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2012年10月10日 (水)

オリオンズ~マリーンズ一筋31年西村徳文監督が退任

Cdsc_0365一時は契約をあと一年残していることもあり留任と報じられていたマリーンズの西村徳文監督が一転、退任することになり、8日、球団から発表された。シーズン最終戦となった9日の対ファイターズ戦(QVCマリンフィールド)の試合後のセレモニーでは西村監督本人の口から「責任を取って辞任します」というフレーズが出た。選手として1982年にロッテオリオンズに入団して以来、現役を引退した後もコーチ、監督とオリオンズ~マリーンズ一筋で31年間勤め上げて来たが、ユニフォームを脱ぐことになった。


(写真:最終戦セレモニー終了後、スタンドのファンに帽子を投げ入れ、感謝の意を表す西村徳文監督。ただし、ネットを越えずダッグアウトの屋根の上に…)

一度は留任と報じられた西村徳文監督だったが7日のスポーツ報知が「西村監督解任、後任には元西武の伊東勤氏が有力」と1面でぶちあげた。スポーツ報知とマリーンズの監督人事関連でいうと、かつては江川卓が監督に就任するなどという見出しがあったりしたので「またか…」と思ったが今回は少なくとも退任に関しては当たった。

敗戦処理。はマリーンズファンでないのでうかつなことは書けないが、西村監督の留任が報道されたあたりからマリーンズファンの中でも懐疑的な見方をする向きが少なくなかった様だ。2010年の就任一年目にいわゆる“下克上”で日本一になったとはいえ、レギュラーシーズンの成績はぎりぎり3位。二年目は西岡剛、小林宏らの離脱があったとはいえ、最下位に転落。再浮上を期した今季は尻すぼみの成績でBクラス転落。リーグ優勝したファイターズにはこの日の敗戦も含め5勝163引き分けと徹底的にカモられた。

尻上がりならともかく尻すぼみというだけで印象が悪いのに、その春先の好調を支えた藤岡貴裕、中後悠平の両ルーキーも藤岡は不振、中後は故障と勢いを失うと、益田直也のみが毎日のように登板する状況になり、矛先は投手コーチにも向いた。さらに打線も、元々大砲がいないのに、かき回す役割の清田育宏、伊志嶺翔大が二軍落ちを余儀なくされるなど機動力を使えず、荻野貴司も衝撃のルーキーイヤーほどではなかった。井口資仁サブローに年齢的な疲労が見えて成績が下がり出すと、かつてのマリンガン打線の面影は薄くなった。

ボビー・バレンタイン前監督の末期のようなフロントの怪人物の存在とか怪しいゴシップが流れなかったのが救いかもしれないが、逆にいえば純粋に野球に集中する環境だったにもかかわらず成績が上がらない最悪の状態だったかもしれない。

何かと球場外で騒がしかったバレンタイン前監督の後任としてはこのチーム一筋で隅から隅まで知り尽くした西村監督抜擢というのは理に適っていたと思うし、ただの3位じゃないかと言われればそれまでだが、制度に則って日本一になったのだから西村マリーンズはひとまず成功だったのだろう。ただバレンタイン派一掃にも見られる経費削減第一の発想が、西岡の早過ぎるポスティング移籍容認という形だと戦力低下は当然で、その穴埋めにと外野から内野にコンバートした荻野貴が失敗に終わるなど西村監督も悪循環にはまり、なおかつ名伯楽と言われた金森栄治打撃コーチが統一球対策が出来ておらず打撃も低迷。結局二年がかりで負のスパイラルから抜けられなかったのだろう。

傍から見るとチームの生き字引的存在の西村監督が勇退という形でなく監督の座から離れるのは何とも心苦しいものがある。ファイターズファンとして、近年はそれこそ他球団のファンから「ファイターズは勝ち方を知っている…」等と持ち上げられるようになったものの、監督、コーチに生え抜きが少ないのが若干物足りない。トレイ・ヒルマン元監督も梨田昌孝前監督も、そして今の栗山英樹監督も監督として着任するまでファイターズとは縁もゆかりもなかった人物だ。ヒルマン監督の後に白井一幸監督が誕生して優勝していればイメージが違ったかもしれないが…。

もちろん生え抜きでなかろうと、ファンが求める、期待する結果を出してくれる監督が続いているファイターズというチームに誇りを持っているが、正直、心の片隅にマリーンズにうらやましさが残る。トレードでホークスに来てから二軍監督や一軍コーチなど手順を踏んで一軍監督二なった秋山幸二監督や、黄金時代のエースとして君臨し、セ・リーグのスワローズや台湾プロ野球の世界に身を置くことで深みを増した渡辺久信監督、そしてもちろんバレンタイン監督という超個性的な監督の後任に座って一年で最高の結果を出した西村監督。ファイターズがゴールデンイーグルスのように歴史の浅い球団ならいざ知らず、東京時代の長い積み重ねがほとんど活かされていないかのような監督、コーチ人事はやはり物足りなさを感じる。

セ・リーグの球団でも当てはまるが、生え抜きのスター選手が監督になっているチームでは外野席の応援団が、監督の現役時代に使用していたテーマをチャンステーマにしたりしているのも時に羨ましく聞こえる。ファイターズだと大島康徳元監督が現役時代にファイターズでプレーしていたが、大島元監督の現役時代のヒッティングマーチが流れるのは大島元監督がエキサイトして審判に抗議している時くらいしか印象がない
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敗戦処理。は東京の多摩市に住んでいるので、QVCマリンフィールドのナイトゲームは帰りが困難になるので夏休みとか特別なときにしか行かないが、この試合はファイターズのシーズン最終戦でもあり、マリーンズにとっても西村監督の最終戦であるので仕事を片付けてはるばる足を運んだ。

ファイターズの4点リードがあっという間に引っ繰り返され、それがまた逆転し、また逆転…といういわゆる“バカ試合”でスタンドのマリーンズファンからは結構厳しい声が飛んでいた。
Dsc_0140特に終盤で代打に出た井口には出てきただけで厳しいヤジが飛んでいたが、見逃し三振という結果で拍車がかかった。


ファイターズに逆転された八回表は、マイカ・ホフパワーと代打、村田和哉の連打で無死一、二塁。1点差で八番の鶴岡慎也だから送りバントも考えられ、警戒するケースだが何となく入った初球を鶴岡にセンターへはじき返された。
Dsc_0109センターの岡田幸文が正面で捕球したもののタッチアップを試みたホフパワーを刺そうとして送球する間に一塁走者の村田に二塁に進まれ、送りバントと同じ結果になった。
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Dsc_0111結局これがたたったか、続く代打、近藤健介のセンターへの犠牲フライでホフパワーが生還しただけでなく村田も三塁に進み、陽岱鋼の安打で勝ち越された。
Dsc_0121単純計算だが鶴岡のフライで一塁走者を釘付けにしておけば、近藤、陽が同じ結果なら村田の生還はない。友人のマリーンズファンは「日ハム戦は細かいミスが多い。そしてそのミスがことごとく日ハムに有利に影響する」とよく言っていたが、まさにその象徴的シーン。

ファイターズ的には、2日のリーグ優勝決定後、“優勝ボケ”の様な試合が続いていたがようやくファイターズらしい相手の隙を突く走塁を観ることが出来、“優勝ボケ”から脱却の気配が見えたとも言える。


結局マリーンズは16安打を放ったものの13安打のファイターズに競り負けた。

 

シーズン終盤の戦い方からすれば、マリーンズは1点リードの八回に益田、九回に薮田安彦なのだろうが、この試合では八回に伊藤義弘
Dsc_0107昨年まで入団から四年連続
50試合以上に登板していた投手が故障に泣き、今季はこれがまだ6試合目。そして九回に益田が登板し、昨年ベイスターズの大原慎司69年ぶりに並んだ新人投手の最多登板記録を抜く72試合登板となった。
Dsc_0151おそらくは逆転されたから益田だったのではなく、リードを保っていても益田だったのだろう。故障にはくれぐれ気をつけて欲しいものである。


もっともこの点はファイターズも明日は我が身。
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井浩俊はこの試合にも登板し、73試合。益田はチームの試合数の半数に登板したが、増井は過半数だ…。ちなみに増井は7対6とリードした五回裏に登板して1イニングを抑え、50ホールドポイントとなったのだが、ファイターズの畑中久司広報担当はツイッターで五回裏終了時に

 

@FsPR_Hatanaka 五回を1イニング無失点に抑えた増井選手がパ・リーグ史上初のシーズン50ホールドポイントを達成!

とツイートしていた。これは正確に言えば、増井が降板した時点でホールドが付く。増井が続く六回も登板して失点するようであればホールドはパーになる。畑中氏はその事を知らなかったのか、知っていても失念したのか…。まあ普通に考えれば増井の登板は1イニングだが、それはあくまで起用法の問題。穿った見方をすれば畑中氏は増井の降板をばらす機密漏洩をしてしまった事になる<>。敗戦処理。( @haisenshori )が誤り<!?>を非公式RTで指摘したが反応はなかった…。

最終戦もマリーンズは敗れた。まずはファイターズナインがレフトスタンド前まで出向き、レフトスタンドを埋めたファイターズファンに挨拶。
Dsc_0268その後、レフトスタンドのファイターズ応援団から「頑張れ頑張れマリーンズ!」とマリーンズ応援団にエールが送られると、ライトスタンドのマリーンズ応援団から「優勝おめでとうファイターズ!」「セ・リーグ倒せファイターズ」などとファイターズ応援団に向けてエールの交歓が始まった。やがてマリーンズ応援団が「稲葉ジャンプ」を始めたり、それに対してファイターズ応援団が「西村ダンス」で返すなど最終戦ならではの光景が繰り広げられ、スタンド全体が暖かいムードに包まれた。

そしてマリーンズの最終戦セレモニー。マウンド付近に西村監督以下、コーチ、選手が整列し、西村監督から今年一年の挨拶がなされた。
Cdsc_0310
5位という結果だけに西村監督の口からは悔恨の言葉が次々と出たが、「すべて監督の責任」と自ら「辞任します」とまで言った。

既に報道で公になっているとはいえ、監督本人の口から語られるのは何とも切ない。


最後にファンへの感謝を込めたペナントを持っての場内一周。失礼ながら7日に観た優勝ペナントを持ってのジャイアンツナインの場内一周とはさすがに趣が異なった。

ただ、マリーンズのセレモニーであるにもかかわらず、なおかつ22時になろうという時間帯なのにレフトスタンドのファイターズファンの多くが残っていて、これがマリーンズファンの琴線に触れたようだ。
Cdsc_0329ちなみに比較する筋合いではないだろうが、前述のジャイアンツの最終戦でジャイアンツナインが場内一周するときのレフト側ビジター応援席は…。
Cdsc_0303


見なかったことにしよう…。


セレモニーが終わり、感極まったのか西村監督はかぶっていた帽子をスタンドに投げ入れた(冒頭の写真)。ただ現役時代に二塁手と外野手で1回ずつゴールデングラブ賞を獲得した名手も52歳。ネットを越すことが出来ずダッグアウトの屋根の上に乗っかってしまった。

この後、里崎智也もユニフォームを脱いでスタンドに投げ入れ。
Dsc_0388こちらもネットを越すことが出来なかったが、里崎はダッグアウトの上に乗って再度スタンドに投げ入れると共に、西村監督が投げた帽子もスタンドに投げ入れた。

Dsc_0391
Dsc_0392


里崎、いい奴じゃないか!

 

西村監督、31年間お疲れ様でした。

西村監督は球団に残るのだろうか?オリオンズ~マリーンズ一筋で現役、コーチ、監督とずっとユニフォームを着続けていたことを考えると、一度外に出て評論家活動をするのもいいだろう。伊東新監督になるのかわからないが、マリーンズというのは不思議な球団だから、来年きっと再浮上してパ・リーグをかき回すと思う。そうなれば評論家西村の需要も発生する。そしていずれまた、マリーンズが西村元監督を必要とする時が来ると思う。あるいは大石大二郎の様にライバル球団から迎えられるかもしれない。その時のためにリフレッシュも兼ねて外に出るのもいいだろう。
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