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2010年9月26日 (日)

負けられない試合に負けちゃった。

Dsc_0141 「もう負けられない」ジャイアンツだが最下位のベイスターズに敗れてしまった。

諦めの悪い敗戦処理。は、まだ一縷の望みをと横浜スタジアムに向かった。残り7試合全部に勝っても逆転優勝できるか定かではないが、とにかく目の前の試合を一つずつ勝つしかない。だが残念ながら、今季のここまでの苦境を凝縮したような試合の末、 致命的な一敗を喫した。

(写真:八回裏のピンチに自ら足を運び、マウンドの越智大祐らを鼓舞する原辰徳監督)

今日の直接の敗因はラミレスの本塁打でしか得点を挙げられなかった打線だろう。こういう「負けられない」状況では特にビジターでは同点ではなくリードするのが望ましい。小笠原道大が三つの三振を含む四打数無安打だったのが響いた。

Dsc_0091 ラミレスの二発がいずれもソロ本塁打だったのもそのせいで、この試合に限ってはガッツがブレーキになったが、ガッツひとりでなく、七回表の無死満塁を逃したのがすべてだろう。

先発のセス・グライシンガーはあのまま続投させていたら何点取られていただろうという内容なので3イニングで降板させたのは正解だと思うが、3イニングで降板させざるを得ないような投手をこの状況でも投げさせなければならないのが痛い。そもそも、いくら過去二年間先発ローテーションの中心的存在だったからといって、今年は故障で出遅れ、まだ1勝もしていない投手を先発で使わなければならないのが苦しいところだ。

だがたまたま打順の巡り合わせが悪く、二番手の高木康成にしろ、三番手の朝井秀樹にしろ、投げ終えてすぐに打席が回るという形になり、高木は打席に立ち、朝井は1イニング投げただけで代打を送られた。

高木はともかく、朝井は同点に追いついてからの登板だったので例えば谷佳知を引っ込めるなりして打席の遠い打順に入れて2イニング投げさせる事も出来たはずだ。七回表に朝井に代打を出したものの勝ち越しを逃したあと、同点の七回裏に越智大祐を起用した。

いつもなら越智でなく、久保裕也の場面だ。しかし既にチーム新記録の76試合に登板している久保の負荷を考えたのか、越智に2イニングという選択になったようだ。ただ越智も連投だ。いつもなら八回に登板する越智を同点なのに前倒し。久保でもなく山口鉄也でもなく越智を起用したのは、越智しかいなかったからだ。

いつもなら久保が投げる場面で久保を使うのを躊躇せざるを得なかったのは登板過多の影響に違いあるまい。そして久保が登板過多にならざるを得なかったのは久保以外にマウンドに送り出せる投手がいなかったから。いなければ多少の授業料を払ってでも育てればいいと思うのだが、原辰徳監督はとにかく久保で目の前の試合を確実に拾いに行った。

憶えている人は少ないかもしれないが、昨年も越智と山口以外にはせいぜい豊田清くらいしか接戦で使える投手がいなかったが、木村正太という投手を最初は敗戦処理からはじめて、だんだんに挽回可能なビハインドな点差で起用できるようにし、日本シリーズでも敗れた二試合に登板し、「勝利の方程式」組の負荷を軽減する形で貢献した。今年はその木村が春先から故障したのも誤算だったが、昨年の木村に相当する投手が出なかった。というか、作ろうという気配すらなく、ようやく終盤になって高木とMICHEALが使えたくらいだ。

木村では印象が薄いというならば、今日パ・リーグで優勝を決めたホークスの勝利の方程式が最初は「SBM」だったのが「SBM48」になり、「SBM48チョ」となったのを考えればわかりやすいだろう。摂津正、ブライアン・ファルケンボーグ、馬原孝浩の三人が盤石なのは言うまでもないが、イニング前倒し登板の回避や、大量リードの最終回に温存できるようになったのは甲藤啓介、森福允彦の一本立ちがあったからだ。

信頼してマウンドに送り込めるリリーフ陣が限定されているのに、先発投手を出来るだけ長く引っ張ろうという発想は無かったようで、今日のグライシンガーのように、今季一度も、らしい投球をしておらず、継投策に頼らざるを得ないことは想定できるにもかかわらず、前日の藤井秀悟も五回途中で代えてしまい、リリーフ陣に二日続けてのフル回転を頼まざるを得なくなる。藤井、グライシンガーの順での先発は先週も同様で、藤井を4イニング無失点にもかかわらずすぱっと代えたため、翌日は右手に打球を受けたグライシンガーを続投させて逆転本塁打を食らう。これをちぐはぐといわずして何をちぐはぐというのか。

結局、今年のジャイアンツが今現在この位置にいるのは我慢が出来なかったからじゃないかと思う。

先発投手を我慢して引っ張る。

接戦で使える投手を育てるため、我慢して若い投手を起用する。

昨日最終戦を終えたファームは惜しくもリーグ二連覇を逃したが、最後の方は福田、野間口貴彦、金刃憲人、西村健といった一軍で先発ローテーションに入って欲しいレベルの投手達が、イースタンで先発ローテーションで投げるのではなく、これでもか、これでもかと次から次へとショートリリーフで出てくるのだから、一軍も二軍もどこか歯車が狂っているとしか思えない。

もっとも、たとえ投手陣がそうでもそれを打って取り返すことが可能なはずの層の厚い打線があるはずなのに、爆発しなかったのも痛い。特にナゴヤドームでの音無しぶりはドラゴンズ投手陣のレベルの高さを割り引いても物足りなく、今日の貧打、拙攻もナゴヤドームを彷彿とさせた。

4位スワローズとのゲーム差を考えれば、クライマックスシリーズ進出は何とかなりそうだから、仮に優勝を逃しても…という考え方もあろう。しかし、原監督が掲げているように目標は昨年を起点とする五連覇なのである。優勝の可能性がわずかでも残っている限り、それに向けて最善の手を尽くすべきであるし、ファンとしてもそれを信じて応援したい。

しかしジャイアンツのここに来ての失速はシーズン当初から抱えてきた課題をおざなりにしていたツケが最も大事な時期に出たに過ぎないのである。今日の様に越智が打たれたり、あるいは久保や山口が打たれてもそれを責める者は少ないだろう。しかしその原因を突き詰めていくと…。

一方のベイスターズは、今日敗れると日本プロ野球初の三年連続90敗という残念な記録を樹立してしまうところだったが、とりあえず先送りした。

七回には力尽きた感じだったが、そこまではラミレスの日本の本塁打のみの失点と、大きなカーブを武器にプロ入り初登板で好投した眞下貴之はルーキーで、これまではファーム組織の「湘南シーレックス」で腕を磨いてきた。

Dsc_0043 (写真:今日プロ入り初登板で先発に抜擢された眞下貴之。これが正真正銘のプロ第一球。)

21日のこのカードで好投した三年目の田中健二朗とともにシーレックスの忘れ形見と言ったところか。

そして体調不充分で昇格が遅れている筒香嘉智に先駆けて一軍入りを果たした北篤が七回裏に代打で登場して越智からプロ入り初安打を放った。シーレックスでは「Dr.スランプ」の替え歌で応援される、投手から野手に転向して二年目の左打者は先日イースタンの年間安打記録を更新したファイターズの杉谷拳士に肉薄する安打数を放っている希望の星なのだ。

Dsc_0176 北は試合後にスタジアム正面のステージで行われるイベントに今日のヒーローのホセ・カスティーヨらと出演していた。「湘南シーレックス」は今年でその名称が消滅するが最後まで一軍に新鮮な力を供給し続けたことになる。

ジャイアンツもベイスターズもそれぞれの立ち位置で終わりのない闘いをまだ続けているのである。

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