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2013年12月14日 (土)

松井稼頭央、日本プロ野球史上初の快挙達成!-三者三様、38歳の遊撃手

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blogではこれまで何度か、遊撃手の寿命の短さについて触れた。投手を除く各ポジションのポジション別最多出場選手を比べると、遊撃手の最多出場選手の出場数が最も少ないとか、守備の規定出場数に達した選手の最高齢が37歳だとか。

これまで37歳になる年に守備の規定出場数(チーム試合数の3分の2以上)に達したのが宮本慎也石井琢朗しかいなく、38歳以上ではゼロ。だが昨年、井端弘和、松井稼頭央、金子誠の三選手が37歳になる年に守備の規定数に当たる96試合以上に遊撃手として出場。今季、日本のプロ野球で初めて38歳になる年に守備の規定数の試合数の出場を果たすか、敗戦処理。は秘かに注目していた。

ゴールデンイーグルスの松井は今季、遊撃手として123試合に出場、日本のプロ野球で初めて、38歳になる年に遊撃手として規定の試合数(チーム試合数の3分の2以上=96試合)に出場した。井端は93試合で惜しくも達せず。また金子誠は3試合のみの出場に終わった。


※ 
守備の規定出場数とは投手の規定投球回数、打者の規定打席数に相当するもので、内野手と外野手はチームの試合数の3分の2以上。
※ 
本エントリーの記録は「THE OFFICIAL BASEBALL ENCYCLOPEDIA 2004」等を元に敗戦処理。が独自に調べたものです。抜けが無いように精査したつもりですが、抜けがあった場合は指摘いただければ幸いです。



既に拙
blogでは何度か取り上げているが、遊撃手として試合に出続けることの難しさをあらためてまとめてみよう。

日本のプロ野球でポジションごとの最多出場選手は下記の通りである。各ポジションで最も多く出場した選手である。


投手  米田哲也  949試合
捕手  野村克也 2921
試合
一塁手 王貞治  2799
試合
二塁手 高木守道 2179
試合
三塁手 長嶋茂雄 2172
試合
遊撃手 石井琢朗 1767
試合
外野手 張本勲  2429
試合
    
金本知憲  2410
試合
    
福本豊  2293
試合
(2013年終了まで)


投手は別として、最多出場選手の出場数が最も少ないのが遊撃手であり、唯一、2000試合以上出場した選手が出ていないポジションである。内野手の中で、最も広い守備範囲が求められるのが遊撃手。三遊間、あるいは二遊間の深い打球に反応し、ただ捕球するだけでなく、送球して(打者)走者を刺す。負荷が多いためか、長い年月守れず、多くの名遊撃手は早く引退するか、他のポジションに回る。今季限りで引退した宮本慎也37歳になる年に守備の規定試合数に到達したのを最後に規定試合数に達しなくなった。その後は三塁に回った。

その宮本と同じ年齢の石井琢朗37歳になる2007年に規定試合数に達したのを最後に出場機会が減り、2008年にはベイスターズから引退勧告を受けてそれを拒否してカープに移籍した。それまで吉田義男が持っていた遊撃手としての最多出場1730を抜き去った石井でさえ、37歳の年が規定試合数超えの最終年だった。

そしてその限界点とも言える37歳という年齢で、規定試合数に達する選手が昨年、一気に三人出た。井端弘和140試合、金子誠103試合、松井稼頭央102試合に出場したのだ。今季、この三選手には日本プロ野球史上初の38歳になる年での規定試合数突破が期待された。

この中では長年の金属疲労か、慢性的に痛めている両足の回復具合が悪い金子誠がまず脱落した。二塁を守っていた田中賢介が海外FA権を行使して退団したこともあり、負荷を減らすために二塁に回ることになったからだ。今季は二軍落ち期間が長く、遊撃手としての出場は3試合のみだった。

シーズン前に行われたWBCで神のごとき勝負強い打撃を見せつけた井端だったが、3月に一度ピークに持ってくるスピード調整がたたったのか、シーズン突入後は打撃不振と守備範囲の狭まりが露呈した。右足首痛などによる二度の登録抹消期間があって遊撃手としては93試合の出場にとどまり、年間144試合の3分の2にあたる96試合にわずか3試合及ばなかった。

因みに井端の遊撃手としての通算出場試合数は今季まででちょうど1500試合になった。
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宮本(1452試合)と元ホークスの小池兼司(1494試合)を抜いて歴代6位に浮上した。


そんななか、松井が唯一、規定試合数96を軽くオーバーした。井端同様、WBCのメンバーに選ばれて調整に苦慮するかとも危惧されたが、123試合に遊撃手として出場した。敗戦処理。の調べではこれまで38歳になる年に遊撃手として最も多く出場したのは2008年の石井琢朗の79試合だったが、大きく更新した。私見だがこれまで主に一番打者として出場していた松井が星野仙一監督の方針で今季は主に七番打者として出場した。多くの遊撃手が年齢を考慮して他ポジションにコンバートされたが、打撃の負担を軽減させることで守備面をカバーさせたのだとしたら星野監督やコーチ陣のファインプレーと言えよう。

敗戦処理。の調べでは38歳になる年に遊撃手として出場した選手が今季の3選手を含めても7選手しかいない。38歳になる年の遊撃手としての出場数の多い順に並べてみた。



松井稼頭央
123試合(2013
)
井端弘和93試合(2013
)
石井琢朗79試合(2008
)
宮本慎也58試合(2008
)
川相昌弘28試合(2002
)
石毛宏典11試合(1994
)
金子誠3試合(2013
)


井端の93試合出場も讃えられるに充分な出場数だと敗戦処理。は思うが10月上旬に右足首、右肘の遊離軟骨除去と関節内のクリーニング手術を受けたこともあって落合博満GMは井端の来季の復活に疑問を抱いたのか、大幅な年俸減額を提示し、井端は自由契約を選択した。ジャイアンツに入団が決まったが言わずもがな、遊撃手のポジションには坂本勇人がどっしりと構えている。

三人の中で最も衰えが顕著と思われる金子誠は来季、稲葉篤紀とともにチームの精神的支柱としての働きも期待されて現役を続行する。
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糸井嘉男を放出してまで獲得した大引啓次が健在であれば金子誠の遊撃手復帰はないだろう。一塁を含め、臨機応変にチームのための出場を重ねてくれるだろうが…。


松井には来季、39歳の遊撃手として初の規定出場数を超えて欲しい。これまで39歳になる年の遊撃手としての出場選手は4選手しかいない。


石井琢朗52試合(2009)
川相昌弘37試合(2003
)
宮本慎也11試合(2009
)
野村謙二郎1試合(2005
)


このオフ、ゴールデンイーグルスが、ライオンズからFA権を行使した片岡易之の獲得に名乗りを挙げるのではないかという報道があった。松井の年齢を考えると、片岡を獲得しておいて、松井がレギュラーとして出場できないようなら藤田一也を遊撃手にし、二塁手として片岡を起用出来るようにしておけば戦力のダウンを防げる。片岡はジャイアンツが獲得したが、ゴールデンイーグルスも本音を言えば欲しかったのではないか。三塁を守るケーシー・マギーの流出も確実なだけに…。


マスコミでこの偉業を大々的に取り上げられないのは、敗戦処理。の調べに漏れがあって松井以外にも
38歳の遊撃手がざらにいたのかもしれない。だが、手前味噌ながら他に見当たらないのである。松井が日本プロ野球史上初めての38歳での規定試合数に出場した遊撃手で間違いないと思う。

最初に書いたように、遊撃手は最も負荷がかかるポジションと言って差し支えないであろう。そして時代は選手の足腰に負荷のかかると言われる人工芝の球場が大半を占める。金本知憲が連続フルイニング出場記録を更新出来たのは本人の努力もさることながらカープ、タイガースと天然芝の球場を本拠地にしていたというのも重要な要素だというのが定説化しているが、人工芝全盛の時代にあって、むしろ遊撃手の寿命が延びているのだ。もちろん人工芝の方も“改善”が続けられているのだろう。スパイクなども改良されたのであろう。
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鳥谷敬のように遊撃手として年間のフルイニング出場を
4回も記録する新しい「鉄人」も生まれている。

一方で人工芝の上でのプレーを好まなかったと言われる松井秀喜は念願の「天然芝大国」メジャーに移ってから故障に泣かされ続けた。

人工芝球場に対する見方は改められるべきかもしれないし、遊撃手としての松井稼頭央はもっともっと高く評価されるべきであろう。


P.S.
松井、井端、金子誠の3選手のうち、井端と金子誠は二塁手に回っていた時期もあるが、松井は二塁手での出場もあるが基本的に遊撃手一本。今季まで遊撃手として1491試合に出場している。もちろん石井琢朗の1767試合には及ばないが、松井は2004年から2010年までアメリカでプレーしていた。どなたか、松井が大リーグ公式戦で何試合遊撃手として出場したか確認出来ている方がいたらご教示いただきたい。大リーグに疎い敗戦処理。であるが、松井は大リーグでは二塁手にコンバートされたと記憶しており、遊撃手としての出場は少ないと予想しているが…。日米合算で松井の遊撃手としての出場数が石井にどれだけ迫るのだろうか…。


※ 守備の規定出場数とは投手の規定投球回数、打者の規定打席数に相当するもので、内野手と外野手はチームの試合数の3分の2以上。
※ 
本エントリーの記録は「THE OFFICIAL BASEBALL ENCYCLOPEDIA 2004」等を元に敗戦処理。が独自に調べたものです。抜けが無いように精査したつもりですが、抜けがあった場合は指摘いただければ幸いです。

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