本はいずれは野球殿堂入りするであろう人物。自分のファンだけが集まるトークショーの場である。大概のことを言えば場は盛り上がる。だからといって発言を選んだ方が良いのではと言う気がするのだ。

政治家の失言がマスコミに叩かれるのも大抵は、自分の後援者等支持者を集めた場での舌禍であることからもうかがい知れるが、そういう状況だとつい言い過ぎてしまうのだろう。また、聞いている方も、トークショーという、その会場にいる、ごく限られた人しか聞くことの出来ない場で聞いた優越感から、無批判に受け入れてしまうと言うのもあろう。

老害云々も、確かにそれが実態なのかもしれないが、それなら金本は杉下茂さんや広岡さんに面と向かって言えるのか?広岡氏の方は球団が頼んでいた臨時コーチなので一選手としては黙ってうなづくしかないのはわかるが…。また杉下氏も場所がドラゴンズのキャンプ地と言うことで金本から見れば他流ということになるだろうが…。因みに杉下氏は二年間タイガースの監督を務めているタイガースOBでもある。



そんなこんながあったので、この記事を読んだ敗戦処理。は“ここに書かれている様なことがトークショーの大半なら金をもらっても聞きたくない”というようなツイートをしたのだが、その後に、今月19日に行われた中野渡進元投手のトークショーに行って楽しかったというツイートをしたこともあり、矛盾を指摘されたのだ。
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中野渡はベイスターズに2000年から2003年までの四年間在籍した元投手。2001年に中継ぎとしてフル回転し、その酷使のせいで投手寿命が縮まり、わずか四年間で戦力外となった。その後は東京・国分寺でモツ鍋屋を経営しているのだが、現役時代を振り返る、同僚、先輩お構いなしに毒舌で斬りまくるスタンスが一部のファンに熱く指示されている。文章は「クソ…」だのおよそ上品とは言えないフレーズが並ぶのだが、こういう人が生のトークショーでどういう語りをするのかという興味があった。15日に見物した「東京野球ブックフェア」で、このトークショーの聞き手を務める村瀬秀信 さんから勧められたこともあって参加したのだ。

トークの内容は本に書いてあることの延長線上だった。だが金本を“金をもらっても聞きたくない”と言っておいて中野渡を面白かったと言ったのは記事で読んだのと生で聞いたのとの違いもあるだろうが、金本と中野渡の立場の違いだろう。上述したように金本はいずれ野球殿堂入りする人物。中野渡は野球界をクビになった人物。影響力が違うのだ。それがタイトルのノブレス・オブリージュなのだ。
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余談だが中野渡の「球団と喧嘩してクビになった野球選手」
(双葉文庫)はベイスターズ在籍時こそ毒舌だが退団から店を開くまでの文章などは世話になった人への恩を決して忘れない、しんみりさせる内容だ。毒舌の対象も、先輩や監督、コーチも含まれてはいるものの、ごく限られた身内がターゲットになっているに過ぎない。

もちろん金本のトークショーも全体では岩瀬仁紀からの片手打ちの秘話などもあったようで、あくまでもアサヒ芸能の切り口に問題ありと信じたいが…。

まあ個人的に、敗戦処理。( @haisenshori )も楽しく参加させていただいているカネシゲタカシ氏主宰の【野球大喜利】でのお約束のような「新井が悪い」のオンパレードに辟易しているというのもある。バカの一つ覚えみたいにどんなお題でも「新井が悪い」を言わないと気が済まない“大喜利―ガー”も少なくない風潮が、ともすればネットユーザーにありがちな、リアルとバーチャルの境界がわからなくなって暴走する、の一歩手間なのではないかと半ば自戒を込めて指摘したいというのもあるが…。もちろん、ファンがお遊びと理解して踏まえた上で「新井が悪い」と言うのと、立場のある金本が言うのは次元が違うと思ってのノブレス・オブリージュなのだが…。


金本は明日(28日)のプロ野球開幕戦、ジャイアンツ対タイガース戦に松井秀喜と共に放送席に座るらしい。プロ野球80周年<!?>の年の伝統の一戦で迎える開幕戦で野球解説の一線を超えた暴言だけは避けてもらいたい。新井に不満、物足りなさを感じるファンが多いのかもしれないが、新井にも家族がいるのである。今より血の気が多かった頃の星野仙一監督ですら結婚している選手には鉄拳制裁を控えたという。



ま、すべては新井さんが「新井が悪い」と言われないような成績を残せば解決する話なのだが…<笑>。

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