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2012年11月 7日 (水)

田中賢介海外FA移籍でファイターズはどう変わる?

Adsc_00306日、ファイターズの田中賢介が海外FA権を行使して大リーグでのプレーに挑戦することを表明した。田中賢は球団とは2010年のオフに三年契約を結んでいたが、海外FA権の行使を認める契約だったそう。

田中賢の移籍が決まったら、ファイターズは一番でも三番でも打てる三拍子揃った正二塁手が抜けることになるが、あのダルビッシュ有が抜けても今季優勝したように、「誰かが出てくる…」と楽観視しているファンも少なくないようだ。そこで田中賢が抜けるという前提でその後のファイターズを敗戦処理。なりの願望で見てみる。


(写真:海外FAを表明し、ファンから花束を贈られる田中賢介。嘘です。今年627日の1000本安打達成)


敗戦処理。が鎌ヶ谷通いを始めた
21世紀初期、田中賢介という内野手は守備範囲も狭く、ろくに併殺も取れない二塁手だった。
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後から入った木元邦之にポジションを奪われたり、一度は外野手転向まで取り沙汰されたりしたものの
2006年からは上述のように三拍子揃った二塁手として定着した。同じ頃に鎌ヶ谷でもがいていた森本稀哲とともに、この二人がレギュラーポジションをつかむとともにファイターズの栄光の時代がスタートしたと言っても過言では無い。その田中賢がメジャーリーガーになるというのだから、ついに鎌ヶ谷ブランドのメジャーリーガー誕生かと思うと感慨深い一面もある(ダルビッシュ有はあっという間に鎌ヶ谷を卒業したし、建山義紀は入団一年目からほとんど一軍生活)。
Cdsc_10000022今年の6月に田中賢の通算1,000本安打の瞬間を生で目撃し、「よくぞここまでの選手に…」と感慨にふけったが、今度はまだ決まったわけではないがメジャーリーガー賢介の誕生が近づいているのである。


それはそれでもちろんめでたいことであるが、田中賢がいないファイターズというものを考えなければならないのも事実だ。

小笠原道大、SHINJOが抜けてもリーグ優勝をしたし、絶対的な大エースダルビッシュが抜けても今季リーグ優勝したのだから、田中賢が抜けてもまた誰か代わりが出てくるという楽観論も既に出ている様だが、そんな簡単なものだろうか?今年ブレークした吉川光夫は今年突然ブレークしたのではない。昨年、イースタン・リーグで既に一昨年までとは違う安定感を示し、2つの完封勝利を含む93敗、防御率1.64で最多勝利と最優秀防御率に輝いていた。つまり今年一軍マウンドで残したような結果をイースタンで残し、イースタン優勝に大きく貢献していた。一年前の吉川に相当する“予兆”のある内野手がいるかというと、そこまではない。

Adsc_0014田中賢は今年、昨年と二年連続して故障で長期にわたり戦線を離脱している。昨年はその穴を新外国人のボビー・スケールズの獲得で埋めようとし、今年は西川遥輝、杉谷拳士を使い分けることでその穴を埋めようとした。昨年はまだ新たな外国人選手を補強できる時期の故障だったからスケールズをさがしてきたが、今年は8月に入ってからの故障でそれもままならず、西川と杉谷の併用となった。普通に考えれば、補強ではなく育成でカバーしようとするファイターズのチーム・カラーを考えれば、来年、西川と杉谷で争って勝った方が二塁手のポジションを得ることになるだろう。特に今年二年目だった西川はその打撃センスがさらに磨きがかかれば、やがては田中に負けず劣らず、上位打線を打てる二塁手になると期待できそうだ。

だが、西川は残念ながら守備が苦手だ。智弁和歌山では外野を守っていた時期が長く、プロ一年目の昨年は右肩を痛めていた関係でイースタンでの出場は専らDHでのスタメンが主だった。今年も田中の離脱後はスタメンに抜擢することが多かったが、リードすると試合途中で寄り守備の固い中島卓也らに替えられるケースが目立った。これは杉谷にしても同様で、要は西川にしろ杉谷にしろ、一人で最後まで任せられる存在ではなかった。

敗戦処理。の構想ではもしも来年も田中賢がファイターズでプレーするようであれば西川にはもう一年ファームでしっかりと二塁守備を学んでもらった方が長い目で見ていいのではないかと考えていた。田中が健在なら西川は代打要員となり、守備を鍛える機会を得にくいと考えたからだ。だが田中が抜ければ二塁手の筆頭候補かもしれない。もちろんキャンプやオープン戦の間にみっちりしごくのであろうが、それだけで激変を期待するのは虫が良すぎる気がする。

では他に誰に二塁手を託すのかというと、例えばの話だが、金子誠のコンバートも検討の余地があるだろう。

金子誠は今年も103試合にショートを守った正遊撃手だ。安定感のある守備力には定評があり、若手の追随を許さない存在であることは百も承知だ。だが今季で37歳の金子誠はシーズン終盤からCS、日本シリーズにかけて満身創痍の状態で戦っていたのは周知の事実。
Cdsc_0184日本シリーズでジャイアンツの阿部慎之助が故障を抱えながらプレーして足の故障を再発させてしまい二試合の欠場を余儀なくされたが、金子誠にも同様の事態があっても不思議でなかったはずだ。日本シリーズ終了後の
5日に左膝の精密検査を受けたところ、左大腿骨軟骨損傷で全治3ヶ月と診断され、12日に手術を受けるという。


以前にも触れたが、ショートを守る選手にとって37歳は大きな節目のようだ。今年度37歳になったショートは他にライオンズの松井稼頭央とドラゴンズの井端弘和がいるが、三人とも守備の規定試合数である96試合以上をクリアした(井端140試合、松井102試合)。内野の守備で最も身体的負荷のかかるポジションと言われ、過去に名手と言われた存在でもある程度の年齢になると他のポジションへの配置転換が普通に成されるショートというポジションでこの三選手が37歳にしてレギュラーを張り続けているのは各自の努力の賜であり、素晴らしいの一言に尽きる。しかしいろいろと調べているのだが、38歳でレギュラーでショートを守った選手が見つからないのだ。最近では宮本慎也と石井琢朗が37歳の年までショートでレギュラーという存在だったが、前述の規定の守備試合数を超えたのは37歳になる年度のシーズンが最後で、宮本はそれ以降三塁手にコンバートされ、石井は出場機会が減っていった。

 

優勝争いが激しく展開された今季、ファイターズでは金子誠の存在は不可欠なため、終盤は原則スタメンで出場し、試合終盤に飯山裕志らと交代というパターンが多かった。金子誠の存在感は必要だが、無理をさせて故障をされたら困るから適宜交代させる、そんな起用法が垣間見られた。それでも時折、「今までの金子誠なら…」と感じさせるシーンがあった。
Dsc_0282来年は一つ年齢を加え、ますますしんどいシーズンになるのは明白だ。そこで正二塁手が抜けるなら二塁手にコンバートして金子誠の選手寿命を延ばしてもらおうという考えなのだ。三塁守備はさらに負荷が軽いそうだが、小谷野栄一を動かすわけにも行くまいから空いた二塁手に据えたいのだ。


元々金子誠は二塁手としてレギュラーポジションを確保した選手だ。新人王を獲得した1996年も大半は二塁手としての出場。ミスターファイターズ田中幸雄がショートを守っていたから、金子誠は二塁手としての出場だったが、田中幸の負荷を軽減させようという話の時に金子誠が新たな遊撃手として抜擢され、その後今日までレギュラーを張っているのだ。来年のキャンプで完全に二塁手に回れば器用にこなすのだろう。

ただその場合、金子誠が守っていたショートを誰が守るのかという問題がある。


Dsc_0107今のメンバーでは将来的には松本剛をレギュラーにしたいのだろうが、それこそ鎌ヶ谷時代の田中賢や森本を彷彿とされる荒削りで豪快な守備。一軍で守らせるのは時期尚早だろう。飯山は日本シリーズでサヨナラ安打を放ったものの基本的には貧打で守備の人。スタメンで起用してチャンスで代打が起用されて、その後に守備に不安のある選手がショートに入るというのは避けたいだろうから、飯山のスタメン起用は制限されるだろう。目をつぶって使うなら中島卓也で、非力ながら粘り強い打撃にはまだ伸びしろがある。Adsc_0146日本シリーズ第三戦以降に二塁を守った今浪隆博や、ファームでたまにショートを守る加藤政義らと競争させながら中島に賭けるというのが現実的かもしれない。


センターラインは守りの要。打撃、攻撃優先で守備に目をつぶっての起用はファイターズのチームカラーにはそぐわないから、来年は二塁に金子誠、ショートに中島を基本線にし、西川と松本は基本的にファームでもう一年経験を積ませるというのはどうだろうか?

ファイターズの今年の(リーグ成績以外での)テーマは稲葉篤紀、金子誠、武田久の後継者を作ることと勝手に考えていた。
Dsc_0206_2どれも一筋縄では後継者を見つけられる選手ではないが、人間である以上、年齢的な限界は必ず来る。極論ではあるが、稲葉並みの打撃成績や、武田久並みのクローザーは外国人助っ人で補えるかもしれない。ただし、金子誠の後継者はそうはいかない。そして田中賢の流出で、それが同時に潜在的課題から顕在化される。

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西川が二塁に入って二番を打ち、金子誠が何食わぬ顔でショートを守る…ひょっとしたらそれが2013年のファイターズかもしれないが、それでは問題を先送りしているだけに過ぎない。理想は田中賢の残留だが、報道によるとそれは無さそう。現在ファイターズはコーチ陣の大幅な入れ替わりが予想され、ファンをやきもきさせているが、数少ない留任確定に一軍の内野守備と走塁を担当する三木肇の名前があるのがせめてもの救いかもしれない。

オーバーな言い方かもしれないが、北海道移転後、
2006年の日本一以後、最大の分岐点を迎えようとしているのかもしれない。

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