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2013年5月 4日 (土)

南アルプスまで行ってファームらしい壮絶な馬鹿試合を観た…

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野球の試合でとめどなく点の取り合いになり、誰が投げても止められないような展開をネットなどでは“バカ試合”とか“馬鹿試合”と言う人がいる。
一軍よりレベルが下がるファームの試合を観ていると、確率的にそういう試合に巡り逢うが、今日
(4日)がまさにそうだった。山梨県の南アルプス市の市政十周年を記念してゴールデンウイークの真ん中で組まれたベイスターズ対ジャイアンツ戦は中盤から試合が荒れた。

立地的に交通アクセスが芳しくないこともあって、両軍の死闘の決着が付くか付かないかというところで個人的には時間との戦いになった<苦笑>


(写真上:8対8の同点の八回裏に勝ち越しタイムリーを放ったベイスターズの嶋村一輝。写真下:終盤での勝ち越しに盛り上がるベイスターズベンチ。しかし、いわゆる“馬鹿試合”はなおも…)



ベイスターズのファームは例年、ゴールデンウイークの時期に横須賀スタジアム以外の神奈川県内の各地で試合を行う傾向にあるので、日程表に“南アルプス”とあるのを最初に見た時点では今回も県内のどこかで行われ、“南アルプス…”は飲料水のネーミングライツだろうとたかをくくっていたが、本当に南アルプス市だった。しかもプリンターのインクカートリッジのリサイクル事業のジット株式会社 がネーミングライツを得て南アルプスジットスタジアムと改称されたようだ。

4月はどちらかというと贔屓チームの一軍戦を観る機会が多かったが、今月はファームの試合が多くなりそうだ。既に1日に鎌ヶ谷でファイターズ戦を観たが、今日(4日)はベイスターズ主催のジャイアンツ戦。この球場で生観戦するのは初めてなので、球場の印象などは来月2日に“「生」観戦した野球場”で特集する予定である。なので、本エントリーではいつものように試合の観戦記を。

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ジャイアンツの先発は一週間前の4月
27日にジャイアンツ球場でのマリーンズ戦で初回に7失点した二年目のサウスポー今村信貴。二回以降七回まで無失点と立ち直りを見せての降板だったので今日の投球にどう活かされるか期待したい。ベイスターズの先発は二年目の伊藤拓郎だった。
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試合が動いたのは二回、一死からジャイアンツは坂口真規が四球を選ぶと、隠善智也がエンドランを決めて一、二塁間を破り一死一、三塁。ここから丸毛謙一がレフト前に運んで1点を先制し、続く河野元貴がライトオーバーの3ランを放ってジャイアンツがこの回一気に4点を先制した。
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河野
は拙blog4月27日付エントリーファームは必ずしも勝敗がすべてではない…が、チェンジアップさんがコメントを下さってやりとりした中で名前の挙がった、前任の川相昌弘二軍監督時代にバントを決められなかった試合の最終回に二死走者無しから送りバントのサインを出されたと噂される選手。敗戦処理。はその試合を観ていないが、まだ河野が三桁の背番号を背負っていた頃、無死または一死で走者を置いて打席に入ると点差やイニングに関係なく送りバントを試みていて気になっていた。
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河野は昨年支配下選手登録を勝ち取り、今季は開幕一軍入りを果たした。残念ながら4月
15日付けで出場選手登録を抹消されたが、阿部慎之助が正捕手としてどっしりと構え、たまに休養する場合でも實松一成が取り仕切るジャイアンツの捕手事情を考えれば、河野は一軍に帯同して身につくものも大事ではあろうが、ファームで試合経験を積んだ方がプラスだと思う。(余談だが敗戦処理。がファイターズの近藤健介にもファームでの試合経験優先と説くのはほぼ同じ理由。)

二回表にして一気に4点のビハインドを背負うことになってしまったベイスターズの伊藤だが、気の毒な面もあった。一死無走者で坂口の打席を迎えた際、バックスクリーンに入っている観客に退出を求めたため試合が中断。
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観客自体は一回裏の時点では写真の様にバックスクリーンに入っていたので、この球場ではバックスクリーンに観客が入ることを認めるのかなと疑問に思っていたが、何故かこのタイミングまで当事者が誰も気付かなかったのか、急遽場内放送で退出を促していた。何とも間が悪く、試合再開直後に伊藤は坂口に四球、その後痛打された。


逆に序盤で4点のリードをもらった今村は楽になったか、二回裏二死の渡辺雄貴から三回裏の黒羽根利規、乙坂智、桑原将志と四者連続奪三振。前回登板の4月27日の二回から七回までと合わせて9イニング連続無失点と、初回7失点の後に続投させた甲斐があったと思わせた。しかしベイスターズ打線も二巡り目で慣れてきたか、四回裏には宮﨑敏郎が、五回裏には桑原がそれぞれソロ本塁打を放ち、徐々に反撃開始。

ジャイアンツ打線も五回表に一死から死球で出た藤村大介加治前竜一の右中間二塁打で還しその加治前を二死から隠善のセンター前タイムリーで還し、五回を終えて6対2。まあここまでは普通よりちょっと点の多い試合というレベル。

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しかし、六回裏にベイスターズが先頭の桑原が安打で出て筒香嘉智がライト場外に2ラン本塁打して6対4と迫り、今村をマウンドから引きずり下ろしたあたりから馬鹿試合が始まり出す。


二番手の林羿豪が二安打と四球で無死満塁とし、代打の西森将司の二塁ゴロ併殺打の間に1点を返し、6対5と迫った。

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ジャイアンツも直後の七回表に、六回から登板のベイスターズ二番手の須田幸太から加治前がライトのポール際に2ラン本塁打を放ち、8対5と突き放す。

ようやく1点差まで詰め寄った直後に2ラン本塁打。流れが再びジャイアンツに戻りそうなものだが、今日はそうはいかない。


七回裏のジャイアンツは林羿豪が続投するが安打と四球でいきなり無死満塁に。阿波野秀幸投手コーチがマウンドに登場して気合いを入れ、飛雄馬を三振に。するとここで岡崎郁監督と阿波野コーチがベンチから出てきて三番手に香月良太を送る。打席には右打者の赤堀大智で、継投も右投手から右投手の香月へ。

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投手起用は右左が全てではないが素人目には奇異に映るタイミングでの交代となった。赤堀は香月の初球を捉えライト前に運び、二者生還で8対7と再び1点差に迫り、続く途中出場の内藤雄太の二塁ゴロが4-6-3の併殺に終わると思いきや一塁への送球が逸れ、二塁走者が生還し、ついに8対8の同点に追いつかれた。
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こうなると追うものの強みか、ジャイアンツが八回表の攻撃を三者凡退で終えると、八回裏のベイスターズは先頭の乙坂が三塁ゴロエラーで出塁し、バントで送って二死から四番の嶋村一輝が右中間を破り、ついに8対9と逆転されてしまった(冒頭の写真)。


ろくに交通事情を調べずに南アルプス市まで来たのだが、球場の近くから甲府駅まで戻る路線バスが定刻で1601分が最後らしいのだ。調べたところによると球場からバス停までは徒歩で約15分。ファームの試合でも地方開催だと臨時バスが出たりするケースもあるが、この試合に関してはなし。12時試合開始だから3時間半くらいで終われば何とかなる。しかもこの試合は両チームの申し合わせにより延長戦を行わないことになっている(と試合前に場内アナウンスがあった)ので何とかなるかと思っていたが、馬鹿試合になったらそうはいかない<苦笑>

見方によってはベイスターズがリードしたので九回裏が無い分早く終わるとも考えられた<>。実際スタンドで偶然<!?>会った自称“ピュアなベイスターズファン”のさんもそう言っていたが、そこはジャイアンツファンとして複雑。

九回表、ベイスターズは六回から投げ続けている須田がそのままマウンドに上がった。一死から藤村の二塁ゴロを宮﨑が弾くエラー。これが馬鹿試合の神様のいたずら心を再び覚醒したようだ。敗戦処理。は帰り支度をしながら観戦。須田は前の打席で本塁打を浴びている加治前を警戒して四球。一死一、二塁で左打者の横川史学を迎えたところでベイスターズは左投手の佐藤祥万を送ったが、横川は見事なセンター返しで藤村を迎え入れ、9対9の同点とした。「宮崎、余計なことを…」という想いも無くはなかったが、これで席を立てなくなった。佐藤はワンポイントだったようで、右打者の坂口を迎えたところで右投手の大田阿斗里に交代。八回裏に勝ち越されるきっかけのエラーをしたからなのか、坂口は同じ右打者の高口隆行を代打に送られる。高口は三振に倒れるが、その間に加治前が三盗で二死一、三塁。
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ここから隠善と丸毛が連続タイムリーでついにジャイアンツが
11対9と再逆転した!


残念ながらここで時間切れ。
九回裏に土田瑞希がマウンドに上がって先頭の飛雄馬から三振を奪ったところで球場を後にした。
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予定のバスにも間に合い、ジャイアンツの勝利も確認出来た。



【4日・南アルプスジットスタジアム】

G 040 020 203 =11
B 000 113 310 =9
)今村、林羿豪、○香月、S土田-河野
B)伊藤、●須田、佐藤、大田-黒羽根、西森
本塁打)河野1号3ラン(伊藤・2回)、宮崎6号ソロ(今村・4回)、桑原1号ソロ(今村・5回)、筒香3号2ラン(今村・6回)、加治前1号2ラン(須田・7回)

河野は川相二軍監督時代の二年間で29の犠打を記録していた。2011年の17犠打はチーム最多。2012年の12犠打はチーム3位タイだが、1位の14犠打の丸毛と比較すると打席数は河野が約半分。2位の13犠打の和田凌太よりもやや少ない。いかにバントばかりさせられていたかがわかる。だからというわけではないだろうが、今日の本塁打はイースタン・リーグでも二年ぶり通算2本目。昨年までの三年間(育成選手時代含む)の通算成績は146試合327打数59安打1本塁打22打点29犠打で、打率.180。それでも支配下選手登録を勝ち取り、今季は開幕一軍入りを果たしたのだから、捕手としての本文であるディフェンス面が評価されているのだろう。因みに今季の一軍期間では未出場のまま登録を抹消されてまだ一軍出場を果たしていない。


投手が締まらないと馬鹿試合になりがちだが、最終回のジャイアンツの逆転劇のきっかけがベイスターズ二塁手宮﨑のエラーなら、その前の回のベイスターズの勝ち越し劇もきっかけはジャイアンツの三塁手坂口のエラー。さかのぼれば七回裏のベイスターズの同点のシーンもタイムリーエラーによるもの。岡崎監督は最終回の打席で坂口に代打高口を起用したほかに、筒香の正面の二塁ゴロを強い当たりとはいえ大きく弾いた大累進にも次の攻撃で代打を出している。

ファームの選手はどこか未熟だからファームにいるのであり、どこか未熟だからミスをするのだろうが、監督として許せるミスと許せないミスがあるのだろう。そしてそれは試合やチームメート(さらにはファン)に対する影響の大きさとは必ずしも関係するものでは無く、選手指導の過程において「これはやってはいけないだろう」という場合に試合から退かせるのだろう。打席が回ってきて代打を送るのはまだいい方かもしれない。場合によってはその瞬間に交代させられるケースも出てこよう。


チェンジアップさんが引用されていた、最終回の二死無走者からの送りバント指令が果たしてその打者(河野と推定されている)に本当にプラスになるのかは敗戦処理。にはわからない。そのシチュエーションはおそらくはレアケースであり、それを以てそういうことを試すのもファームの試合ならではと言われても必ずしも肯定は出来ない。それはおそらく、制裁措置の一つであって、敗戦処理。が上記エントリーで取り上げたテーマとは直接関係ないと思われるからである。


今日は地方開催のイースタン公式戦にしては珍しく、地元の野球少年ご一行様の姿がスタンドに見当たらなかった。いや、正確には、いるにはいるのだが、よくありがちなチーム単位での観戦が見当たらなかったのだ。この遠征には小笠原道大谷佳知、森本稀哲多村仁志といった子供たちにも知名度抜群のビッグネームが来ていなかったようだから、たぶん子供たちは試合の途中から興味が薄れてきたであろう。引率の大人が無理矢理試合に集中させようとしても、凡ミスが出たのでは説得力が弱まる。そういう意味ではあまり子供たち、特に野球少年達には見せたくない試合だったかもしれない。


そして、最後まで生観戦した地元のファンの方達はどんな感想を持ったのだろうか?最後の方までどちらに転ぶかわからない接戦と思ってくれたのだろうか…。横須賀→南アルプス→平塚と転戦する中で一番厳しい日、“両軍申し合わせにより延長戦なし”という、勝敗より時間を優先させたと思われるこの試合への意気込みの度合い。市制十周年事業の目玉として、そして有力スポンサーにネーミングライツを買ってもらった記念の試合に、単にやっつけ仕事のような試合をして帰られたという印象を持たれなければ良いが…という気がした。もちろん相手のミスにつけ込む形とはいえ、決して諦めない姿勢で戦い抜く選手の姿やめまぐるしい試合展開に「野球ってやっぱり楽しいな」と思って球場を後にしたファンの方が圧倒的に多いとは思うが…。

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