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2011年10月27日 (木)

ドラフト会議の醍醐味

01 今日(27)行われたNPBの新人選択会議で、ジャイアンツの単独1位指名が濃厚と思われていた東海大学、菅野智之投手に対し、ファイターズも1位指名。そして抽選の結果、ジャイアンツでなくファイターズが菅野の交渉権を獲得した。

菅野はジャイアンツの原辰徳監督の甥っ子であり、立場上これまでは表明できなかったがジャイアンツ入りを熱望していた。昨年のドラフト会議でジャイアンツが1位指名した澤村拓一もジャイアンツ志望が強いと見て他球団が敬遠したフシがあり、血縁関係のある今年も…という感じが各種報道ではあったが、ファイターズが敢然と指名。そして交渉権を獲得してしまった。

こんな劇的なドラフト会議はいつ以来だろうか…?

(写真:菅野のおじ、原辰徳ジャイアンツ監督と、祖父に当たる原監督の父、原貢東海大学野球部顧問 200412月撮影)

ファイターズがやってくれた!

元々ファイターズの指名選手は例年、球団担当記者でもわかりづらいらしく、昨年のドラフト会議当日のスポーツ新聞では1位指名を澤村拓一と予想していた新聞もあったほどだ。今年も山田正雄ゼネラルマネージャーの「二人までは絞った…」というコメントの真意を測りかねたのか、今日の日刊スポーツはファイターズの1位指名を明治大学の野村祐輔と予想し、スポーツニッポンは東洋大学の藤岡貴裕と予想していた程だ。ところがふたを開けてみたらジャイアンツ以外の球団では唯一、菅野を1位指名した。

ドラフト会議が近づけば近づくほど、ジャイアンツが菅野を単独指名するという情報ばかりが流布された。今朝のスポーツニッポンの1面はまるでスポーツ報知かと見間違うくらい菅野の単独指名を強調していたし、昨日のテレビ朝日系「報道ステーション」のスポーツコーナー、一昨日のフジテレビ系「すぽると」でも単独指名を見越しての菅野特集を組んでいた。

確かに、血縁関係は尊重してあげてもいいだろう。ドラフト制度のような発想のない世界では、例えば若貴兄弟は父が指導する藤島部屋に入門したし、林家正蔵三平も父の先代林家三平の元に入門した。しかし、ドラフト制度の根底にある、戦力の均衡化という発想の元で血縁関係における優先や例外規定がない以上、どこの球団も本来はそれを理由に指名をためらう必要は無いはずなのだ。そしてジャイアンツは昨年もドラフトの有力候補である中央大学の澤村に、希望球団があることを、ジャイアンツのOBでもある高橋善正監督が口にしたことをきっかけに強い相思相愛関係にあることをアピールして他球団に他の選手へのシフトをさせることに成功させた。一昨年の長野久義も単独指名だったが、長野の場合はそれまでに二度他球団の指名を断るという遠回りをしていたが、澤村は何のリスクも負わずにジャイアンツの単独指名を受けた。ジャイアンツの企業努力と言えないこともないが、こんなことではドラフト制度の意味が無くなる。敗戦処理。は今年の1月1日にその事を危惧し、年頭に 二年連続でジャイアンツにドラフトの目玉を囲い込みされて黙っているの? をエントリーした。

今年も事前情報ではジャイアンツ以外の他球団は菅野以外の有力選手に流れ、ジャイアンツによる菅野の単独指名が成立してしまいそうな雰囲気だったが、ファイターズが良い意味で空気を読まなかった。

もちろん現時点では菅野の交渉権をファイターズが獲得したというだけで、菅野はファイターズ入団が義務づけられるわけではない。これからよく考えて決めれば良いだけのことだ。ジャイアンツとファイターズをともに応援している敗戦処理。だが、ドラフト制度の形骸化は好ましくないと考えているから、ファイターズが菅野の交渉権を獲得したことを喜んでいるというより、ジャイアンツ以外の球団が菅野を指名したということに意義があると思っているのである。極論を言えば、ファイターズ以外の球団でも良かったわけで、抽選の結果、ジャイアンツが交渉権を得ていたとしても、それはそれで構わない。要はジャイアンツ以外の球団がどこも指をくわえてみているだけで指名をせず、ジャイアンツの単独指名に終わってしまうというのが我慢ならなかったのだ…。

敗戦処理。はファイターズが菅野を1位指名したことと、交渉権を得たことをともにツイッターで知ったが、両球団のファンやそれ以外の球団のファンがいろいろな事をツイートしていた。自分の球団が菅野を指名しなかったことを棚に上げて「日ハムよくやった」と言っている他球団のファンや、「血縁関係に割り込むな」などとお門違いな事を叫ぶジャイアンツファン等様々だが、今のところこのドラフト会議における菅野の指名に対し、誰もルールを破ったり、後ろ指をさされることはしていない。「ルール違反ではないが、血縁関係があるのだから配慮すべきではないのか」という意見があるようだがジャイアンツは五年前の高校生ドラフトの1巡目にドラゴンズの堂上剛裕の弟であり球団の寮長の息子である堂上直倫を指名していた。

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02 かつての栄養費問題以降、さすがに露骨な札束攻勢で有望選手の周囲(監督など)を囲い込むというやりかたは表向きにはなくなっているようだが、選手に特定球団への強い希望があり、その球団もその選手の獲得を希望している場合、選手の希望を叶えてあげたい監督は、希望球団以外のスカウトにお断りを入れるという。そのお断りの仕方が、人によっては「○○を指名しても行かないよ」等という甘いものでは無く、「○○を指名するようなら、来年以降も考えないといけないね…」等と出入り禁止をにおわせるという。それはあくまで監督としての親心である。ならばその学校のOBがスカウト部隊にいれば突破口になり得るかというと実際は真逆のようで、野球部OB会として圧力がかかってくるという。

もちろんこれはあくまで噂話。敗戦処理。もインサイダーではない一介の野球ファンに過ぎない。ただ、「ドラフトの目玉!」なのに指名球団数が少ない場合は何かあるのかもしれない。そしてファイターズのスカウト陣の中には東海大学出身者はいないらしい(それどころかプロ未経験者もいるという)。

繰り返しになるが、菅野はまだファイターズに入団すると決まったわけではない。

Dsc_0033 昨年の斎藤佑樹同様、菅野が所属する東海大学は明治神宮大会に出場するから、どのみち入団交渉は遅れるだろう。どうしてもジャイアンツに入りたいのであればかつての江川卓元木大介のように浪人生活を送るか、長野のように社会人に進むなりの選択をすれば良い。たとえ菅野が入団拒否をしても、敗戦処理。はブーイングをするつもりはない。ファイターズも長野の例もあり、入団拒否のリスクくらいは考えているだろう。今はジャイアンツの単独指名という事態にならずに済み、久々にドラフト会議らしいドラフト会議にしてくれたファイターズ球団に感謝している。

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