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2013年3月30日 (土)

開幕戦のヒーロー大谷翔平、一転して連続三振。代打を送られる…

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昨日の開幕戦で鮮烈なデビューを飾ったファイターズの“二刀流”ルーキー大谷翔平だったが、今日
(30)は花巻東高の先輩、サウスポーの菊池雄星に二打席連続三振に仕留められると、第三打席では菊池が降板していたにもかかわらず代打を送られた。栗山英樹監督としても勝負のイニングと目論んだようだが、早めの動きは奏効しなかった。

もちろんうまく行く日があれば、うまく行かない日もある。その繰り返しが長いペナントレース。その中で大谷に経験を積ませながら育てようという作戦なのだろうが、なかなか思惑通りには行かない事情もある!?


(写真:1点を追う六回表のチャンスに大谷翔平に代打を送る栗山英樹監督)



昨日の開幕戦での大谷翔平の活躍は鮮烈だった。球団の歴史では高校卒ルーキーが公式戦開幕戦でスターティングメンバーに名を連ねること自体があの張本勲以来
54年ぶりだという。その時の張本は後に通算350勝をする米田哲也の前に初打席で三振を喫し、守備でミスをするとすぐに引っ込められたというから、第二打席でプロ入り初安打を放ち、第三打席でタイムリー安打を放って初打点までマークした大谷には恐れ入る。その大谷がプロ二戦目となる今日は花巻東高校の先輩に当たる菊池雄星と対戦する。左打者の大谷が菊池の左投手特有の流れるようなスライダーにどう対処するか注目したが、何とか食らいついていこうという姿勢を見せながらも二打席連続三振と貫禄負けした。
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もっとも菊池に抑えられていたのは大谷だけでなくファイターズ打線全体で、三番を打つ小谷野栄一と七番を打つ大引啓次以外は菊池に翻弄されていた。


ファイターズの先発、ブライアン・ウルフも軽快な投球を見せていたが、二回裏無死一塁からエステバン・ヘルマンのセンター返しの打球を投球直後の右足に受けるアクシデント。

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前日の開幕戦でも“開幕投手”武田勝が左ふくらはぎに張りを訴えて降板したばかりなのでひやっとさせられたが、何とか続投。しかし無死一、三塁のピンチから浅村栄斗に大きなセンターフライを打たれて犠飛になって先制点を献上。

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その後も粘り強く投げ、五回には先頭の浅村にセンターオーバーの二塁打を打たれ、バントで送られて一死三塁のピンチを招いたが、炭谷銀仁朗を三振に仕留め、リードの大きかった三塁走者の浅村を大野奨太が牽制で刺してピンチを凌いだ。

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両軍ベンチに動きがあったのが六回。
1点を追う表のファイターズは先頭のミケル・アブレイユが四球を選び、この試合初めて先頭打者を塁に出した。ライオンズベンチも何か異変を感じたのだろう。杉本正投手コーチがすぐにマウンドに駆けつけ、菊池にアドバイスを送っていた。続く左対左となるマイカ・ホフパワーに菊池は3ボール1ストライクと制球に苦しむが、ホフパワーがとらえた打球は二塁手の片岡治大の正面に飛ぶライナーで一死。ライオンズベンチはここが替え時と、前日も登板した右の岡本篤志を投入した。ファイターズも一塁走者のDHのアブレイユに代走赤田将吾を送り、ライオンズバッテリーにプレッシャーをかける。そして対菊池には2打数2安打だった大引に一死一塁にもかかわらず送りバントのサインを出し、大引は二度ファウル。
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ここで強行してレフト前に運び、一死一、二塁で大谷の第三打席を迎えた…と思ったら栗山英樹監督が打席に向かう大谷を制し、代打に二岡智宏を送った(冒頭の写真)。今日の大谷は菊池に完全にタイミングが合っていなかったので菊池対大谷なら勝負を賭けて代打二岡があるかなと思っていたが、右の岡本に代わっても代打二岡。このイニングに賭ける栗山監督の執念が見られたが、二岡は右中間のセンターフライ。続く大野も倒れ同点のチャンスを逃した。


ファイターズの開幕一軍登録では捕手が大野と鶴岡慎也の二人しかいない。どちらがスタメンでマスクをかぶっても捕手に試合中盤で代打を送るのは万一のケガを考えるとリスクが高い。だから大野にはそのまま打たせるしかないのでその前に大谷の打席で代打を送って勝負を賭けようという采配は充分に理解出来る。ただそれならば、大谷の前の大引にツーストライクになるまでバントのサインを出し続けたのが謎だ。
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二死二塁で大谷を迎え、代打を送ったところで歩かされて大野との勝負を選択されるのは関の山だ。


またファンの中には右投手に対して右の二岡は…という意見もあるだろう。二岡自体は相手投手の右左による影響は少ないと思うが、もう一人ベンチに控えていた稲葉篤紀が以前に比べると左投手を苦にする傾向が近年出ている様に思えるので先に稲葉でも良かったと思う。

いずれにせよともに仕掛けのあった六回表が無得点に終わると、その裏に二死から秋山翔吾がライトにソロ本塁打。そんなものである…。これで0対2。

七回裏にダスティン・モルケンが登板。先頭のホセ・オーティズに四球を出し、ボークで二進。一死後に今日当たっている浅村にレフト頭上を越すタイムリー二塁打。この後さらに安打を打たれた一死一、三塁から炭谷にスクイズを決められ0対4とされ、1イニング持たずにマウンドを降りることになった。
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何となく“勝負あった”感がスタンドを覆うようになりそうだったが、今季からライオンズのクローザーになった大石達也が九回表を簡単に終わらせられなかった。

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先頭の代打、今浪隆博にセンター前に運ばれたあと、何とか二死までたどり着いたが小谷野
にライト前に運ばれて、二死一、二塁。四番の中田翔を迎えた。大石としては本塁打が出てもまだ1点リードなので慌てる場面でなく、落ち着いて中田を浅いセンターフライに打ち取った…と思ったら遊撃手の永江恭平が途中まで捕球姿勢で譲ったのが拙かったかセンター前にポトリと落ちた。九死に一生を得たファイターズは途中出場の赤田がセンター前にはじき返して2点目。
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さらにホフパワーがよく選んで二死満塁として最高潮の盛り上がりを見せて4打数4安打の大引を迎えたが大引が遊飛に倒れて試合終了。

30日・西武ドーム】
F 000 000 002 =2
L 010 001 20× =4
F)●ウルフ、モルケン、乾-大野
L)○菊池、岡本篤、長田、ウイリアムス、大石-炭谷
本塁打)秋山1号ソロ(ウルフ・6回)

ポイントは六回表の攻防だろう。ライオンズベンチも無失点の菊池に対し、先頭打者への四球で異変を感じたか、左対左のホフパワーとの勝負を終えたところで右の岡本篤に代えた。ファイターズも同点の走者であるアブレイユに代走赤田を送り、大谷にも代打を送った。どのイニングで勝負を賭けるかは監督の勝負勘。結果だけを見て判断するのは危険かもしれない。近年はどの球団も終盤のイニングに難攻不落のリリーフ陣を組んでいる。その前にせめて同点にとの考えだったのかもしれない。だが、先に書いたように一死一塁から大引に一度ならず二度までもバントのサインを出し、大谷にこそ代打二岡を送ったが、続く大野の打席では代打を送れない。逆にいえば八番までの打順で追いついて置きたいからこその代走赤田だったのかもしれないが、六回にしてDHの五番打者を引っ込めてしまうのもいわば“バクチ”。赤田は二度の打席で四球に適時打と見事な結果を残したが、アブレイユを引っ込めたのはもったいない。九回二死満塁で大引の打席ではネクストバッターズサークルには代打の二岡に代わって大谷のあとにライトに入っている鵜久森淳志が待機していたが、例えば鵜久森の打席で代打に稲葉篤紀を送ったらライトを守るのがDHを解除しての赤田くらいしかいない。やるなら逆転の走者となる一塁走者のホフパワーにも代走中島卓也を使って相手にプレッシャーをかけてほしかったが、それもしなかった。結局鶴岡、稲葉、中島を残したまま敗れた。

今季から3時間30分ルールが撤廃され、同点での延長3イニングも頭の片隅に入れなければならない選手起用を強いられるのだろうが、それならば捕手二人制はリスクが高すぎる。ファームでも大嶋匠が左手首を痛め欠場中、昨年ルーキーながら15試合にマスクをかぶった近藤健介もイースタンの試合で頭部に死球を受けたばかりと人材不足。中嶋聡バッテリーコーチ兼任捕手を選手登録するしかないと思うがどうだろうか。誰を落とすかという問題もあるが…。

拙ブログ21日付エントリー大谷翔平“二刀流”の運用法で触れた通り、今後大谷を試合中での二刀流をさせるとなるとDH制のパ・リーグでは厄介なことが多い。ファイターズには他に例えば二岡は塁に出ると代走を送らなければならない。二岡に代打を送られた選手と同じポジションの選手が代走に送られればそのまま守らせればよいが、そうでなければ別の選手を守備につけなければならなくなる。昨年までのファイターズはシーズン中に一軍28人中に投手が13人占める時もあるが、そうなると控え野手が6人しかいなくなり、今日の様な勝負を賭けるなら賭け時を間違えないことだ。勝負イニングは一度だけだと思った方がいい。

大谷は開幕戦のように打撃で活躍できる日もあれば、今日の様に抑えられる日もあるだろう。今はその両方の結果を受け入れ、経験として培っていけばいいと思う。だがこの二日間のような起用法をされている間は“二刀流”としての前進はないだろう。本気で“二刀流”での成功を目指すなら遅れている方の刀、即ち投手力を磨くべきだから、その融通が利くファームにいた方が良いと思っている。

今日武田勝の登録が抹消になったが、先発ローテーション投手が一通り登録される間に大谷を二軍に落とすという見方もある。

武田勝の抹消を別にして、開幕時点での一軍登録選手が27人だったファイターズ。先発ローテーション投手は武田勝とウルフしか登録されていない。明日の予告先発の谷元圭介が登録された時点で28人満杯となり、次のマリーンズ戦で先発するであろう吉川光夫、木佐貫洋、中村勝といったところを登録する度に誰かを落とさなければならない。そして本論からは逸脱するが、宮西尚生が開幕一軍登録を果たしながら開幕二試合にベンチ入りをしていないのも気になる。

まだ武田勝の代わりにまだ誰も上がっていないので、一試合分の猶予が出来るが、札幌ドームで大谷の勇姿を見たいファンには申し訳ないが、大谷が二軍落ちする可能性は低くはないと思う。そしてむしろそれでいいと思う。


ゴールデンルーキーの育成、チームの勝利、延長十二回制への対応、現時点でのファイターズにとってこの三つがうまく噛み合っているかいささか疑問に思う。栗山監督は相手球団とのみ戦っているのではないのだろう…。

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