フォト
無料ブログはココログ

« オレ流の最大理解者白井文吾オーナー、落合博満GM起用の深謀~落合の「倍返し」は始まらない。 | トップページ | パ・リーグのクライマックスシリーズの日程はこれでいいのか!? »

2013年10月11日 (金)

本末転倒では!?原辰徳監督提案の「引退選手枠」

Cdsc_0018
11
日の各スポーツ紙に出ているので本気のようだ。ジャイアンツの原辰徳監督が、「引退を表明した選手に関しては、引退試合の1日限定で(ベンチ入り枠の)25人とは別枠でベンチに入れるようにしてはどうだろうか。25人プラス1でね」と考えており、既に球団とは来季の実現に向けて話し合っており、今後の実行委員会などで議題に取り上げてもらう予定だそうだ。

確かに毎年のように、惜しまれながら現役引退する選手が主にシーズンの本拠地最終戦にファンにその勇姿を見せる。原監督はベンチ入り人数で説明しているが、そのお膳立てのために、その選手に代わって一軍登録を抹消される選手のことを考えているのだ。クライマックスシリーズに出場する球団の場合、その抹消された選手がクライマックスシリーズのファーストステージに再登録出来ないケースが出てくる。それを避けるためにと言うことらしい。


原監督の言わんとするところは理解出来るが、果たしてそこまでやるべきことなのか?


例えば前田智徳。9月
27日に今季限りでの現役引退を表明し、103日に本拠地マツダスタジアムで行われるドラゴンズ戦にて最後の出場をすることが発表された。この10月3日はカープにとってマツダスタジアムでの最終戦ではない。その二日後の5日に行われるスワローズ戦がカープにとっての本拠地最終戦である。4月に受けた死球で骨折してしまった前田智はその治療のために今季を棒に振ってしまった形だが、“引退試合”に出場するために一軍登録される。前田智を一軍登録するためには誰か別の選手を一軍に登録しなければならない。前田智に代わって登録抹消される選手は十日間経たないと一軍に再登録出来ない。クライマックスシリーズのファーストステージに出場するカープは1012日の初戦にはベストメンバーで臨みたい。前田智に代わって登録を抹消される選手もその有力候補だったら、1012日に再登録するためには102日までに抹消しなければならない。カープは102日にも試合が組まれているが、2日に先に一人を登録抹消して3日に前田智を登録して“引退試合”に備えれば、前田智の代わりに登録抹消される選手もクライマックスシリーズのファーストステージに間に合う。105日の最終戦(しかも土曜日)を引退試合にしなかったのはそうした事情もあったのではないか。原監督の案のようにベンチ入りや一軍登録に引退選手のためのプラス1枠を設ければこんな心配は要らなくなる。ベンチ入り人数にしても同様。

確かに心情的には良いアイディアだと思う。

しかし、そこまで特別扱いする必要があるのだろうか?と敗戦処理。は思う。


それでなくても、日本のプロ野球界には不文律があり、現役引退を表明している選手が最後の打席に立つ時には相手投手は変化球を投げないことが慣例となっている。オープン戦ならともかく、消化試合と言われるものであっても公式戦の真っ只中だ。大相撲で八百長疑惑のさなかに“人情相撲”なるものの存在が取り沙汰されたが、これはさながら“人情野球”だ。まあ“武士の情け”という言葉もある。対戦相手の選手の引退であっても、その選手に敬意を表し、相手側の投手が甘い球を投げて最後の花道を飾ってあげるという行為に目をつぶるというか、容認するファンも少なくないだろう。だがそのために、ルールまで変えてベンチ入りの人数を増やしたり、出場選手登録の人数を例外的に増やすのは、さすがに行きすぎだと思う。本来やってはならない“八百長行為”を“お約束”、“武士の情け”とばかりにあくまで暗黙の了承として認めるのはやぶさかではないが、ルールを変えてそれを公然とやるのは如何なものか。

あるいはプラス1として「引退選手枠」を設けて引退する選手を出場しやすくする代わりに、その一打席は真剣勝負、手加減なしという代替案も考えられるが、どちらにせよ、そのために例外的なルールを設けるのは敗戦処理。には本末転倒だと思え、賛成できない。


ベンチ入り人数や、出場選手登録以外の問題もある。マリーンズで今季限りの現役引退を表明した小野晋吾、薮田安彦両投手は106日の本拠地最終戦で引退セレモニーを実施されたが、前田智と違い、出場選手登録をされなかった。試合に出られず、試合後にチームでファンの前でセレモニーを行った。マリーンズはライオンズとの間でクライマックスシリーズのファーストステージをホームゲームにする権利を争う2位争いの真っ只中。小野や薮田を試合で投げさせ、相手打者からアウトを得るのは、いかに相手がBクラス確定でクライマックスシリーズに無関係のバファローズであろうと申し訳ないと考えたのだろう。これが真っ当な発想だと思う。


もちろん、だからといって例に挙げた前田智のような演出を否定している訳でもない。前田智、山崎武司、宮本慎也、桧山進次郎…。
Cdsc_0199
桧山や山崎は引退試合前から一軍にいたが、チームとしても誰か一人のベンチ入り枠、出場選手登録枠を犠牲にしてまで花道を用意するに値する選手に限り、引退の花道を用意するべきだと思うからだ。


ジャイアンツで言えば、8年間在籍して、ユーティリティーで貴重なスーパーサブとして活躍した古城茂幸が今季限りでの現役引退を表明したが、最後のプレー機会はなく、ユニフォーム姿で東京ドームのファンに挨拶しただけだった。古城は体調を崩していたそうだが、失礼ながら古城クラスの選手にまで「引退選手枠」が適用されるとしたら、さすがに引いてしまう。贔屓チームで言えば、試合に出場こそしなかったもののファイターズの岩舘学が最終戦で出場登録された時には個人的には違和感を覚えた。

根本的には公式戦は、たとえ消化試合と言われるものであっても、あくまで公式戦。そこで現役引退の花道を飾ることが出来るのはそれこそ相手球団、相手球団のファンもが認める一握りの選手であるべきだと思うし、そういう選手の功績に報いるための花道であるからこそ、これまで書いてきたような“お約束”、“人情野球”が黙認されるのならば文句を言うのは控えるが、原監督のようにそのために特別ルールを設けるのは大反対だ。それでなくても、順位争いに一区切りついた、個人タイトル争いに焦点が移りがちな試合ではタイトル争いのために邪道とも思われる措置が講じられて白けることもある中で、“お約束”、“人情野球”をおおっぴらに公認してしまうのは如何なものかと思う。

公式戦はあくまで公式戦。以前は翌年の春のオープン戦で引退セレモニーをやったものだ。もちろん、旬なタイミングで引退セレモニーを行ってファンの気持ちにも一区切り付けてもらうには現状のシーズン終盤という選択が妥当だろう。だがそれはあくまで例外であって、誰もが認める一握りの選手だけに認められる特典にとどめておきたい。もちろん特典を得るための基準などは設けなくても良いと思うが…。

* 本エントリーとは関係ないが、敗戦処理。が今季終盤のファイターズ斎藤佑樹の一軍入りをtwitterで再三反対、否定したのも根底にはこの発想がある。公式戦の重さだ。



原監督は、108日の東京ドームでの公式戦最終戦に一軍登録枠を6人も余らせながら谷佳知小笠原道大も登録しなかった。
Cdsc_0001
と言うことは、よもやと言うことはあるまい(小笠原に関しては故障を抱えていて復帰できるにしても日本シリーズという報道があり)。

 

« オレ流の最大理解者白井文吾オーナー、落合博満GM起用の深謀~落合の「倍返し」は始まらない。 | トップページ | パ・リーグのクライマックスシリーズの日程はこれでいいのか!? »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/602714/63107520

この記事へのトラックバック一覧です: 本末転倒では!?原辰徳監督提案の「引退選手枠」:

« オレ流の最大理解者白井文吾オーナー、落合博満GM起用の深謀~落合の「倍返し」は始まらない。 | トップページ | パ・リーグのクライマックスシリーズの日程はこれでいいのか!? »

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック