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2012年3月21日 (水)

斎藤佑樹を開幕投手に指名したことが問題なのではなく…

Dsc_0189_219日、ファイターズの栗山英樹監督が今月30日に行われるパ・リーグ公式戦開幕戦、対ライオンズ戦の先発投手に斎藤佑樹を指名したことを公表した。

 

昨年まで五年連続で開幕投手を務めていた「大エース」ダルビッシュ有がポスティング移籍で退団し、誰がその座を奪うか注目されていたが、おそらくは多くのファンがイメージしたであろう武田勝ではなく、二年目の斎藤佑樹だった。 

 

 

「斎藤が開幕投手で大丈夫か?」、「武田勝がかわいそう」などファイターズファンからも疑いの声が出ている様だ。

 

などファイターズファンからも疑いの声が出ている様だ。

 

だが、もうすぐ公式戦開幕を迎えるファイターズに対して今敗戦処理。が最も心配していることと比べれば、開幕投手が斎藤なのか武田勝なのかということは大した問題ではない。

 

(写真:早々と開幕投手を斎藤佑樹と発表した栗山英樹監督。2012年3月撮影)

 

Dsc_0030勝利数でこそボビー・ケッペルに劣っているものの、防御率でケッペルに大差を付けている武田勝が開幕投手の本命と普通にファイターズファンは考えているだろう。だが栗山英樹監督はその武田勝ではなく、斎藤佑樹を指名した。

まずはファイターズで昨年先発で勝利を挙げた投手を列挙する。

ケッペル 26試合146敗 防御率3.22
ウルフ  26試合1211敗 防御率3.60
武田勝  25試合1112敗 防御率2.46
斎藤佑樹 19試合6勝6敗 防御率2.69
糸数敬作 5試合2勝1敗 防御率4.50

八木智哉 3試合1勝1敗 防御率4.20

【参考】
ダルビッシュ有 28試合186敗 防御率1.44


「大エース」が抜け、この中から選ぶと考えるのが普通であろう
(今季のローテーション入りが期待される吉川光夫は昨年未勝利なので除外)。誰を開幕投手に選ぶかは監督が、チームとして開幕戦をどう位置づけしているかによる。

開幕戦を年に一度の特別な試合と見るか、144試合ある公式戦の中の単なる1試合と見るか、あるいは開幕からの2カードか3カードを一区切りと考えてローテーションを組むなど、いろいろな考え方があるだろう。

対戦相手のライオンズで開幕投手と予想されるのは一般的には涌井秀章。オープン戦での結果が完璧ではないらしく、まだ渡辺久信監督から景気の良い言葉は出ていない様だが、本命ではあろう。涌井に次ぐ安定感の岸孝之とベテランの西口文也のコンディションが悪く開幕に間に合うか微妙らしい。ファイターズに相性の良い帆足和幸がFA移籍で去ったため、他には石井一久、牧田和久、ルーキーの十亀剣あたりが開幕ローテーションに加わりそうだ。そうなると安定感随一の涌井との勝負で武田勝を避け、斎藤をぶつけておいて三連戦の二戦目、三戦目を重視という考えに栗山監督が至っても不思議ではない。

栗山監督は監督就任会見で自分の目指す監督像として、三原脩元監督を挙げた。ジャイアンツや西鉄ライオンズ、大洋ホエールズで優勝監督となった名将で日本ハムが球団を買収した時の初代の球団代表だ。栗山監督の背番号80は三原元監督が最後に監督を務めたヤクルトアトムズ時代の背番号に因んだという。その三原元監督は「三原魔術」と呼ばれる奇策を数々的中させたという。栗山監督が三原元監督を理想とするならば、オーソドックスな発想では考えられない策を講じても不思議ではないと思う。

もちろん、斎藤で涌井に対して勝ち目がないとは敗戦処理。も言わない。
Dsc_0122
ただ一般的な開幕戦を特別視する傾向からすると、斎藤では開幕投手は荷が重いと普通のファンは考えるだろうし、“本命”の武田勝のモチベーションの低下をファンが心配するのもよくわかる。だから斎藤の開幕投手抜擢、武田勝第二戦先発なら斎藤と武田勝の当事者二人だけでなく、チームの全員、少なくとも一軍選手全員に対してどういう意図で武田勝でなく斎藤で開幕戦に臨むのかを説明し、意思の疎通を図らねばならないだろう。

開幕投手にあっと驚く人選というと、最近では2004年のドラゴンズの川崎憲次郎や、1996年のマリーンズの園川一美が思い出される。園川に関しては拙blog3月5日付 週刊ベースボール編集長の「予告打順」案 で触れた様に、予告先発ならぬ予告スタメンだったため、完全に裏をかかれた相手ホークスの王貞治監督は激怒したが、開幕投手に定義や資格はないのだから、相手の開幕投手にケチをつけるのは筋違い。ただ川崎や園川と今回の決定的な違いはまだ約二週間先という時点で発表したと言うこと。これが昨年までのダルビッシュなら、契約更改を済ませた翌日に梨田昌孝前監督が「予告」しても驚かないが、斎藤先発をこんなに早く公表する理由があるのかというのは確かに謎だ。

一説によると開幕戦のチケットの売れ行きが伸び悩んでいるから発表を早めたとのことだが…。

実は敗戦処理。は個人的にはケッペルを開幕投手に推したかった。
Dsc_0006
ダルビッシュのいない今シーズン、ファイターズは「エース」不在の状態で一年間を戦わざるを得ない。ダルビッシュの代役が出来る投手を獲得する事が不可能なのは間違いないが、トレードなり新外国人の投手も獲得していない。ボビー・スケールズを解雇した代わりの新外国人は投手でなく野手のターメル・スレッジだった。となると先発ローテーション投手で力を合わせて皆で精度を高めるしかない。ならばダルビッシュに次ぐNo.2と誰もが見なすであろう武田勝に開幕投手を含めローテーションの柱になってもらうしかないと普通は考えるだろうが、敗戦処理。は、武田勝は現状のファイターズの先発ローテーション投手の中でNO.1であることは認めるが「エース」にはなり得ないと個人的には思っている。

印象でものを言ってしまって申し訳ないが、同じ勝つのでもだいたい六回まで投げてリリーフを二人はさんで武田久が最後を締めくくるという印象がある。昨年の武田勝は11勝だったが、勝利投手になった11試合の平均投球イニングは6.79だから実際には平均で七回の二死までは投げている計算になるが、「大エース」ダルビッシュは18勝した試合の平均投球イニングが8.39。敗戦投手になった6試合の平均ですら8イニングだ。当然、先発投手が長いイニングを投げれば毎試合ベンチ、ブルペンで待機しているリリーフ陣の負荷を軽くできる。そこまで成し遂げているから「大エース」なのだが…。

ダルビッシュが別格なのはわかるにしても比較されるのは避けたいところ。それならば武田勝より勝ち数は多いケッペルを開幕戦に先発させてローテーションの一番手に回した方が、見ているファンにもダルビッシュの穴を特定の投手で埋めようと思っていないことが明らかになる。

因みにケッペルの14勝の平均投球イニングは武田勝に遜色ない6.71。斎藤は5.89ブライアン・ウルフ5.78になる。
Dsc_0006_2
どの投手も中継ぎ、セットアッパーを経て武田久にたどり着くことになる。


昨年のシーズン終盤の失速は得点力の低下による面が大きかったと思うが、見方を変えればリリーフ陣がパンクしてパニックにならなかったのが不思議なくらいだ。いわゆる「勝利の方程式」組では宮西尚生が終盤に調子を崩したくらいだった。それも石井裕也の健闘でおおむねカバー出来た。

ダルビッシュが抜ける今季はリリーフ陣に頼る比重がさらに増す。毎試合ブルペンで待機するリリーフ陣は何年も連続で好成績を残すことが難しいことは歴史が証明している。そもそも武田久ですら、まだ二年連続でクローザーとして安定した成績を残したことがない。


その辺を考えれば、スケールズの代わりの外国人はウルフやケッペル並みの先発投手であるべきだろう。スレッジを獲るなというのではない。マイカ・ホフパワーを残したのが妥当なのかということだ。もっとも、ダルビッシュのポスティング・マネーをもってすれば外国人枠のだぶつきくらいは痛くもかゆくもないはずだ。今からでも遅くない。メジャーリーグの開幕登録に漏れた投手の中から日本向きな投手を獲得して欲しいものだ。


ダルビッシュの抜けた穴をどうするのかということの具体的な方策が見えてこないまま開幕を迎えることの方が問題であって、開幕投手を誰にするかは重要ではあるが、それに比べれば大した問題ではないと思う。

ただ、武田勝は今年34歳になる。最初で最後の開幕投手のチャンスかもしれない気がするのが…

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