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2007年7月10日 (火)

ファン選出の松本輝投手が辞退-オールスターのファン投票について考える(2)

Bb01 ゴールデンイーグルスからの大量選出で物議を醸している今年のオールスターゲーム。当のゴールデンイーグルスは中継ぎ投手部門で選出された松本輝投手が出場を辞退することを決めた。選出された8人中、松本が二軍落ちしていることもあるが、ファームで右足を故障したという。どちらにしても登板できそうもない選手を辞退させることで、組織票疑惑への批判をかわそうとしているといったら言い過ぎか<苦笑>?パ・リーグで同一球団から8選手がファン投票で選出されたのは1978年のファイターズ以来だが、この時のファイターズは「組織票」の成果であることを認め、2選手を辞退させた。この二つの出来事を必ずしも同じ次元で比較出来るかどうかは微妙だが、当時からファイターズを応援していた敗戦処理。としては良い機会なので当時のことを調べてみた。また、当ブログに頻繁にトラックバックやコメントを寄せていただいている Eagles fly free さんのブログにこの件に関する非常に興味深いエントリーを発見したのでそれを参考に再び思いを綴ってみる。

(写真:当選確実と思われた武田久と森本稀哲が落選し、組織票のせいだと逆恨みしてマスコットを拉致しようとするB☆Bと、罪の意識にさいなまれてバツの悪そうなクラッチーナ。もちろん捏造です。)

まずは29年ぶりの珍事(不祥事と書くべきか<苦笑>)を考えるに際して29年前のことを振り返ってみた。もちろん敗戦処理。は当時からファイターズファンであった。

地元の図書館で朝日新聞の1978(昭和53)7月の縮刷版を読んでみた。

驚く無かれ、異常な大量投票が表面化したのが最終中間発表というところまで今回と同じなのである。

ちなみに最終中間発表でポジション別にトップに立ったファイターズの選手は7月8日付の記事によると以下の通り。

(赤文字がファイターズの選手で、それ以外は他球団の選手。数字が投票数。下段の選手が第二位、外野手は第四位)

投手  佐伯和司            64,009

    高橋直樹            53,953

捕手  加藤俊夫          123,042

    野村克也()      58,089

一塁手 柏原純一          148,094

    加藤秀司()      67,738

二塁手 富田勝              106,541

    マルカーノ()  70,501

三塁手 古屋英夫          106,730

    有藤道世()     56,586

遊撃手 菅野光夫            78,362

    定岡智秋()      53,189

外野手 ミッチェル      122,914

    福本豊()        109,404

    千藤三樹男         83,626

    永淵洋三             64,025

当時は中継ぎ投手、抑え投手、指名打者のファン投票は無し。

選手名の右に球団名があるのはファイターズ以外の選手。

O=オリオンズ(現マリーンズ)

B=ブレーブス(後のブルーウェーブ、現バファローズ)

H=ホークス

当時の感覚で、このメンバーの中でファン投票で選ばれるとしたら、せいぜい一塁手の主砲柏原か、この時点でパ・リーグの本塁打王争いのトップに立っていたミッチェル(この年のパ・リーグ本塁打王)くらいではなかろうか。記事によるとこの最終中間発表の前日に比べてファイターズ選手への票は一日で約76,000票増えたそうで前日の時点ではトップは柏原だけだったそうだ。

9ポジションで8人。占有率では今年のゴールデンイーグルスを上回る。ちなみに一球団からファン投票で8人が当選したのはこの前に1973年のジャイアンツに前例があり、V9を目指しながら成績が振るわずに苦戦したシーズンにもかかわらず捕手部門でタイガースの田淵幸一が選出された以外の8ポジションをジャイアンツの選手が占めたが、苦戦を強いられるジャイアンツへのファンの叱咤激励の票という受け取られ方をしたようだったが、ファイターズの場合はそうではない。この記事では当時のファイターズのフロントの重鎮が組織票の存在を認めている。

ファイターズ今井俊一・営業担当重役

「少年ファイターズの会員35,000人に一人五枚ずつの投票用紙を渡した」

今から29年前。当時はまだ各球団のファンクラブ組織は今ほど充実しておらず、ファイターズの「少年ファイターズ」はその先鋭的組織だった。そして当時の観客動員においてパ・リーグではファイターズはトップだった。

蛇足ながら敗戦処理。は少年ファイターズの会員ではない<苦笑>

結局最終的なファン投票の集計では投手部門で第二位だった高橋直が佐伯を抜いてトップに立ったが8人当選という結果は変わらず。佐伯も紛れもないローテーション投手だったが「エース」が逆転当選したのはせめてもの良心か<苦笑>?球団は直ちに古屋と菅野の出場辞退を発表した。表向きにはあまりにファイターズの選手ばかりが一位に選ばれると他チームファンがオールスター戦への興味を無くすことに配慮しての辞退だった。

今よりもはるかにセ・リーグとパ・リーグに人気の格差があり、パ・リーグ自体への関心が薄かった時代だからこそ、その中で先鋭的なファンクラブ組織を持つ球団がファンに応募用紙を配布したら投票全体を凌駕する結果になってしまった。大学や社会人の有力選手を次々とドラフト上位で獲得してすぐに抜擢してポジションを固めていくことで旧東映色の濃い選手を次第に去らせ、大沢啓二監督の元、新しい球団像を創っていた当時のファイターズ。大沢監督就任三年目にしてこの年は前後期通算で初めてのAクラスに進出した。この後もさらに新人育成、補強を続け、この三年後の1981年に「日本ハム」として初めてリーグ優勝を果たした。そんな発展途上期の出来事だった。

そして、今年のゴールデンイーグルス。

まずは Eagles fly free さんのブログ、()とむプロ野球研究所~球界の危機はいまだ続いている~内の本テーマに関する投稿をお読み下さい。

【参考投稿】

非常識な球団に、非常識なファン~ガリバーオールスターゲーム、最終中間発表から~(修正あり)

「コスト0円」で出来る、組織票対策。

「回収率」という名の、トリック。

この中でも特筆すべき投稿は「回収率」という名の、トリック。

で、この中で親会社グループを含む、組織ぐるみの「組織票」疑惑に関して具体的にデータを挙げて分析しています。この客観性は単に過去の類似する事例を紹介し、感覚で批評している某・敗戦処理。氏とは天と地ほどの差があります。これを読む限りは推定有罪です。

また「コスト0円」で出来る、組織票対策。では具体的な再発防止策を提案されています。確かに現行の様々な投票方式は便利という点ではいうことないですが、便利なものほど悪用されやすい側面があるということです。より多くのファンの人に気軽に投票してもらう。多くの有効投票数が集まるということはオールスターゲームのステータスの高さを証明し、スポンサーへの売りにもなります。しかし特に今回の結果を見る限りではこの便利さは明らかに悪用されています。

プロ野球ファンがそれぞれの価値観、選考基準に基づいて清き一票を投じる。それぞれの価値観、選考基準で投票する以上、必ずしもそのポジションで成績抜群の選手が選ばれるとは限りませんがそれはそれで構わないと個人的には思っています。

ゴールデンイーグルスの選手でいえば、礒部公一は二年ぶりのファン投票選出ということになりますが、二年前は今シーズンより成績が劣っていたと認識しています。しかし二年前のファン投票の時期にファンの人がノミネートはがきを手に誰にマークするか考えるときに「パ・リーグの外野手は誰にマークしようかな?SHINJOと…、あ、そうだ礒部にしよう。あいつ去年の合併騒動の時がんばっていたからな」と考えて礒部に投票した人も少なくなかったことでしょう。それでもいいのです。自分できちんと考えて投票するのであれば。ただし成績その他の要素は全く考慮せず、好きな球団のノミネート選手をマークするのは如何なものか?そこに残念ながら思想は感じられません。「俺の目の黒いうちに、いや日本にプロ野球のある間に一度で良いからオールスターゲームのグラウンドを我がチームの選手で独占させたい」-そこまで考えて真剣に好きなチームの選手にマークしているファンには一定の評価をせざるを得ないのかもしれません<苦笑>がそこまで考えてはいないでしょう。

そしてタチが悪いのが有罪を推定される今回のケース。

Eagles fly free さんの楽天グループ、東北楽天ゴールデンイーグルス、楽天ファン、三位一体の愚挙。」というフレーズがまさに今回の現象を的確に表していると思いますがこの中の楽天(東北楽天)という文字を他球団の名前に変えてみて下さい。たしかに他もやっていないという保証はないですし、あくまでこの球団(企業グループ)が突出しただけかもしれません。ひょっとしたら「来年はウチが(もっと上手く)やってやるぞ」と歯がゆい思いをしている球団が他にあるかもしれません<苦笑>

ゴールデンイーグルスについて書かれた書物、「97敗、黒字。楽天イーグルスの一年」(神田憲行著・朝日新聞社刊)や先頃人気女子アナをゲットした島田亨球団社長が著した「本質眼-楽天イーグルス黒字化への軌跡」(アメーバブックス刊)などを読む限りではゴールデンイーグルスの経営手法は、従来の球界にはびこっていた旧態依然とした悪習をしがらみの少ない新規参入球団ならではの発想法で否定したことによるものだと認識していたが今回の行為はまさに球界の悪習。新規参入球団がこうした行為に及んでいるとしたら、本当にお先真っ暗である。

敗戦処理。やEagles fly free さんの様な考え方を持っているファンはひょっとしたら少数派かもしれません。ファン投票は多数決です。多数が支持した結果がファン投票最終結果としてあらわれるのです。それが上記のような恣意的に組織力によってゆがめられたものでなければ、いかなる投票結果であろうと、それはファンの総意です。しかし、本当にファンの総意かどうかは、ファンの中で実際に投票した人の割合がわからないと定められません。来シーズンは、みんなでせっせと投票しましょう。もちろん一人で段ボールを満たすほどのはがき枚数の投票をして目には目をで投票しろと言っているのではありません。前エントリーで掲げた国政選挙並みの一人一票までの投票制限は現実不可能でしょうが、野球ファン全員が投票することは(例外はあるでしょうが)不可能ではないはずです。こういうブログを読んで下さったりしている方はおそらくオールスターゲームへのファン投票を毎年欠かさずに行っているのでしょうが、来年はさらにより多くのファンが投票することを期待して止みませんが、こういう事が起きると投票への期待感が下がってしまいかねないのが残念です。

最後になりますが、もう一度29年前のオールスターゲームの最終中間投票を見て下さい。ファイターズファンによる大量得票のあおりを食った選手の中に捕手部門二位の野村克也の名があります。前年にホークスの監督兼捕手を解任され、一選手としてオリオンズに移籍した野村捕手は成績的には明らかに衰えていましたが、「オールスター」にふさわしい格と実績を誇っており、ファン投票で選ばれても何ら不思議でない当時のパ・リーグの、いや球界の看板選手の一人でした。そんな野村選手が組織票によってファン投票で選ばれず、この年は監督推薦でも選ばれませんでした。その野村選手が今回のゴールデンイーグルスの監督。今年の最終中間発表でゴールデンイーグルスの選手への大量投票が表面化した際に野村監督が組織票疑惑を口にしていたことは非常に示唆に富んでいますね。

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