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2011年11月21日 (月)

菅野智之、ファイターズ入団を拒否して一年浪人へ。

Dsc_0047 日本シリーズから一日空けた21日、ファイターズからドラフト1位指名を受けた東海大学の菅野智之が予て熱望しているジャイアンツ入りを目指し、ファイターズへの入団を拒否することを表明した。

ファイターズの山田正雄ゼネラルマネージャーは正式なものではないとして、交渉期限の来年3月まで粘り強く交渉するとコメントしたようだが、伯父である原辰徳が率いるジャイアンツを「特別な球団」と位置づける菅野だけに翻意させることは難しいだろう。

なお菅野は社会人野球などに進むと二年後のドラフト会議まで指名対象にならないので、浪人という形で来年のドラフト会議での指名を待つという。

(写真:ファイターズの入団を拒否した東海大学の菅野智之。2011年4月撮影)

予想はしていたが、やはり菅野は当初のジャイアンツ志望を貫くようだ。

 

 

ドラフト制度は球団間の戦力の均衡化を図る目的で制定されているが、指名された球団に入らないとプロ野球選手になれないというわけではないから、次の機会を待って志望球団に指名される自信のある者は入団を拒否して次の機会を待つというのも一つの選択肢だ。ファイターズファンとしては即戦力を見込んで指名したドラフト1位の選手に入団拒否をされるのは痛いが、これもまたドラフト会議の醍醐味だ。

またこれで両チームのファンががやがや騒ぐと思うが、ジャイアンツへの入団を強く志望していて相思相愛と言われる菅野をファイターズ(他球団)が指名するのもドラフト制度のルールに則った権利であり、菅野がそれを拒否するのも、ドラフト制度のルールに則った権利行使である。ジャイアンツを含む複数の球団においてドラフトで獲得したいアマチュア選手に不正な裏金を渡していたことが発覚し、逆指名、自由獲得枠、希望枠と名称を変えながら成立していた、有力選手と相思相愛の球団による、抽選などを経ずに獲得できる制度がなくなったのだから、特定の球団にこだわる、あるいは行きたくない球団に指名されてしまった場合にはこういうことは起こる。

ファイターズファンの中には、このような入団拒否、次のドラフトで指名待ちということを認めていると、次から次へとこういうことが起きると憤慨している意見も見られるが、さすがに指名されたらその球団に入らなければならないとか、拒否したら他の球団には入団できないと拘束するのは無理があるだろう。高校生が入団を拒否して社会人に進んだら三年間は指名の対象にならないとか、大学生が入団を拒否して社会人に進んだら二年間は指名の対象にならないといった一定の制約はあるわけで、拒否する側にも一定のリスクはあるわけだ。

それゆえに菅野は社会人野球には進まずに浪人するというが、これはファイターズ入団を拒否した菅野にとってベストな選択なのだろうか?

大学四年時のドラフト指名を拒否して浪人した投手というと江川卓を思い出す。

江川は一年間、出身校である作新学院高校の職員という形でアメリカに留学してアメリカでトレーニングを積んだが、本格的なトレーニングと実戦を積み重ねることが出来ず、一年目は怪物江川にしては物足りない成績だった(それでも6月からの一軍生活で9勝10敗、防御率2.80=リーグ3位はさすがだったが)

技術的なことには疎いが、たとえ一年間遠回りをすることになっても、投手菅野を大きくするには社会人野球のチームに入った方が良いと思う。名門チームに入れば、きちんとした練習プログラムを組んでもらえるし、国際大会の機会もあろう。うまく自分を磨けば、結果的にプロに入ってからの選手寿命が長くなるということもあるかもしれない。

一部報道では日本生命とか、JX-ENEOSなどが、菅野がファイターズ入りを拒否した場合の受け入れの意思表示をしているそうだ。両チームとも社会人では強豪だ。そこで鍛える方が良いと思う。ただJX-ENEOSだけに、油を売っているようでは意味が無いが…<>

また、見逃されがちであるが、この指名拒否→次回指名待ちという行為をドラフト破りと見る向きもあるが、今回の例にすれば、ジャイアンツは来年、菅野が浪人という特殊な形態で調子を崩そうが、菅野を1位指名せざるを得ないのである。おそらく長野久義に対し、交渉権を持つマリーンズ球団との交渉権が切れた翌日に1位指名を確約したのと同様に、菅野に対しても、野球協約上のファイターズとの交渉期限が切れた途端に1位指名を宣言するだろう。長野も澤村拓一も、そして今年のドラフト会議の前の菅野にしても、直前まで所属団体、長野ならホンダ、澤村なら中央大学、菅野なら東海大学で腕を磨けたが、来年の菅野は東海大グループなどからの支援を受けるのであろうが、ベストな調整を出来ないのである。それでもジャイアンツは菅野を指名せざるを得ないのだ。そして来季の成績にかかわらず原辰徳監督を解任できないのだ<>。来年はアマチュア野球に疎い敗戦処理。でも知っている亜細亜大学の東浜巨がいるが、ジャイアンツはどうするのか?

今回は監督と選手が伯父と甥という希有な事例なのでいろいろと邪推しがちではあるが、一年なり二年待つ方も、一年後なり二年後に指名する方も、お互いにそれなりのリスクを負うのである。

こう考えると、現行のドラフト制度でいわゆる囲い込みを阻止することは出来ないが、ある程度の抑止効果はあると思う。そして、戦力の均衡化を求める以上、相思相愛は残念ながら優先順位としては認められず、それを破っての指名は許されるべきであるし、その指名を拒否する権利もまた等しく認められるべきである。

このように書くと、敗戦処理。に対して「オマエは巨人と日ハムのファンだから、どちらに転んでもいいからそういう書き方ができるんだろ!」という意見が出るかもしれない。その批判を受けるのは立場上仕方がない。だが説得力がないかもしれないが、強行指名がファイターズ以外の球団だったとしても、同じ事をエントリーで書いていたと思う。

敗戦処理。は現行のドラフト制度を肯定している。拙blog1027日付けエントリー ドラフト会議の醍醐味 で書いたように、単独指名に果敢に挑む球団があってこそのドラフト会議だ。この件に関して最も意義深かったのはファイターズが菅野を1位指名したことである。一昨年の長野はともかく、澤村に続き菅野までが無抽選でジャイアンツに交渉権が渡るようではドラフト会議の、ドラフト制度の意味が無い。

かくしてファイターズは貴重なドラフト1位指名選手を棒に振ってしまったのだが、そこは卓越した野球理論の持ち主が何とかしてくれるだろう。

今はただ、前述のドラフト会議の醍醐味に対してジャイアンツファンからヒステリックなコメントが寄せられたのと同様に、本エントリーに対してファイターズファンからヒステリックなコメントが寄せられないことを祈るだけだ。ジャイアンツファンの中でもごく少数だったと信じているが、同じ穴の狢を見たくない。

【参考エントリー】

1月1日付エントリー二年連続でジャイアンツにドラフトの目玉を囲い込みされて黙っているの?

424日付エントリージャイアンツのドラ1予定、菅野智之を観てきた

1027日付エントリードラフト会議の醍醐味

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